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【持ち家か賃貸か】老後リスク、長生きで賃料に貯金が尽きる⁈

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家の持ち主である父が亡くなって、父名義の家に住んでいる私たち夫婦は、今後の住み替えを考えています。持ち家を買うか賃貸にするかが目下の悩みどころなのですが、あらためて気が付くことに、首都圏や大都市に住んでいる人は、「持ち家も賃貸」もどちらにしても、その際の住居はマンションを買うか買わないかということなりますね。

一方、地方住まいの私たちの場合は、「持ち家か賃貸か」はつまり「家かマンションか」という選択とも言えます。それによって住環境が大きく変わってしまうわけなので、余計に悩みが大きいところです。

それも含めて、持ち家か賃貸かの専門家の意見をまとめてみました。

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「老後のリスクを考えれば借家より持ち家」

久留米大学商学部教授である塚崎公義さん、この方は『老後破産しないためのお金の教科書』の著者なので、「老後のリスク」という点にポイントがあります。
そのため、自身が持ち家派であり、「借家より持ち家に住むべき」と言い切ります。

「持ち家」を推す3つの理由

「持ち家」を推す理由をまとめると

  • 賃料分の貯金が難しい
  • 長生きとインフレのリスク
  • 老後は賃貸が借りられない

に集約できます。

賃料分の貯金が難しい

まず、賃料に関していうと、老後は貯金を取り崩して支払わなければならない。そのためには、それまでに貯金が必要である。

しかし、貯金には強い意志が必要で、今から貯金することがそもそも難しいということなのです。

貯金が少ないと、途中で賃料が尽きてしまうということですね。文字通り住むところがなくなってしまいます。しかもそれは「老後破産」と同義です。

「長生きとインフレのリスク」

もう一つは、「長生きとインフレのリスク」です。

今は長寿社会で、70歳で亡くなるのと90歳で亡くなるのとでは大違いです。仮に80まで生きるだろうと思って計画をしていて、お思わぬ恩恵によって90歳まで長生きしたとすると、その10年の生活に必要な資金と言ったら、一体どれだけかかるでしょうか。

私たち夫婦もそうですが、老後のためにとは思って節約をして暮らそうという人は少なくはないと思います。しかし、実際の試算をしているでしょうか。これが案外不明なので、少なく見積もっていることの方が多そうです。

生活に必要な費用は、絶対の出費です。そして、年金の額はけして十分ではありませんので、必ず、貯金を取り崩す必要がある。そして、介護ということになったら、臨時出費が出ることも十分あります。これまでの経験からいうと、それはいずれも数十万という高額のものでした。

この「長生きリスク」はけっして侮れません。そして、長生きが、そのまま、最初の「貯金の難しさ」に含まれてきます。長生きをした際の出費をきちんと試算した上でないと、住まいに使えるお金が具体的に見えてきません。

今の尺度で「なんとなく払えるだろう」では、ダメなんだということに気づかされました。

予想外のインフレリスク

ここでいうインフレリスクというのは、物価全般ではなく、家賃が上がっていくということだそうです。

長生きしている間はずっと家賃を払う、しかもそれが、どんどん上がっていくかもしれない、と塚崎さんはいうわけです。

インフレで現金は「目減り」する

それ以外にも、インフレリスクには、夫が違った見解を述べています。それは、現金を持っていても、インフレによって、目減りするのと同然になるということなのです。

つまり1千万円持っていたとしてもそれが800万円の価値しかなくなってしまうよ、ということなのです。同じ物を買おうと思っても、これまでの対価では買えなくなってしまうという意見です。

そもそも、私たちが子どもの頃は消費税などというものはなかった。千円のものは千円で買えましたが、今は千円の物が今後の増税によって、1100円でないと買えないことになります。

それだけでも1000万円の家を買うにも100万円余計に払うということになる。消費税は予告がされていることですので、既にわかっていることですが、このあと数十年の間に、どの程度のインフレが起こるかは予測ができません。

それとともに、人手不足で介護費用が上がるということも十分ありそうです。今現在、働いている時の考えで十分支払えるローンの金額だと思っても、対応できなくなる可能性はあります。

老後は賃貸が借りられない

これも老後の賃貸の大きな問題として、必ず言われるところです。しかし、これは、今後改善の見通しがあるという専門家の意見があり、絶対続くことではないため、それほど悲観することではないかもしれません。

これだけでの理由なら、今後取り壊しの必要がないところかどうか、長期に住める物件かなどを見極めて借りるということでもできるでしょう。そもそも、今現在も、持ち家を持っている人ばかりではないので、賃貸は依然として利用されています。また、年齢が上がると公的扶助が使えるものや、公営だと支払額が下がることが多く、その場合の条件はむしろ良いものとなる印象です。

持ち家のリスクとの比較

逆に塚崎さんの挙げる持ち家のリスクは、地震で倒壊するということ、それから地域がゴーストタウン化するということなどです。それらについてもリスクはゼロではないが、それでも上記のデメリットよりははるかに小さいリスクであると言われればそれは十分うなづけます。

塚崎さんのあげる「持ち家のすすめ」は以上の理由です。経済面からのリスクをできるだけ小さくする方法は、持ち家だと力説しておられます。

これを読んで思ったこと

「老後破産」の実例をたくさん見てきた著者だけに、切実な問題提起がされています。

これを読んで思うのは、私はこれまで、お金が亡くなってしまうのがこわいから、「持ち家でなくて賃貸にしよう」と思っていたのですが、それとは逆なのですね。

賃貸の方が、老後のお金がなくなるというリスクが高い、しかもインフレというのは全く想定外で、勉強になりました。夫とこれについて、また話し合ってみようと思います。

この「持ち家か賃貸か」は引き続き、専門家の意見を読みながら、折々にシリーズで考えていきたいと思います。どうぞまたお目通しください。

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