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スルガ銀、創業家岡野会長の関連会社に500億円融資 金融庁が問題視 銀行法・会社法違反の可能性

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スマートデイズ社運営の女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」が発端で、不正な融資の責任を問われているスルガ銀行、第三委員会の調査で、今度は岡野光喜会長が、融資の一部を流用していた疑いがあると判明しました。

そして3日には、スルガ銀行が創業家の関連企業に500億円弱を融資していることがわかりました。

融資先の企業には、実態のない企業や経営状態の悪い企業もあるといいます。さらに、スルガ銀の株式を所有する企業もあるとのことです。

借入金の使途については、依然不透明な点も残っているとのことで、立ち入り検査中の金融庁は実態の解明を急いでいます。

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スルガ銀行東京支店は関連会社が所有

スルガ銀東京支店が入るビルも創業家の関連企業が所有していることがわかりました。

スルガ銀行の下部を所有している会社については、今後の調査結果によって、スルガ銀の株主構成にも影響を与える可能性が出てくるとのことです。

岡野家の関連ファミリー企業は20社以上

スルガ銀は1895年に岡野光喜会長の曽祖父にあたる岡野喜太郎氏が創業しました。

岡野喜太郎氏は3男、6女の子供があり、息子たちはスルガ銀行の経営に関わる一方で娘達は東京電業常務や田辺屋貿易代表といった有力者達と結婚しています。

100年以上にわたり岡野家出身者がトップをつとめてきたという制度上、スルガ銀の子会社とは別に、岡野家の関連企業(ファミリー企業)は20社以上あるといいます。

融資残高は500億円弱

スルガ銀はこのうち約10社と融資取引があり、融資残高は2018年3月末時点で500億円弱、スルガ銀の融資残高(約3.2兆円)の1.5%にあたるといいます。

2002年は1200億から500億へ

関係者によると、02年3月時点では、創業家関連企業への融資残高は1200億円を超えていたといいます。

しかし、金融庁が過去の検査で、取引の適正化を指示したこともあり残高を徐々に減らしてきて、今の500億という数字になったようです。

 

関連企業取締役も岡野家親族

関係者によるとスルガ銀が融資している創業家の関連企業の大半は岡野家の親族が代表取締役を務めているということです。

その他の専任の役員がいないということになっており、いわゆる実態のない「ハコ企業」とも呼ばれるものです。

実質的に債務超過に陥っている企業も含まれているもようで、借入金の使途が不透明であったり、スルガ銀の株式を保有している企業であることも判明したようです。

問題点は「スルガ銀の子会社」

創業家の関連企業への融資はそれ自体がただちに問題になるわけではありませんが、それらの創業家の関連企業が実態としてスルガ銀の子会社なのではないかという点が、調査の段階で浮上してきました。

金融庁は銀行法などに基づいた「アームズ・レングス・ルール」と呼ばれる規定では、銀行が子会社などに融資する場合、同じ信用力を持つと評価される他の一般企業より有利な条件にすることを禁じているということです。

銀行経営に強い影響力を持つ大株主らが銀行から多額の資金を引き出し、健全性を損なわせるのを防ぐためです。

スルガ銀は、この点については、創業家の関連企業はあくまで銀行の子会社ではないと主張しているそうです。

金融庁は問題視

しかし、金融庁は経営の実態としてはスルガ銀の子会社に該当する可能性もあるとみています。

理由としては、創業家の関連企業はすべての借入金がスルガ銀の融資だったり、創業家の親族や知人が代表を務めたりしている例が多いためです。

金融庁は、こうした実態が子会社かどうかを判定するうえで重要なポイントになる「緊密者」に該当する可能性があるとみている模様です。

仮に創業家の関連企業が子会社だとすると、500億円にのぼる融資を実行した判断や貸し出し条件が適正だったか、融資した金額のリスク評価が適切だったかどうかが問題になります。

会社法に触れる可能性も

また、別の観点からの問題点として、子会社による親会社の株式の保有を禁じている会社法に触れる可能性が出てきました。

子会社と認定されれば、創業家の関連企業はスルガ銀株を手放さなくてはならなくなります。

創業家は関連企業を通じてかなりの割合のスルガ銀株を持つとの見方もあり、スルガ銀の企業統治に大きな影響を与えそうだとの見方も出てきています。

ある大手銀関係者は「ルールがどうであれ、創業家の関連企業に数百億円単位の融資をしていること自体、常識に照らして異常だ」と述べています。

調査結果は7日

ここへきて、岡野会長の個人的な流用よりもはるかに大きな規模の使途不明金が明らかになり、今まで以上に、スルガ銀行の行方が懸念される事態となりました。

調査結果の公表は7日となっていますが、それまで十分な調査をお願いしたいです。

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