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行方不明や音信不通の相続人兄弟がいる時は公正証書遺言が必須

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遺言 公正証書 相続

 

母が先月、公証役場で公正証書遺言の作成をしました。
うちの場合は、両親は離婚しており、その場合、父の方は父の土地家屋と預貯金他、母の方は、それとは別のマンションを所有しています。

なので、私たち兄弟が育った実家の家土地は売却済みであっても、母が死亡した際には、もう一度、まったく別な不動産に関しての相続手続きを行わなくてはならないわけです。

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連絡が取れない相続人には公正証書遺言

父の逝去後に弟と預貯金に関しては、即座に遺産分割を行いましたが、利益が見込めない土地家屋の処分に際して、弟が連絡を絶つという手段に出たので、相続登記と売却処分ができないということになりました。

そのように、相続人の誰かが連絡が取れない場合は、相続人全員の同意の証明が必要な相続登記はもちろん、銀行口座に残った預貯金を下ろすこともできなくなります。

母の場合にこれが起こったら、私ばかりか母の夫、私から見て義理の父も、母の残した預貯金もマンションも使えないということになってしまいます。

なので、母が今回公正証書遺言を作ることになったのです。

 

公正証書遺言を作る手順

司法書士に一任することもできるので、母はまず司法書士のところへも数件行きましたが、結局公証役場の方に直接自分で手続きを行うことにしました。

まず、私が最寄りの公証役場を探し、そこへ電話で問い合わせを取りました。すると、電話口で用意をするものを伝えられたので、それをメモ。

さらに、予約の日を決めていただき、その日には母が書類を持って持参するということになりました。

公証役場に行く前に用意する書類

その際に準備するものは以下のものでした。

(1)母本人の印鑑登録証明書
(2)証人2名の住所,職業,氏名,生年月日を書いたメモ又は住民票
(3)相続人の戸籍謄本及び住民票
(4)土地、家屋の権利証又は登記簿謄本,評価証明書

公正証書遺言の内容は自分で考えてメモに

もっともだいじなのは、遺言の内容、つまりマンションを誰に、貯金を誰にどれだけというような自分で決めることについては、事前に考えておくということです。

その上で、きちんと伝えられるように、メモを持って行きます。

遺言書そのものは、文面は作成してもらえますので、自分で下書きをする必要はありません。

ただ、誰に何をあげる」ということは、公証人が決めることではないので、遺言書を作成する人本人があらかじめはっきりさせておくことが必要です。

相続人の住民票は不要

いちばん心配だったのは、連絡が取れない弟の住民票が必要かどうかということでした。

住民票やは、本人以外親兄弟でも請求できないので、取れないときは司法書士に頼むしかないと思いましたが、母によると、それは要らなかったということです。

公正証書の証人は有料で依頼できる

最初は身内や友人の誰かを証人にお願いしようと思いましたが、一緒に公証役場に行って立ち合いが必要なのと、やはり身内や友人に事情や内容を知られたくないとのことで、証人も依頼することとなりました。

公証役場で手配した司法書士の人が2名立ち合いにみえたそうです。

公正証書の作成にかかった費用と日数

相続人の数と金額によって違いがあります。証人の費用が2名で約2万円ほどで、全部で8万円ほどで、司法書士に頼むよりは安くできたようです。

母の場合は、全部で2回公証役場に行って、終了。正本と謄本の2通を受け取りました。原本は公証役場に以後20年間保管されます。

これで、音信不通の相続人兄弟がいる場合でも、その兄弟の同意なしに、預貯金をおろしたり、土地家屋を売却することも相続することも可能になりました。

兄弟間で、相続のトラブルが予想されるときには、公正証書遺言は、単独で相続とその手続きができる唯一の方法です。

そのような場合は、事前に被相続人と話し合い、作成されることをおすすめします。

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