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スルガ銀行岡野一族支配の関係は切れない?岡野会長流用分は回収できるのか

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シェアハウスを含む投資用不動産で不適切な融資が横行していた問題で、スルガ銀行が30日に業務改善計画書を金融庁に提出。不正に関わった営業担当者ら117人の処分を行なったこと、また、創業家岡野会長一族の関連企業へ行った、不透明な融資の回収を行うこと、さらに繰り返し、創業家一族の支配からの脱却の方針が示されました。

しかし、社員の処分はともかく、創業家支配からの脱却は全く進んでいないということが、ここへきて指摘がなされています。毎日新聞のプレミア記事を元にお伝えします。

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最大の問題点は創業家支配

シェアハウス向け融資で組織的な不正が横行していたスルガ銀行は11月30日、金融庁に業務改善計画を提出し、有国三知男社長が静岡県沼津市で記者会見しました。

その中で、「不祥事の根本原因である『創業家本位』の企業風土を抜本的に改める」と宣言しましたが、逆に、この日の会見で、岡野家の支配から脱却する具体策が遅々として進んでいないことが明らかになったと毎日新聞は言います。

岡野家ファミリー企業への「乱脈融資」

岡野家との関連でのもっとも大きな問題は、岡野家の影響下にあるファミリー企業への融資と言われています。そもそも、会社の体を成していないところもあって、経営実態もわからない。金融庁から指摘され、これまでの融資を回収しようとも、それでは資金がどこに流れたのも確認ができません。

関連企業へ488億、岡野会長69億

ファミリー企業向けの不適切な融資は488億円、ファミリー企業を経由した岡野一族の個人向け融資は69億円とされています。6億ならともかく、一個人に69憶円です。

会見で有国社長は、全額回収すべく動いてきたが、現時点で回収のメドが立っていないと説明しました。それだけのお金は一体どこへ行ってしまったのでしょうか。

報道陣からの問いに

「(金融庁に指摘されてから)2カ月たつが、この間、何をしてきたのか」との質問に有国社長は

「創業家に対し、具体的で現実的な返済計画の策定を求めている」

と答えたのみで、実際に、岡野家の代理人弁護士との交渉は進んでいないとの説明もあったということです。

 

スルガ銀行の株の保有

もう一つの問題は、岡野家はファミリー企業を通じてスルガ銀行株を大量保有しているということです。このままでは、株主であることに変わりはなく、銀行への支配が続いてしまいます。

元々ファミリー企業所有の「株は手離す」と言われていましたが、結局この問題も手がつけられていないようです。スルガ銀行は、合わせて13%の株式を保有するファミリー企業3社に対して株式放出を働きかけていると説明したが、ではそれをどうするつもりなのか。

これについても

「創業家の代理人を通じて早期の資本解消を申し入れている。ただ、保有が創業家側なので、それ以上何か(アクションを起こす)というのは難しい部分がある。働きかけを継続していく」(有國社長)

と、苦しい胸中を明かすかのような答えが切られています。

一時は、株を売却するとも言われており、売却した分を融資返済の融資返済の原資にするやり方についても、「株式売却だけでは融資を全額回収できない」と返答。できてもできなくても、とにかく回収するべきでしょう。

今後は返還訴訟も

しかし、スルガ銀行側としても、ファミリー企業向け融資が焦げ付いた場合は、貸金返還訴訟を起こす構えだということです。

また、不適切な融資に関わった取締役らの責任については、外部専門家らで構成する「取締役等責任調査委員会」「監査役等責任調査委員会」が調査を進めてもいます。調査で責任があると認められれば、損害賠償請求訴訟を起こす考えだとも伝えられており、この調査結果は12月中にまとまる予定だということです。

改善計画の中の「今回の不祥事の根本原因である『創業家本位』の企業風土を抜本的に改めることが改革の前提条件である」とあっても、簡単ではないことを、毎日新聞が伝えています。

まとめ

ネットでは、スルガ銀行の問題が大きく報道された折、創業家にとってスルガ銀行は「お財布代わり」だったという表現の発言がありました。銀行であるだけに、財布以上の「ATM」で、資金が足りなくなれば、そこから融通するルートが当たり前になっていたのでしょう。

銀行のお金と個人のお金が区別されていない、その状態が長く続いて積もり積もったのが「乱脈融資」という結果になってしまったわけです。金額が一個人が使うにしては多額でもあり、どこへ流れたかがわからないということもあり得ないように思います。

いえ、わかってもわからなくても、とにかく返却して、その分を様々に役立てていただきたい。もう、ATMとしても限度額まで引き出し済みなのは、上記の数字を見れば明らかでしょう。

-スルガ銀行