雨漏り、正確には雨漏りの跡が買った家に見つかった場合はどうしたらいいでしょうか。
その場合の責任は売主に費用が請求できるのでしょうか。雨漏りと瑕疵担保責任について考えます。
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雨漏りの「瑕疵担保責任」
雨漏りは、住宅の「瑕疵」と言われるものです。
このような瑕疵に対しての責任が「瑕疵担保責任」です。
売買される物件にはすべて、売主の瑕疵担保責任があります。
それに該当する物件は、瑕疵に対してにかかった費用を売主に請求できる、それが法律で定めるところの瑕疵担保責任です。
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「瑕疵担保責任免責」
しかし、注意しなければならないのは、「瑕疵担保責任免責」という但し書きのある物件です。
「免責」と記された家については、「責任を免れる」「責任がない」ということの明記です。
その物件が、「瑕疵担保責任免責」の物件かどうかは、契約をする前に確認ができますので、不動産店の担当者に、確認するようにしましょう。
もちろん「瑕疵担保責任免責」は書類に必ず示されるので、渡された書類を確認することも必要です。
「瑕疵担保責任免責」のある物件には、雨漏りが決済と引き渡し後に確認されたとしても、売主に責任を問い、費用を請求することは基本的にはできません。
雨漏りが見つかった物件
今回、夫が買った家は、購入以前に、和室の砂壁のシミが、「雨漏りであるかどうか」を不動産店の担当者に、二度にわたる内見の度に、二度とも質問をしました。
その都度、担当者は応答を返しましたが、もちろん、担当者は専門家ではありませんので、正確な確認は得られませんでした。
雨漏りの跡は業者を依頼して判断してもらう
このような時はもちろんのこと、不動産店の担当者以外の、専門家に聞かなければなりません。
夫は、車庫についてはエクステリアの会社の見積もりを購入前に入れて業者に来てもらいましたが、なぜか、雨漏りについてはその判断のために、業者を連れて来ることはしませんでした。
なお、雨漏りの跡を指摘して、最初に知らせたのは私です。
結局、不動産店の担当者とのやり取りの後、不動産業者は、その質問に対する助言を与えずに放置、夫はその直後に、そのまま雨漏りの跡のある家を購入したという順番になります。
その時のやりとりは下の記事に
夫が購入を決めた理由はなぜかはよくわかりませんが、本人が仕事で水を使った機械の管理等を行っているため、修理が可能であると考えただと思います。
雨漏りがある家を納得して買う場合も
夫の場合は簡単にいうと、瑕疵があるかもしれない物件をそのまま購入したということになりますが、もちろん皆さまにはこのようなことはお勧めできません。
もし、その時点で、第三者の見立てで壁のシミが雨漏りであるということが判明したとしたら、もちろん、本人がそれでよければそのまま購入しても差し支えありません。
しかし、売買契約の際の書類には、売主の認識として「雨漏りなし」にチェックが入っていますので、場合によっては、「雨漏りが確定した、補修がこのくらいの金額で必要だ」という専門家の見積もりを述べて、値下げ交渉をすることも可能だったかもしれません。
雨漏りがある中古住宅を買うのは失敗か
つまり、雨漏りのある家を買ったことが失敗とは一概には言えません。
どの程度の雨漏りか、修理が可能かどうか、この辺りはやはり見極めが必要です。
軽い雨漏りなら、それほど費用が掛からないで済みますので、それと相殺して、家の価格が見合うかどうかということになりそうです。
築年の古い中古住宅の売買が普通に
私が、20代で築5年の中古住宅を購入した時には、築20年を超えた住宅は、大変に古いという印象でした。
しかし、現在では築年の古い中古住宅の売買は普通になってきていますので、それだけ瑕疵を持つ物件も増えています。
そして、それらの物件にはおしなべて「瑕疵担保責任免責」の条件で売買されることとなります。
「瑕疵担保責任免責」は悪いのか
それでは、「瑕疵担保責任免責」は、問題のある悪い制度なのでしょうか。
瑕疵担保責任免責がすべて悪いわけではありません。
元々が中古住宅の価格は20年を超えると”ゼロ”で売買されていることが通常ですので、それにプラス補修費を出せということはありえないのです。
逆にそのようなことが通ってしまった場合、たとえば、詳細なチェックと補修をした物件でなければ売りに出せないということであれば、誰もがマイナス価格で家を売ることとなります。
雨漏りは裁判では無効
ちなみに、購入後に雨漏りの見つかった家の瑕疵担保責任を争う裁判は、おそらく勝ち目はないと思います。
瑕疵の少ない物件、あるいはない物件を選びたいという場合は、築年の新しい物件を選ぶことです。
わざわざ築40年の家を買って、雨漏りがしたと言っても、常識的に通りません。
そしてさらに、雨漏りは素人の目視では難しいことも多いので、雨漏りの水のシミの跡があってもなくても、インスペクションを入れることが一番いいと思います。
僅か数万円の負担ですので、購入するにしても買わないにしても、出費を惜しまず、建物の条件を明確にした上で、購入したいものです。