共有持分

相続登記の申請人が単独の場合の問題点【体験記11】

相続登記でもらう登記識別情報とは何でしょうか。

共有持分の単独申請では他の共有者は登記識別情報を得られないことになりますが、「事前通知」他を行えば登記識別情報がなくても手続きができるようになります。

司法書士に依頼を断られる

共有持分の売却のために、まず未登記のままだった家屋の表題登記のための測量を終えました。

そのあとは、持分買取業者が、お抱えの司法書士に相続登記を依頼するばずでした。

それでその前に戸籍謄本他の書類を準備していました。

ところが、10月17日の夜買取業者から電話が来て、司法書士が依頼を断ったというのでのです。

そのまま進むものだと、まったく疑いを持たなかったので、突然の話に驚きました。

司法書士の断りの理由は、登記識別情報に関するものでした。

 

 

ここまでの売却の流れ

◆売却が決まってからの流れ◆ (名称はすべて仮名)

9/17 地元の中央不動産に最後に現地査定。立ち会う
9/24 共有持分を請け負うパリス不動産に初回問い合わせの電話
9/26 エール不動産に初回問い合わせの電話 以後12月まで電話が続く。
9/29 パリス不動産で現地確認後、50万円で買い取るとの返事
10/1 夫がパリスに電話で確認
10/4 私道を所有するエス建設に、今後新しい土地の持ち主と交渉を続けてくれるよう依頼する
10/6 中央不動産に預けておいた鍵を取りに行く 仲介で売りに出すよう強く勧められる
10/7 市役所に戸籍謄本他を取りに行く。必要な書類(評価証明書のコピーなど)をパリス不動産に郵送。
10/17 司法書士が断ってきたとパリスから電話連絡。
10/18 新しい司法書士を見つける

 

登記識別情報とは

登記識別情報は従来の権利証と同じものです。

所有権移転登記をするとき、あるいは抵当権の設定と抹消の登記の際に、登記識別情報通知書のコピーの提出が必要となります。

相続登記の単独申請の問題点

今回のように、共有名義の相続人となるべき兄弟と連絡が取れない場合は、相続登記が私一人の申請となり、申請人が私ということになります。

その場合は、兄は登記識別情報通知を受け取ることができません。

実際には、兄も父の不動産の相続人となり、共有名義での土地の所有者となるわけですが、実際問題として、登記識別情報がないと、兄一人では土地を売ることもできないことになります。

そのため、兄の方から私が依頼した司法書士の方に苦情が来ないとも限らない。

それを恐れて司法書士の方が、私一人の依頼を受けられないということらしいのです。

登記識別情報の何が問題なのか

登記識別情報が必要なのは、上に書いた通り、所有権移転登記をするとき、あるいは抵当権の設定と抹消の登記の際です。

もし、兄が自分でそれらのことを行おうとした場合に、登記識別情報が必要だということになる、そのような想定で、万が一私が依頼した司法書士自身のところに、苦情が来る可能性がある、そう思うと引き受けない方がいいかなと思われることがあるらしいです。

自分で司法書士を探すことに

持分の買取業者からその連絡を受けた時は、せっかく買ってくれる人が見つかったのにこれで頓挫してしまうのかとがっかりしました。

しかし、よく考えてみるとそれができなければ持分買取が成り立つはずはありません。

持分のみの売買は、法律的にも問題はなく、実際にも行われているのは間違いないことなのです。

司法書士個人の考え

私がそういうと、業者の方は「できないことはないのですが、その司法書士の先生がまじめな先生なので」という話でした。

しかし、業者の方は「難しくても、買うのをやめるということはありません」と言ってくれたので、何とか気持ちを立て直しました。

「何なら、ななみさんの依頼できるところでもいいですよ」と言われましたが、私が不動産業者ではあるまいし、司法書士の知り合いがいるはずもありません。

しかし、「パリスさんはお忙しいでしょうから、とにかくやってくれそうな司法書士を探してみます。では、私の方も当たってみます」ということで、その日の話が終わりました。

私が上記の条件で請け負うという司法書士を見つけたのは、その翌日のことでした。

新たに見つけた司法書士の先生に関しては全く問題はありませんでした。

後に調べたところでは、登記識別情報とは要は書類のことで、発酵はできなくても別な手続きによって行えるということでした。

登記識別情報がない場合

登記識別情報を紛失してしまった場合は再発行はできないということですが、登記識別情報の書類がない場合は、本人確認等で必要な手続きを行うことができます。

具体的には、「事前通知制度」又は「資格者代理人による本人確認情報の提供の制度」によります。

その他、公証役場で認証する「公証人による申請情報等の認証」の方法もあり、書類がないからといって、すべての手続きが不可能ということではありません。

■解説

事前通知は、管轄登記所から申請人に対し、「登記申請がなされたこと」及び「ご本人が確かに登記を申請した旨を申し出る旨」を通知する書面を郵送、一定の回答期間内に、登記名義人から間違いない旨の申出があったときに登記が実行される決まり。

 

3万円台で頼める司法書士

ちなみに私はネットで探した3万円台で依頼ができる司法書士に相続登記を依頼しました。

自分の住民票他の書類は送りましたが、それを含めてすべて電話と郵送で安価に行うことができて大変助かりました。

売却のための重要な登記を無事終えることができ、その司法書士の先生にはたいへん感謝しています。

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