水戸市が、ふるさと納税の返礼品にしている「アナハイム」旅行が、ここ数か月大人気だそうです。
ふるさと納税と言えば、豪華な食材が真っ先に思い浮かびますが、なぜかと思ったら、野球選手の大谷選手の人気つながりだそうです。
その理由には納得しましたが、ふるさと納税って地元産のものではない、海外旅行のようなものでもだいじょうぶなのでしょうか。
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大谷翔平選手の登場前から返礼品に
茨城県水戸市は、もともとアメリカのアナハイム市と姉妹都市であったのです。
さらに大谷選手が選手になる以前から、アナハイム旅行をふるさと納税の返礼品に掲げていたようです。
最初は、希望者は全くなかったようですが、大谷翔平選手が所属する大リーグ・エンゼルスの本拠が、アナハイム市であったところから、アナハイムを訪れたいという方が、一気に増えたということです。
そもそもふるさと納税とは
ふるさと納税とはどういうものか。
その意義はというと
ふるさと納税は、納税とはいいますが、地方自治体への寄付を通じて地域創生に参加できる制度のことをいいます。自分の生まれ故郷だけでなく、お世話になった地域や応援したい地方など、好きな自治体に寄付金を贈ることができるのが特徴です。そして、そのお礼として、その土地のお米やお肉といった特産品や名産品が「お礼品」として貰えることから人気を集めています。
「さとふる」https://www.satofull.jp/static/instruction01.php
ふるさと納税の仕組み
1.はじめに寄付を地方自治体に行います。すると、ふるさと納税先団体からお礼品が届き、しばらくすると、寄付を証明する「受領書(寄附金受領証明書)」が送付されてきます。
2.寄付後、「確定申告」の手続きをすると、寄付者の収入等により寄付の上限額(控除上限額)が定まるといった条件がありますが、所得税の還付や個人住民税の控除が受けられ、実質的な自己負担額を2,000円にすることができます。所得税の場合は当年分から、個人住民税の場合、翌年6月以降分から減額されます。
3.基本的に年内に何回でも行うことができます。
水戸市の2017年度の返礼品寄付額ランキング
①アナハイム旅行 13件 1300万円
②常陸野ネストビール 12本セット 618個 803万円
③常陸牛シャトーブリアンステーキ 2枚セット 117個 702万円
④ウナギのかば焼き 4枚セット 171個 564万円
⑤常陸牛ハンバーグ 8個入り 413個 495万円
やはり一番が「旅行」というのも、異質な感じがしますね。
しかも旅行費用ですから、一口100万円というもので、その返礼品が40万円の旅行ということです。
寄付額も返礼品も、食材に比べるとかなり高額です。
そのため、地元産ではない高額な返礼品は制度の趣旨に外れるという指摘も出ています。
他に旅行を扱う自治体は?
旅行をするためのトラベルギフト券というのもありますし、それから旅行そのものもあります。
やはり値段としては数十万円という高額なものです。
ただし、これはやはりその土地の地元への旅行ということで、だからこそふるさと納税の意味があるわけですが、海外旅行というのはどうなのでしょうか。
海外旅行を行う自治体も他にあった!
和歌山県高野町のイタリア・アッシジ旅行というのがありますね。
他には、福岡県みやこ町のハワイ旅行などがあったようで、姉妹都市や友好都市への海外旅行を返礼品として提供する市町村が今後も現れるかもしれません。
ふるさと納税の総務省のガイドラインは
ふるさと納税に関しては、総務省が今年4月に
・都道府県へ返礼品を地場産品にする
・金銭類似性の高いものは返礼品としない
ということを通知しました。
ふるさと納税での海外旅行については
総務省は海外旅行については、
「自治体の地域活性化に貢献しているか疑問。高額なので返礼品競争を助長する恐れがある。通知を踏まえて考えてほしい」
としていますが、水戸市の担当者は「水戸の魅力を発信する返礼品と考えている。他市町村も旅行を扱っており、問題ない」と回答。
実際水戸市に行くと、「アナハイム通り」や「アナハイム広場」といったものがあって、友好都市であることから、様々な交流がなされています。
地域再生としては、応援してあげたい気持ちもありますが、最終的には総務省の指導に従うべきでしょう。
その場合でも、あくまで地元産のアイテムを工夫して、これからも頑張ってほしいものです。