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チバニアン申請を妨害する賃借権設定とは?一般的な借地権との違い

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「チバニアン」申請に反対した茨城大学楡井久名誉教授が、千葉県の土地に賃借権を設定したため、チバニアンの命名の申請ができない事態になってしまったというニュース、この場合の、賃借権や借地権とは何でしょうか。

単に「土地を借りる」ということと、賃借権の設定とは何が違うのかを記しておきます。

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チバニアン申請ができない

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「チバニアン」は、新たな地質時代を証明する、千葉市の地層「千葉セクション」への命名です。

この地層が、千葉県の市原市にあるところから「チバニアン」と名づけられました。チバニアンは「千葉時代」との意味で、地質時代に日本の名前が初めて付けられる最初で最期のチャンスと言われて研究が重ねられてきました。

 

チバニアンの申請ができない理由は「賃借権」

ところが、最初は研究チームに加わっていた、楡井(にれい)久茨城大学名誉教授が、千葉セクションのある千葉県市原市の土地一帯に「賃借権を設定した」ことがわかりました。

その期間は10年間とされています。

そのため、その土地には、楡井氏の許可がなければ入れない状態となり、申請ができないことになってしまっています。

楡井氏は、元々その土地の所有者でもなければ、その土地を買って所有者になったわけではありません。

しかし、その土地に対して立ち入り禁止の主張もできる、賃借権とはどういうものになるのでしょうか。

チバニアンの土地の賃借権とは

「賃借権の設定」「賃借権設定登記」について。

賃借権設定登記

賃借権設定登記の定義は下の通り

賃借権設定登記のことで、日本における不動産登記の態様の1つで、当事者の賃貸借契約による、賃借権の発生の登記をすること(不動産登記法3条参照)、および、その登記を言う。(wikipedia)

「賃借権の設定をした」という場合の賃借権とは、単に土地を借りて所有者にお金を払って「土地を借りている」いるということではなく、賃借権設定登記というものだそうです。

登記なしの「借地権」もあるが

新聞の記事によって「借地権」と記しているものもありますが、登記をせずに土地を借りているという意味での借地権もありますが、「設定をした」と記載している新聞もあるので、おそらくこの場合は、「登記を設定した」方だと思います。

登記なしの借地権は弱い借地権、登記をしてある方は、「第三者に対しての対抗」は強いものとなります。

登記の目的

そもそもが登記というのは、所有それ自体の証明のためではありません。登記をしたから、第三者に対抗ができるのではなくて、対抗をするために登記をするのだと思います。

この場合に限って言えば、この場合の登記設定の目的がチバニアン申請の阻止や妨害のためなのであれば、良し悪しはともかく、方法としては有効であったわけです。

 

賃借権設定をするとどうなるか

 

借り主側のメリットとしては、まず借地権を第三者に主張することができます。

第三者に対抗するとは、賃貸人と賃借人の二者関係以外に、第三者が登場した場合に、自分が本当の権利者であることを主張することができるという意味です。

なので、賃借人である楡井氏が所有者と同じく権利者ですので、許可なしに第三者が立ち入ることはできません。

設定期間は10年間だそうですので、10年が切れれば、契約を更新しない限りは、賃借権はなくなります。

賃貸借設定登記の方法は?

 

通常の登記とほぼ同じです。書類を揃えて窓口に出して登記がされるのを待つことになります。

賃貸人が用意する書類

  1. 賃貸借契約書
  2. 印鑑証明書
  3. 登記識別情報(権利証)
  4. 固定資産評価証明書
  5. 実印
  6. 本人確認書類

この中の登記識別情報というのは権利証のことですので、これは土地の権利者だけが持つものです。

そもそも、土地の所有者との間での契約が成り立たなければ、賃借権の登記はできません。

登録免許税の目安

なお、その際の登録免許税は、固定資産の評価額が1,000万円の土地に賃借権を設定する時は、費用は13万円程度だそうです。

賃借人が用意する書類

一方、賃借人が用意する書類は以下の二種類で、役所に行かなくてもできるそうです。

  1. 認印
  2. 本人確認書類

チバニアンのある土地の範囲

 

千葉県の該当エリアは、大まかに上の地図で示される辺りの2万2500平方メートル、約6818坪の範囲だということです。

地層ですので、どこか一か所というような狭い範囲のものではなく、所有者が同一人物だとすると、相当広い範囲の土地を所有されているようです。

このエリアをすべてとはいわないまでも、最も重要な部分である155㎡を含む部分の土地を私費で借り受けるということになると、10年間の賃料設定はどのくらいだったのか。

費用以上に、わざわざ手間をかけて登記をするということになると、問題解決はなかなか難しい印象です。

「チバニアン」買収をめぐる経過

研究チームが千葉セクションの該当機関GPPSへの申請を行ったのが2017年6月。

2017年12月に市原市は、所有者から土地を買い取るとして交渉を開始。

当初、その所有者は、最も重要な部分である155㎡のエリアを譲渡を約束する署名をしていたといいます。

ところが、そのあとすぐ、所有者は楡井久氏の方と交渉してくれということで、市との交渉には応じなくなり、その後、賃借権が楡井氏に設定されたという順序になったようです。

なお、借地権が設定された土地そのものは、底地と呼ばれます。借地権があるまま底地だけを売買することはできますが、底地だけを買い取ったとしても、申請を進めるには役立たないでしょう。

発見から現在までに70年が経っているそうですので、それまでの研究が実るかどうかの瀬戸際です。

「チバニアン」の命名へ、何とか進められるよう願っています。

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