野村証券元社員の中村成治容疑者がとうとう逮捕されました。
架空の投資話で、元顧客から560万円を詐取した疑いだそうですが、伝わっているところではもっと大きな被害額も予想されます。
野村証券をめぐる投資詐欺事件の内容をお知らせします。
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野村証券元社員を逮捕
兵庫県警姫路署は22日、複数の飲食店を経営する男性(49)から現金560万円をだまし取ったとして、神奈川県座間市入谷3、アルバイト、中村成治容疑者(29)を詐欺の疑いで逮捕しました。
中村容疑者は野村証券の元社員で、被害にあった男性は、中村容疑者の担当する顧客でした。
中村容疑者は、2016年に野村證券を退職後、男性に連絡。
この男性は、姫路市内で飲食店を営んでおり、その店を中村容疑者が訪ね、「上場会社の間違いない情報を得ている。売買のタイミングがあり、自分がお金をまとめて株を買うため、560万円用意できますか」などと持ち掛けたそうです。
そうして、投資資金として受け取った560万円をだまし取ったということです。
架空の投資話をもちかける
中村容疑者がもちかけた「上場会社の間違いない情報」というのは、あくまでお金を引き出すためのもので、実際には投資は行われませんでした。
男性は投資後に配当を受け取る約束になっていましたが、配当金は振り込まれなくなり、中村容疑者に連絡をしようとしても、携帯電話などがつながらず、連絡が取れない状態になっていたため、野村証券にも相談。
結局、「投資の話を聞いて金を渡したが、連絡がつかない」として、今年の5月中旬に警察に被害を訴えていました。
被害者は複数の可能性も
また、中村容疑者は、他にも複数の被害者から、多額の現金をだましとっていたようで、一人の被害者が、中村容疑者との対話を録音したと週刊新潮が報じています。
それによると、その男性の被害額は、投資額を追加した総額で、全部で7300万円だということです。
中村容疑者は、このお金をだまし取った男性に詰め寄られて、謝罪はしましたが、その後雲隠れをしていました。
野村証券の現役社員も関与か
また、今回逮捕された中村容疑者は、退職をした元社員ですが、週刊新潮の報道では、上の男性がこの投資話のために口座を作ったのは、野村証券の船橋支店だそうです。
すなわち、中村容疑者とつながりがあった、船橋支店の現社員が、最初の投資話を顧客に紹介をして、中村容疑者に会せたことになっていますが、現段階では現社員が関与したかどうかの話は出ておりません。
週刊新潮の報道は下の記事に
野村証券の社員が架空の投資話で詐欺 船橋支店現役社員が客に紹介
野村証券がお詫び
いずれにしても、中村容疑者は野村証の顧客を含む複数の投資家に接触し、同様に架空の投資商品を提案、投資資金として現金をだまし取っている疑いがあります。
野村証券によると、中村容疑者は14年4月に入社し姫路支店(姫路市)に在籍、16年9月に退職したということですが、被害者が顧客ということで、野村HDは顧客や株主らに「多大なるご心配とご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます」とコメントしています。
野村証は逮捕前の7月、元社員の行為による被害拡大を防ぐ目的として、社員の実名入りでの注意喚起を呼び掛けていました。
野村HDをめぐっては、6月にも別の元社員が性的暴行の疑いで逮捕されるなど、不祥事が相次いでいます。
この事件にも関わった現社員がいれば、何らかの処分が行われると思われます。
いずれにしても、詳しい手口やどのくらいの被害があったのか、今後の取り調べにより明らかになるでしょう。