レオパレスアパートの改修の延期が伝えられ、改修工事の完了は2024年になるという大幅な遅延がわかりました。
27日の日経新聞はより詳しいところを報道していますのでお知らせします。
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レオパレスアパートの改修延期
23日、レオパレス21のアパート改修の完了が、4年遅れて24年中になるという発表がありました。
アパート建設大手のレオパレス21が、明らかな施工不備のあった物件の改修完了の時期について、当初の目標だった2020年末から変更し、24年末までとすることが23日わかった。同社は新型コロナウイルスの影響による工事中断などで、完了時期を延期すると4月に発表。国土交通省が新たな改修計画を年内に示すよう求めていた。―朝日新聞
最初の報道
レオパレスアパートの改修延期 完了予定は24年中
そしてさらに日経新聞が、レオパレス21のアパートの施工不良と改修工事について、より詳しいところを伝えています。
レオパレスアパートの施工不良物件約20万戸
それによると、レオパレスの施工不良物件は約20万戸だということです。
これまで、レオパレスの全国のアパート総数は約3万9千棟で、施工不良が見つかったのは、その全体の7割と言われてきました。
戸数にして、約20万戸というのですから、大変な数です。
日経新聞によると、改修が終わったのは、そのうち4万戸で、残りの16万戸が、24年までになるということです。
レオパレスアパート改修工事の開始は1月以降
レオパレスのアパート改修は、これまでは、新型コロナの影響で工事が中止となっていました。
再開は、21年1月以降ということです。
レオパレスアパートの改修の優先順
しかし、残りの16万戸が一度に改修が始まるわけではないようです。
記事によると
新規の入居者募集を保留しているが、需要の見込める都市部の物件を優先的に実施。
ということです。
つまり現在、アパートの施工不良のために、入居者の募集ができず、入居者がいない物件で、かつ、補修工事をすれば、入居者が入る予定、つまり、収益が上がると見込めるアパートが優先的に工事がされるということです。
逆に言えば、募集をしていてもこれまでも空き室が多い地方のアパートは、改修は遅れる可能性が出てきます。
アパート改修戸数の見込みは6千戸
なお、レオパレスの提示する現在の予定では、6月までにアパート6千戸の改修を行う予定ということです。
つまり、今後半年間で、きちんと住める状態になるアパートは、16万戸の内の6千戸であり、15万4千戸は、半年たってもまだ安心して住める状態にはならないということになります。
それらの残りのアパートの全部の改修が完了するのが、当初の報道の24年末ということです。
レオパレスアパート所有者の明暗
そこまでをお読みになってわかるように、同じアパートの所有者であっても、改修が既に完了した4万戸。
そのあと、半年間で改修完了する6千戸までは、予定に入っていますが、それ以外のアパートはどうなるのでしょうか。
「都市部のアパート」とありますので、地方のアパートはどうなるのかということが心配です。
家賃の減額があるアパート
そして、改修工事がなされることは一応の約束となっていますが、さらに心配なのが、家賃支払いの減額です。
改修工事は、21年の1月から開始される予定ですが、同じく家賃減額の交渉も、「2021年春」から始まることも報道されています。
家賃減額が行われるとしたら、アパートの改修がされず、入居者の需要が少ないところからでしょう。
入居者の見込めないところにわざわざ回収を行われるとも思えません。
おそらく、アパートの改修と家賃減額の交渉は連動して行われると思われます。
元々空き室が多い地方のアパートは注意が必要です。家賃の減額分を負担できるオーナーはいいですが、それができなければアパートの売却となる方も出てきます。
地方の人口減少が著しく、さらに、周囲に需要を上回る数のアパートが建設されている地域は、早期の検討が功を奏します。
家賃減額の際のシミュレーションは常に必要です。
そのための資金の確認と調整をして、無理ならば、早期に売却をした方がいいかもしれません。
築年の古くなったアパートも賃貸運営を続けるかどうかも視野に入れて検討しましょう。