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いらない土地の放棄はできるのか 朝日新聞「負動産時代」より

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土地  放棄

 

いらない土地を国に引き取ってもらおうと裁判を起こした例があると読みました。
12月5日に始まった朝日新聞「負動産時代」の連載記事から考えます。

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国に土地を引き取るよう裁判を起こした司法書士

鳥取県米子市の司法書士の鹿島さんは、父親から生前贈与された山林約 2万平方メートルを、贈与の3週間後に「放棄する」として、国が引き取るべきだとの訴えを起こしました。

結果はというと、広島高裁の判決で、鹿島さんが山林の保有が負担になると考えて国に押し付けようとした、権利の濫用に当たるとして、請求は退けられました。

一方で、判決では「不動産の所有権放棄が一般論としては認められる」とも示されました。

鹿島さんは、司法書士の日常業務の中で、土地を自治体に寄付したいという相談をよく受けていたといいます。

そして、自らがその土地を以って、「実験的な訴訟」を起こしたのでした。

敗れたものの鹿島さんは、状況次第で土地の所有権を放棄できるかもしれないという手ごたえもつかんだといいます。

手間や費用を惜しまず、訴訟を試みた鹿島さんの姿勢には敬意を表します。

 

優先すべきは所有者不明土地

土地  放棄

 

前の記事で書いた通り、今日本には北海道に匹敵するほどの広さの所有者不明土地があります。

所有者のいる土地はまがりなりにも管理はできていますが、所有者不明土地は、必要なら国が管理せざるを得ない土地です。

所有者の居る土地よりも、国としては今現在放置されている土地の管理の方を優先せざるを得ないでしょう。

北海道の広さの所有者不明土地に加えて、さらに放棄の希望のある土地をも引き受けるということになってしまったら、一体どれだけの土地が余ってしまうことになるのか、考えるだけでも気が重い問題です。

 

 

国が管理する場合の費用は税金から

土地  放棄

しかももう一つの問題は、個人所有の家は公金に直接には響きませんが、国の所有となると管理の財源は税金です。

鹿島さんの土地については、その山林を国が管理することになった場合の費用も示されており、柵の設置に150万円以上、そして草刈他の管理に毎年8万円の税金が使われることになるということでした

そのような費用がすべて税金から支払われるとすると、たとえば土地を所有したことのない人であっても、負担せざるを得ないという不公平が生じることになってしまいます。

仮に所有者が土地を手離すことができるようになったとしても、所有者自身の少なくはない費用負担が求められることになるだろうことも予想できます。

国が簡単に土地を引き受ける例を作れないのは、土地の管理には多額の費用が必要で、それをまかなうことが難しいからでしょう。

 

民法に記載はあっても基準がない

土地 放棄

 

民法には「所有者のない不動産は、国庫に帰属する」(第239条)とあり、実際に所有者のない土地はそうなっています。

しかし、今所有者のある土地を、その人の意志で手離したいという場合、どういう場合なら認められるかの基準がないのです。

自動的に国のものになる土地はあっても、希望した人が国に返すということは今の制度ではできないのです。

この記事を読むと、やはり土地の放棄は簡単には認められないという印象です。
当面は、土地を手離したければ、やはり何としても自力で売るしかないでしょう。

そして何より、制度や法律を変えるより、その方がずっと早道なのです。

 

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