共有持分の買取業者に売却は決まったものの、お抱えの司法書士に相続登記を断られるという思わぬ事態になりました。
それで、自分でも司法書士を探してみようと、地元の業者に電話を入れて、最後にはネットの司法書士に依頼することに成功しました!
初めての方は最初の記事からご覧ください
実家空き家の接道が私道!持分を取得しないと売れない!【売却達成までの流れ1】
共有持分の売却などできないという地元の司法書士
最初に電話をしたのが、ネットで見た家屋調査士と司法書士の両方が居て、保存登記も相続登記も行うという地元の業者です。
電話口で次のように内容を話しました。
「父は9年前に亡くなっていて、その土地を弟と私とで相続します。弟とは連絡が取れないので、相続登記ができないままになっています。その上で、弟と共有する土地の自分の持ち分の売却が決まりました。不動産業者が私の持ち分2分の1を買って、そのあとで弟と交渉して話をまとめてくれることになっています。その際の相続登記をお願いしたいのですが」
事務所の人は言いました。「そんなことはできませんよ」
引き受けられないというのではなくて、自分の持ち分だけを売るなどということはできないということです。
私の方は、ネットでは事例がたくさんあるとは言ったものの、それ以上の説明を避けて電話を置きました。
ある程度予測した反応でしたので、それはとくにがっかりもしませんでした。
共有持分の売却の司法書士が見つかった
そして、もう少し検索をしていると、「相続登記3万円」という広告を見つけました。しかも「全国対応」とあります。
電話をかけて、上のように説明をしたら引き受けると言います。
同時に「登記識別情報」について「他の相続人は登記識別情報を受け取ることができなくなります」との簡単な確認がありました。私はそれは既に聞いて知っているので、「それでかまいません」と言いました。
心配なのは、料金が著しく低価格なので、「本当に3万円なのですか」と聞くと、「その金額でできます。今月はまだ空いているので」という返事でした。
そういえば月々何件限定という表示があったのも思い出しました。
私が何となく心配そうにしていると、「だいじょうぶですよ」と言われました。
ただ、私の方は、それでも心配なわけで、買取業者に
「このようなところを見つけました。今の条件でやってくれるということなのですが、そちらからもお電話して確認してくれないだろうか」
というと、業者はさっそく電話をしてくれて、「そこにお願いしていいと思います。」
「しかし3万円でやるとはね」と不動産業者でさえ、その低価格には驚いていましたが、これはやはりネットでの宣伝の一つなのでしょう。
この司法書士はなぜ低価格なのか
そのあとで説明のパンフレットが郵送で送られてきました。料金は3万円で間違いありませんでしたが、早くやりたければ「5万円」の方を選択することもできました。
私は高い安いよりも、とにかく早く終えたいので、自分で5万円の方を選びました。
この司法書士の先生がなぜ3万円の低価格だったのかは知りませんが、「3万円」という低価格で広告を表示すると当然頼む人がいるということで、いわゆるキャンペーンなのでしょう。
そして、月何件限定ということにして、低料金の方は、早くやるのが5万円で通常料金に近いとすると、そちらは手の空いた時にするということらしかったです。
土地家屋の売買の際の登記が司法書士の主な業務ですが、やはり売買が減っているので、依頼が少なくなっていると聞きました。
最近では、これまで弁護士の業務だった「過払い金請求」を請け負う司法書士も増えてきましたので、その辺りの業界事情も含めた低価格だったのかもしれません。
他の業種においても、著しく低い価格で広告を出しているところがあり、頼んでみたら、結局変わらないくらいになったというような例も聞きます。
自分の場合は、特に問題はなく終了しました。
共有持分の相続登記、書類はすべて郵送のみで終了
その司法書士の事務所は、県を3つまたいだ遠方にありました。
業者の方には「それだと、書類を持って行かなくちゃならないですよ」と言われましたが、司法書士の先生に尋ねると、「すべて郵送で済む」ということでした。
実際受け渡しに使われたのは、レターパックや書留その他でした。
もちろんその際の送料は、私の方で支払ったわけですが、4県先の事務所に行くよりははるかによかったのは言うまでもありません。
なお、父の謄本等は当地で手元にあったものは送りました。
父の出生地が秋田県にあったので、さかのぼって必要なものは、それも郵送ですべて手配してくれました。
それら書類を揃えるのにも時間がかかったためか、やや日数がかかってはらはらしましたが、とにかくそれで土地の登記を終えることができました。
相続登記に実際にかかった費用
最初に支払った5万円の他に
戸籍謄本等 2950円
電子閲覧 674円
郵送費 5116円
合計 30840円
土地のみの相続登記で、全部で8万強かかったことになります。
請け負ってくれる司法書士がいなければ、身内でも取得不可能な住民票が必要な相続登記はできませんでした。
売却のための重要な登記が終えることができ、その司法書士の先生にはたいへん感謝しています。
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【共有持分買取】持分売却の際は相続登記に司法書士が不可欠な理由【売却まで12】
空き家売却のおすすめサイト
なお、私が売却を査定してもらったのは、2社ともが東京都内の業者です。私の実家はそこから3県離れた北関東にありました。
離れていても全国対応してくれますので、地方の方もご相談してみてください。
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