スルガ銀行が不動産向けの不正な融資を行っていた問題で、ゆうちょ銀行は、仲介したスルガ銀行の住宅ローンの中に32件の不正があったことを発表しました。NHKのニュースよりお伝えします。
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ゆうちょ銀行が、不正な融資32件と公表
スマートデイズ社運営の女性専用シェアハウスの融資を行ったスルガ銀行への仲介を行ったゆうちょ銀行が、扱った融資の案件を調査、その中に、32件の不正があったことを確認の上、今日1日に不正があった事実を公表しました。
しかし、不正は確認したものの、これらの不正にゆうちょ銀行の行員は関与していなかったと伝えています。
ゆうちょ銀行はスルガ銀に住宅ローンを仲介
ゆうちょ銀行は提携しているスルガ銀行の住宅ローンなどを取り扱っていますが、スルガ銀行が不正な融資を行っていた問題を受けて、仲介した住宅ローンに問題がないか調査してきました。
住まないのに「居住用」24件
その結果、契約者自身が物件に住むことが条件となっている「賃貸併用住宅ローン」257件のうち、当初から居住する意思がなかったと疑われるものが24件、審査に必要な明細や源泉徴収票を偽装したものが2件、書類の偽装の疑いがあるものが6件あったということです。
ゆうちょ銀行員の関与はなし
これらの不正について、ゆうちょ銀行の行員が関与していたケースはなかったということです。
日本郵政長門社長コメント
これについて日本郵政の長門社長は、記者会見で
「スルガ銀行がこのようなことをやっていると思っていなかったことが反省の材料だ。僕らとしても申し込み内容が本当に正しいか見てからスルガ銀行に渡すべきだった。今後再開する場合はルールをきっちりする」
と述べました。
ゆうちょ銀行は、一時的に受け付けを停止しているスルガ銀行の住宅ローンについて、再発防止策などを見極めたうえで、再開するか判断したいとしています。
ゆうちょ銀行は昨年スルガ銀との提携見直し
ゆうちょ銀行は、昨年10月に、一連の不正融資問題後の金融庁の業務停止命令を踏まえ、スルガ銀行(静岡県沼津市)との提携を見直し、当面スルガ銀のローン商品販売を手控えると発表していました。
年約350億円の住宅ローン
ゆうちょ銀がスルガ銀行と提携を始めたのは、2008年。年約350億円の住宅ローンの販売を取り次いできましたが、スルガ銀行が金融庁からの6カ月間の業務停止命令を受けたため、ゆうちょ銀も同時に処分対象となりました。
本人が居住する面積が建物全体の2分の1を下回り、残りを賃貸に出す場合の住宅ローンも多数見つかり、ゆうちょ銀行は、調査委員会を設置。今回の発表に至ったものです。
本日のシェアハウス投資とスルガ銀行に関する今日のニュースは以上です。