スマートデイズ社のシェアハウス投資の賃料不払いトラブル続報で、オーナーには自己破産の恐れ、スマートデイズ社は民事再生法を申請とのニュースです。
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シェアハウス、オーナー自己破産の恐れも
シェアハウス投資の賃料不払い問題で、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営し、多くの物件を抱える不動産会社スマートデイズ(東京都中央区)が民事再生法の適用を申請した。年初からオーナーへの賃料支払いはゼロで、倒産で未払い賃料を取り戻すのはさらに難しくなる。
スマートデイズ社の負債額60億円
一部のオーナーがスマートデイズ社を提訴との報道があったばかりでした。
スマートデイズ社の負債額は、今年3月末時点で約60億円だそうです。民事再生法申請をしたということは、会社は破綻、倒産しており、オーナーは会社から未払い賃料その他を請求しても、会社にお金がない以上、取り戻すことは、まずできなくなりました。
スマートデイズ社コメント
オーナー向けコメントに
「目下の資金繰りに鑑みると、物件の水道、電気などの生活インフラの確保が困難となるおそれがある」コメントを発表。オーナーらに管理会社を変更するよう求めている。
倒産してしまうと、その辺りも止められたり差し押さえになったりするのでしょうか。
しかし、このような場合、管理会社を変更できるのかどうかも心配です。
入居者のいるところもあるのだろうと思いますが、管理会社を変えて、果たして運営が続けられるのでしょうか。
かぼちゃの馬車オーナーは千人規模
契約したオーナーは700人と言われます。賃料収入がなく、スマートデイズ社からも回収ができなければ、ローンの支払いができません。
返せない多額の借金
自己資金なしでシェアハウスを建築した人もいますが、その場合は1億円の借金です。
しかもスルガ銀行は7%の高金利ですから、それを入れれば35年ローンでの総額は借りた倍額かそれ以上の支払いを予定していたことでしょう。
融資したスルガ銀行の対応
スルガ銀行の方は、返済猶予は金利引き下げの相談には応じていると言いますが、何しろ30年を超えるローンが払い続けられる状況ではありません。
とりあえずの期限付きでの対応のようで、数か月の滞納の後にはいずれ、自己破産するオーナーが続出するでしょう。
ここまでの流れ
<2014年ごろ> スマートデイズが新築の木造シェアハウスを売るビジネスを開始。その後複数の類似業者も参入
<17年前半> 類似業者がオーナーへの賃料支払いを停止
<10月> スマートデイズが賃料支払いを減額
<18年1月> 同社が賃料支払いを停止
<4月> 同社が東京地裁に民事再生法適用を申請
朝日新聞の記事内容:
東京・銀座のビルに入るスマートデイズ社内で、幹部から民事再生の一報が伝えられたのは9日朝。従業員にも寝耳に水だった。オーナーからの問い合わせも相次いだ。
2012年設立のスマートデイズは14年ごろから、新築の木造シェアハウスを土地付きで売るビジネスを始めた。多数の不動産仲介業者が会社員らを勧誘し、昨年末までの4年間で約700人のオーナーを集め、売った物件は未完成分も含めて約1千棟にのぼる。
しかし物件急増に見合う入居者を集められず、入居率は一時3割台に低迷。家賃だけではオーナーに約束した賃料はまかなえず、新たなオーナーから得た物件の売却益を既存オーナーへの賃料収入にあてる「自転車操業」に陥った。
同社関係者によると、オーナーの8割超は地方銀行のスルガ銀行(静岡県沼津市)で融資を受け、多くは自己資金ゼロだった。融資ではオーナーの年収や所得を水増しし、返済余力を多く見せかける書類改ざんが横行した。誰が改ざんを主導したかは不明だ。
昨年10月、スルガ銀は突然融資をほぼストップ。融資を受けられないため新たなオーナーは増えず、スマートデイズは賃料支払いに窮した。昨秋以降、オーナーへの賃料減額や支払い打ち切りを一方的に通告。オーナーは借金を返せなくなってスルガ銀に返済猶予を求め、問題が全国的に知れ渡った。
スマートデイズは支援企業の下で再建を図ったが、スポンサー探しは難航した模様だ。オーナーは未払い賃料の支払いを求めるが、残った資産からの配分はわずかとみられる。
オーナーの多くは賃料収入が大幅に減り、多額の借金に苦しむ。スルガ銀は返済猶予や金利引き下げの相談に応じているが、期限付きのケースが多いとみられ、今後は自己破産するオーナーも出かねない。(朝日新聞)