ローコスト住宅とはどのような家のことを言うのでしょうか。
「格安の家」というのはわかっても、なぜ低価格で建てられるのか、その理由をご存知ですか。
メーカー側が提示するその価格で本当に家が建つのか、それ以外に必要な費用とは何か。
ローコスト住宅で家を建てたいと考えたら知っておいた方がいいことをお知らせします。
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ローコスト住宅とは規格住宅のこと
ローコスト住宅とは、一般的にハウスメーカーなどが提供する「規格住宅」と呼ばれる住宅のこと。
規格住宅の反対が、「注文住宅」と呼ばれる家です。
それでは、規格住宅は、なぜローコストなのでしょうか。
規格住宅がローコストの理由
規格住宅がローコストで建てられる理由は、おおむね次の3つです。
個別の設計費用がかからない
p>こちらが、建て主の好みで部屋の配置、すなわち設計から始めるのに対して、規格住宅は「プランA」「プランB」といった、ある程度決まった部材や設備などの中から、好みのものを選択することで、個別の設計費用がまず抑えられるというのがメリットです。
ただし、規格住宅とはいっても、土地の形に合わせた「左右反転」とか、和室から洋室へ変更するなど、多少の変更はだいじょうぶなところと、外壁の色すら一色しかなく選ぶ余地がないものまでメーカーによってかなりの違いがあるようです。
大量に仕入れて低価格に
そもそも、建築に使用する部材に関しては、寸法や種類は決まっています。
これは一括して大量に仕入れや加工、発注などをするためです。それによって価格を抑えているのです。
「大量生産」が条件ですローコストが成り立っているので、変えられないところです。
ローコスト=低品質ではない
ただし、それ以外の構造については、もちろん建築基準に合ったものを使用しているので、ローコストだから一概に低品質とは言えません。
単に予算を削って作った家とは、コストカットの本質が違います。
なので、低価格ではあるが品質が保証されているというのが、ローコスト住宅の特質であるといえます。
ローコスト住宅の価格の目安
ローコスト住宅と一口に言っても、メーカーによって価格はまちまちです。
一般的な「ローコスト」の基準はどの程度でしょうか。
坪単価は30万円~50万円
ローコスト住宅の平均坪単価の金額は、30万円~50万円が一般的です。
コストのかかる水回りの費用もこれに含まれて計算されています。
坪単価とは、1坪、畳約2枚分、平米にして3.3㎡に対する建築費のことです。
ローコスト住宅の大きさは30坪台
大きさは30坪台が一般的です。それ以上大きい家とすると、できなくはありませんが、大きければ高くなってしまうため、ローコスト住宅を選ぶ人の予算には合わなくなってしまいます。
坪単価50万円、30坪の家の価格の目安は、約1500万円となりますが、その位が標準的とも言われています。
注意!外構費・諸経費は別
ただし、カーポートや塀などの外構費、それと、家を建てる時に必要な諸経費は、1500万円には含まれていませんので、予算を建てる場合は、そちらもあらかじめ考えておく必要があります。
新築にかかる本体工事以外の費用
本体と工事費、それ以外の費用家を新築する際には、本体の価格ははメーカー側で、明確に提示しているところも多いです。
ただし、それだけを見て「格安!」と思っても、新築住宅には、その他の費用もかかるということも忘れずに。
その他にかかる費用はというと、別途工事費用と、諸費用に分けられます。
別途工事費用
・外構工事費 塀やエクステリア、排水や側溝など
・必要なら行う工事 既存建物の解体 150万円~200万円 地盤改良工事
諸費用
・地鎮祭や上棟式など
・登記関係費用 建物の保存登記 えんちく確認費用
・建築確認申請料
・ローン関係費用 融資手数料、火災保険
・建て替え時の借り住まいや引っ越しなど
建築費全体の目安額の計算式
建築費全体の目安額は 本体工事費÷0.75で計算できます!
例えば、30坪で坪単価が50坪、1500万円の家なら、1500÷0.75=2000万円となります。
その場合の本体価格と工事費は1500万円で、それ以外の500万円の約20%が別途工事費用、諸費用は5%ほどにになることが、あらかじめわかっています。
終りに
ローコスト住宅の安い理由は、案外納得できるものでした。
しかし、低価格の規格住宅と言っても、土地はもちろん、家以外の工事に関する費用や、その他にも諸費用があります。
これらを全部合わせたものが、家の建築費となりますので、それを知った上で予算を建てることが必要ですね。