共有持分

共有持分の放棄の落とし穴!内容証明でも手離せない

「共有持分の放棄」という言葉がありますが、それで家土地が手放せるのでしょうか。

持分の放棄をするにはどのような手続きをすればいいのかというと、内容証明便などで郵送で放棄の意志を伝達するだけで、それが「放棄」の表明になります。

しかし、相手の同意が見込めず、こちらがその土地が要らない、手放したいから共有持分の放棄をしたいという場合には、「共有持分の放棄」は役には立ちません。

まぎらわしい共有不動産の「持分放棄」とは何かを説明します。

「共有持分の放棄」とは

 共有不動産の自分の持分を放棄したい。土地は要らないので共有状態から抜け出したいのだが、「放棄」をすれば手放せるのだろうか。

お答え

共有持分の放棄は、文書の郵送で「共有持分を放棄する」と示すだけで行えます。

放棄する意思の伝達は可能ですが実際には登記を書き換える必要があり、それには共有者の同意が必要です。

 

答えの理由

私は弟と相続した土地と家屋を手離したいと思っていました。

売却と無償で放棄する意志を弟に伝えましたが、弟が連絡に応じず同意を取れませんでした。

東京住まいの弟は、田舎の実家の家も土地もいらなかったからです。

相続人のどちらもが要らない土地の場合は、相手が受け入れない限り放棄は成り立ちません。

うちの場合は、私が1人で10年間固定資産税を支払い続け、相続発生後の10年後に共有持分の売却で、自分の権利分のみ実家を売却することに成功しました。

※共有持分についての説明は下の記事に

共有持分とは何か 相続や離婚時のトラブル唯一の解決方法

 

 

共有持分の放棄とは

そもそも、法律用語で「共有持分の放棄」というのはあるにはあるのですが、結論を言うと「放棄します」といってもそのままでは相続権がなくなるわけではありません。

相手が同意の上で、相続登記を自分が行ってくれればいいわけです。

これは放棄する以前に相続分割の話し合いで決められます。その場合は放棄の書面は不要です。

共有名義にしてはダメな理由

また、既に共有名義で持分の登記をしてしまうと、相続登記が未登記の状態とは違って一層難しくなります。

登記から自分の名前を外す登記の手続きにも、共有者である相手の同意が必要なのです。

それが、相手の同意がなければ、「共有持分の放棄」は成り立たない理由です。

しかし、「共有持分の放棄」は、相手がその相続財産をもらいたいという場合にはきわめて有効な方法といえます。

まぎらわしい共有不動産の「持分放棄」とは何かを、もう少し詳しく説明します。

 

共有持分の放棄の方法

共有持分の放棄とは、その通りその土地の所有を「要りません」として手放すことです。

その表明は、他の共有者に向けて行うことで基本的には相手にそのことを告げるだけでいいのです。

口頭でもいいし、書面でもいいのですが、記録紙として残したければ下のように内容証明便で送ります。

持分の放棄 内容証明文例

相続分放棄書

被相続人○○○○ (死亡年月日)
本籍( 県 市 町 番地)

上記被相続人の相続について、不動産や預貯金等の一切の遺産に関する私の相続分を全部放棄します。
私の相続分は、他の相続人で、相続分に応じて取得してください。

平成 年 月 日
住所
相続人 署 名 実印

 

共有持分の放棄が有効な場合

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それでは、どのような場合に、共有持分の放棄が有効に機能するのでしょうか。

たとえば、地方の昔の家では長男が跡継ぎであって、親も長男と代々続く田畑と続く家土地に同居しているような場合がよくあります。

そのような家族構成だと、他の兄弟は長男に家も土地も譲って、不動産はもらわないということが当たり前に行われているところが今もあります。

その際に、他の兄弟が「不動産は要らない」というのが持分の放棄です。

各人が書類に捺印して長男が自分ひとりの名義で家土地を登記をすれば、実質的な放棄がそこで初めて成り立ちます。

相続放棄との違い

私は共有持分の売却、実家を売ることができましたが、その前に共有持分の放棄についても調べました。

私の場合は、お金は要らないのでとにかく土地や家を継ぎたくない。

最初から分かっていれば、相続放棄も視野に入れられましたが、何しろその頃は土地が売れないとは思いもよらなかったし、気が付いた時は父の死後5年経っていましたので、相続放棄がそもそもできません。

「持分の放棄」と聞いて「できるかもしれない」と最初は思ったのです。

たいていの人は私と同じように、「持分の放棄」というと「相続放棄」に似たものだと思われるようです。

しかし、持分の放棄はそれとは全く違うものでしたので、混同されないようにしてください。

相続放棄の期限は3カ月です。

また、弟と私の場合は先に預貯金他を分けてしまったので、それからではそもそも相続放棄ができませんでした。

相続放棄をする場合には、期間が短期間なので事前の準備や心構えが必要です。

相続した空き家の所有権を放棄するための2つの方法 相続放棄と遺贈

 

共有持分の放棄に必要な同意とは

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土地と家屋の価値が高いので、兄弟が皆が土地が欲しいと争っているような物件だったら放棄は十分に成り立つと思われます。

あるいは、土地全部はもらえなくてもいいから、地の相続権分の対価、代金を支払ってほしいというような場合にも、話し合いによって「持分の放棄」は「相続放棄」と同じようにすんなり他の所有者や相続人に受け入れてもらえるでしょう。

つまり、他の兄弟は預貯金など他の対価物を受け取って、家土地は兄弟のうち一人の名義で登記するなどです。

しかし、誰もがその土地が欲しくない土地の場合、土地がもらいたくないから「持ち分の放棄をしたい」という場合には、相手の同意が取れないのは言うまでもありません。

これからは、地方の増加するにつれて、このようなケースは増えていくと思われます。

「持分放棄」の目的は不動産の登記

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最終的に自分ではない誰かの名義にする場合は、名義にする人の協力が必要です。

なので、その場合は、「持分の放棄」という方法は役には立たないのです。

たとえば、私の家の例を挙げますと、姉と弟が、どちらも過疎地の空き家がもらいたくないという場合、私がいくら「持分の放棄」をするといっても、弟の名前での登記には至りません。

持分の放棄の最終目標は、不動産の登記なのです。

登記の前に話し合いが必要に

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なので、弟が「冗談じゃない、そんな土地は僕も要らない」ということになったら、私がいくら「あなたの名前で登記をしてください」といっても、弟はそれに応じないことになります。

その場合は「持分の放棄」は成り立ちません。

登記上はいつまでも私の名前が登記簿に残ることになり、固定資産税の請求もそれまで通り私宛に来ることになるのです。

「放棄」の表明は共有者のみ

なお、この場合の持分の放棄とは、あくまで共有者向けの通達です。

その土地が誰の所有かという市役所や法務局に対して行う証明が「登記」なので、市役所は登記簿に記された人宛か、または相続人あてに文書を送ってきている仕組みなのです。

共有持分の売却で解決

土地を手放したい時にできる最終的な方法は、やはり共有持分の売却です。

私は共有持分の売却で9年目にやっと自分の持分のみを売って、自分の名前を登記から外してもらうことができました。

固定資産税の支払いもなくなり、空き家の解体に多額の費用を出さずに済みました。

もっともよかったのは、私の息子や子孫は、田舎の不要な土地を相続せずに済むようになったことです。

負担の大きな家土地を放棄したい時、他の兄弟、相続人や共有者の同意なくできる唯一の方法が、持分のみの売却です。

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