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売れない実家空き家と老後の住まい悩み 「負動産の時代」より

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9月24日の朝日新聞の記事「フォーラム」欄は、タイムリーに「負動産の時代」というものでした。

現在所有する空き家の問題、それから、まだ顕在化はしていないが、老後の住まいについての悩みの2つを抜粋して転載します。

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「負動産の時代」空き家の処分と管理に困る例

負動産の時代 朝日新聞

朝日新聞への当初の内容は下のようなものでした。

「京都府北部の空き家になって20年の実家。市の空き家バンクに 3年前に売却希望を登録し、2、3件引き合いがあったものの縁はなく、最近になって相続移転登記がされていないことを理由に掲載が打ち切られました。

草刈りだけで年間10万円かかります。税金を滞納して差し押さえしてもらった方が得策ではないかとも考えます。

売りたくても売れない家や土地を、これ以上荒らさないように所有者を支援する仕組み作りをしてもらいたいです。」 (神奈川県 60代男性)

相続登記をせずとも固定資産税の請求はある

今の時代に空き家を所有する人は、皆同じような悩みを抱えて居ることと思います。

「相続移転登記がされていない」ということは、買いたい人が決まったら、その時点で相続登記と相手への移転登記を同時にしようということだったのでしょうか。

空き家バンクのでなくても、不動産の仲介においても、亡くなった人の名義では売却ができないので、相続登記が必要なケースとなってしまいます。

しかし、相続登記はしなくても、亡くなった人の身内に、固定資産税は必ず請求は来てしまいます。

相続登記をしなければやがて所有者不明に

投稿者は神奈川県の 60代の方ですが、現在も未登記であれば、このまま子どもの代になったとして、子どもの代で相続登記をしようとはなお思えないと思います。

そのまま放置となれば、やがて所有者不明の土地となるかもしれません。

税金を滞納したとしても、家と土地が差し押さえにはならず、少なくとも投稿者の生存中は、そのまま固定資産税の請求が来ることになります。

空き家の管理は所有者自身が行う他はない

「売りたくても売れない家や土地を、これ以上荒らさないように所有者を支援する仕組み作り」の希望に関しては、自治体の方が空き家に対して行う第一のことは、空き家特措法にみられるような空き家の対処にあり、それ以外の管理は自治体では行ってはくれませんね。

「空き家バンク」がある自治体は良い方で、すべての自治体にあるわけではなく、私の住んでいる自治体周辺では、それもありませんので、自力で売るほか手立てがありませんでした。

家や土地の管理は、今のところ自治体の支援は見込めず、高齢になればなるほど自分では難しいため、所有者自身が有料で管理をしてくれるNPO法人やサービスを利用するしかないと思います。

 

空き家の資産価値と住み替えの悩み

負動産の時代 朝日新聞

 

「年金を収入源としてくらすようになったとき、持ち家なら安心だと考えてきた。

家賃はばかにならないし、高齢者になると借りられないとも聞く。

しかし、メンテナンスにはお金もかかるし、肉体的にもきつくなる。売却しようとしたときにどの程度の価値があるのかも疑問。

この先どれくらい元気に生きられるか考えながら、頭を悩ませている。」(大阪府 50代女性)

住み替え先を賃貸にした場合

自分を含め、それまで賃貸住まいをしたことがない地方の人ほど、賃貸に住み替えをするとすると、家賃の問題があります。

これまで、賃貸に住んだことすらないので、家賃はこんなにかかるのかと驚くのが普通です。

しかし、家を建て替えたとしても、一時に高額の出費がかかります。もったいなく思う気持ちはありますが、建て替えに使う分を生涯の家賃に当てると思えなくはありません。

「賃貸か持ち家か」は、これまでさまざまな議論がなされており、個々の状況にもよるため、一概には言えない難しさがあります。

住み替えせずともメンテナンス費用がかかる

私の家の場合も、外壁と水道管、ガス管、給湯設備などの補修が必要になっていますが、家を維持している間はメンテナンスは必ずかかります。

特に、築40年を越えると、水道管、ガス管、給湯設備などは、補修ではなく、交換が必要になるため、その費用は数十万円から数百万円になることもあるようです。

100坪の敷地を自分で草取りをして、庭木も自分で切っていますが、これ以上年齢が上がったらできそうにありませんし、業者に依頼したとすると、やはり年間10万円弱はかかると思います。

建て替えをしなくても、持ち家だと、メンテナンスの費用がかかることも、心しておいた方がよさそうです。

地方の土地は先になるほど売れない

地方の土地の場合は、駅の周辺など、よほど便利なところでなければ、値割れするか、それでも売れれば良い方で、あるいは売れないかもしれません。そうするとそこに住まなくても、同じメンテを子どもが引き継ぐことになってしまいます。

そして、今現在売れない土地は、子どもの代になっては、まず売れるとも思えません。

そうなると、今のうちに、低価格であっても、売却するのがいちばん良い方法です。

資産価値の落ちた空き家は、売ってもゼロに近い値段かもしれません。

しかし、売らなければ、今後永久に売れないまま、経費だけがかかって、マイナスの試算となる。それが「負動産」の意味です。

今までのように、値上がり間違いなしの土地を子どもに相続させるという定石が当てはまらなくなってしまった昨今、各自かろやかに方向転換する必要がありますね。

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