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「限界のタワーマンション」榊淳司 内容/修繕費,流産率,災害時

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「限界のタワーマンション」榊淳司さんの新刊の案内広告が、今日の朝日新聞に掲載されていました。

タワーマンションについて、住宅ジャーナリストの榊淳司さんの述べている要点を解説します。

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「限界のタワーマンション」榊淳司

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選手村のタワーマンション、晴海フラッグが5月に発売、見学希望者が続出しているという人気の一方で、タワーマンションの問題点を専門家が指摘するコラムが多くなりました。

榊淳司さんの新しい本『限界のタワーマンション』は、今までのコラムを集めて加筆したもののようです。

私個人的には、どのような住宅にもそれぞれメリットデメリットがあり、一概には言えないと思いますが、たいていのコラムには目を通していますので、新聞の見出しから主要な内容を拾ってみます。

 

「タワマン購入者は見栄っ張り」

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タワマンを買う人、客層にはある特徴があるということを、榊さんが週刊ダイヤモンドに書いていたくだりです。

タワーマンションを購入しているのは、基本的にニューカマーです。

彼らは大学入学や就職のときに東京に出てきた地方出身者で、それなりに成功を収めた人。

年収1500万円くらいになり家を購入する際に、なぜか好んで湾岸のタワマンを買う人が多い。

だから湾岸のタワマンに住む人の職業は、IT関連や不動産関係が多いといわれています。

しかし私の知る限り、代々東京に住んでいる“本当の富裕層”は、湾岸のタワマンを投資用に買うことはあっても、自分たちが住むことはあまりありません

 

個人的には、富裕層と比べて、”見栄っ張り”と決めつける必要はないと思いますし、「それなりに成功をおさめた人」が収入に見合った住まいを求めるのも当然のことでしょう。

しかし、マンション販売会社がこれらの特徴を持った人を対象に、タワマンの販売を行っているのは事実のようです。

 

不動産業者はタワーマンションを「買わない」?

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不動産関係者、業界人はマンションを買わない、とよく言われますが本当でしょうか。

榊さんが現代ビジネスに、藻谷浩介氏と野澤千絵氏の対談記事を引用しています。

藻谷: 実際には開発業者はそんな超高層住宅の末路は知っているのです。でも「買う奴がいるのだから、今売れればいい」という「売り逃げの論理」で突っ走っているんです。

東京都心に急増している分譲タワーマンションの多くは、近い将来、高齢者が詰まった「新・山村」になって、その処理は大きな社会問題になります。

その頃になって製造物責任を問われるのは、売り逃げを図った不動産会社ですよ。

野澤: だから、建築や住宅業界の人はほとんど、タワーマンションを買ってないですよね。

藻谷: そう、住宅業界の人は超高層物件を買わない。私も家は買っていない。首都圏の家を買うリスクは大きすぎます。

管理費、修繕積立金の保有コスト

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専門家や業界関係屋がマンションを買わない具体的な理由は何かというと、マンションを購入するとさまざまな保有コストが生じるところから始まります。

月々の管理費や修繕積立金の他、、経年劣化で多額の修繕工事が必要となった場合、一時金を徴収される可能性があり、管理組合で可決されると従わざるを得ない。

そのような不明な追加費用の他に、最後には解体、建て替えや売却などがより大きなハードルとしてスムーズに進まない例がたくさん報告されています。

煎じ詰めると、専門家ほど利益が単独で追及できないジレンマを回避するために、マンションという集合住宅は避けるということが理由のようです。

タワーマンションの大規模修繕の困難さ

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タワーマンションの場合はまず修繕費用が高い。外壁の工事だけで、2億6千万円の見積もりだったことがクローズアップ現代で報道されました。

さらに大規模修繕となると2015年に川口市のエルザタワー55が、第1回目の大規模修繕を行った際の費用が12億円だったという報告が有名です。

経年劣化は2回目の方がひどくなりますので、目安額がさらに上がります。

榊さんは修繕費について、

タワマンの大規模修繕の費用は築15年の1回目で1戸当たり200万円が目安です。これは普通の2倍です。
30年目の第2回では、戸当たり300万円見当です。

と述べています。

いったん修繕となると億単位ということになり、回数を重ねるごとに、修繕積立金が不足するということが言われているのです。

マンションの共有部分に費用がかかる

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特に、共有部分である、給排水管やエレベーターの交換がかなりの大規模工事になるとのことで、不足を避けるのには、積立金を値上げしなければなりませんが、これは住民が自分自身では決められません。

さらに、自分は十分支払えても、他の人が支払えず滞納される、または空き家が増えた場合は、修繕積立金が十分に集まらないということになってしまいます。

マンションの問題は、維持コストの経済面を共同で考えなければならないという問題は、忘れてはならない点です。

 

タワーマンションは災害に弱い

東日本大震災のあとで、マンションと災害の関係がさまざまに取り沙汰されましたが、まずは、停電が必ず起き、その際に、高層階の部屋へは上り下りができないということが最大の問題であることがわかりました。

榊淳司さんは、タワーマンションの99%は大丈夫だが、1982年以前に竣工した物件は倒壊の可能性もあると言います。

そして、やはり一番は停電の時の備え、エレベーター、電気、水道が使えなくなるため、それがら復旧するまでマンション内に”籠城”の備えが必要だと言います。

あとは、やはり余震による”揺れ”。

これは平地にある戸建てよりはずっと揺れ幅が大きいそうですので、それに耐えられなければ、その間は別なところに暮らさなければならない可能性も出てきます。

 

タワーマンションと健康、流産率との関連は?

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意外であったのは、タワーマンションと健康との関連です。

「高層集合住宅はその高さゆえに、外の明るさ、雨の音、樹木の緑といった外界による刺激が乏しい」ために抑うつに陥りやすいという論文(建設省建築研究所(当時)の渡辺圭子教授)があるそうです。

流産率が4倍に?

もう一つ気になるのは、「高層階の居住者ほど流産の割合が高くなる」という研究結果で、タワマン意外に住む女性が8.2%に対し、10階以上の高層階に住む女性の流産割合は38.9%に達するというのです。

マンションの住民は多く子育て世代のパワーカップルが対象のために、これは、聞き捨てならない話です。

タワーマンションの子どもの成績に影響?

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もう一つ驚くべきは、「タワーマンションの子どもは成績が伸びにくい」との見出し。

プレジデントで、家庭教師をされている人が、

タワマン上層階に暮らす子どもの成績が伸びにくいと気づいた。上層階での暮らしには、自然の風や鳥のさえずり、太陽の光を感じないという。

物事に興味・関心を持ちにくく、学びのスイッチが入りにくいのでは。

という疑問を投げかけています。

自然が少ないというのは、都会にはありがちなことであり、タワマンに特定するのはどうかと思われます。

田舎に比べて東京都心の子どもの成績が劣ることもありません。

しかし、これらについては、親の方が意識をすることで避けられることもありそうですので、興味があれば本の方でご覧ください。

終りに

『限界のタワーマンション』には、榊さん特有の辛口な意見もありそうですが、タワマンを買いたい人や興味のある人には必見の内容だと思います。

限界のタワーマンション (集英社新書)

タワマンの割安な部屋のご紹介は、下のサイトをご覧ください。

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