「自治体が破綻」という言葉を最近見出しによく見かけます。自治体が破綻するというのはどういうことなのでしょうか。
また、破綻した自治体に住んでいると、どのような不利益や不便が起きるのでしょう。前もって知っておいた方がいいことをお知らせします。
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消滅可能性都市とは
自治体の破綻というのは、消滅可能性都市とかかわりがあります。
2014年に、増田寛也元総務相と民間有識者で構成される「日本創生会議」は2040年までに、日本全国のおよそ50%にあたる896の自治体が「消滅可能性都市」であるとの予測を発表しました。
消滅可能性都市とは、20歳から39歳の女性の人口が現状の5割以下に減ると思われる自治体を指します。つまり人口減少と高齢化が進んで、自治体として成り立たなくなるというわけです。
既に財政破綻したのは北海道の夕張市が2006年、そして、先日とブログでも取り上げた、マザー牧場のある千葉県富津市も2018年には、その可能性が高いといわれていました。
それらは他人事どころではありません。うちの自治体は、果たしていつまで続くのかというのは笑い話ではないのです。
自治体が破綻するとどうなるのか
もし、自治体が破綻したら、果たしてどうなるのでしょう。
夕張市の場合を例に見てみます。
学校が少なくなる→ 学校の大半が統廃合されて、子供が遠距離を通学しなければならなくなる
集会施設の大半が廃止→図書館や集会所、人の集まる施設がなくなり、共同の活動や娯楽の手段がなくなる
病院が診療所となる→市病状によっては遠方への転院も余儀なくされる
他にも住民票の請求などの手数料が値上げされる。市職員の給与カットと解雇、それと市民へのコンパクトシティ計画での転居要請など。
それから案外思いつかないのが、政治的な影響です。
議員の数が足りなくなったり、選挙の必要もなくなるかもしれず、そうなると民主主義もおのずから成り立たなくなります。
人口減少が土地余りの原因
そうなると、自治体の負担を避けるコンパクトシティ化というのは、思うよりもずっと必要な施策であると思えてきます。
皆が協力して住みよい街を作るためには、我々住民の協力が必須です。
そしてもうひとつは、とにかく人口を減らさないこと、それも高齢者ではなく、対象は若い世代です。
少し前に公園で子供の声がうるさいといった苦情が話題になりましたが、これからは子供が産みやすく暮らしやすい街にすることも欠かせません。
子供を含め、若い世代の定着率を上げないことには、町どころか、日本全体の人口減を食い止めることはできなくなります。
消滅する可能性のある896市区町村
消滅する可能性のある896市区町村(自治体)は“全国市区町村別「20~39歳女性」の将来推計人口”に掲載されています。
一覧で見ることが出来ますので、下のリンクよりご覧ください。
消滅可能性都市の全国地図マップ
下の地図で見た場合、色の薄いグレーのところが、人口1万人以上、黒いところが、人口1万人未満になると予想されている都市です。
このブログで取り上げている土地の問題は、氷山の一角でしかないのです。
無事に土地を売り終えた今やっと、土地が売れない原因の大元に思いをいたすことができるようになりました。
町がいつまでもにぎわいますように。そして、ふるさとがいつまでも美しいまま続きますように。