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廃墟マンション特定空き家で市が解体へ 滋賀県野州市美和コーポ

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廃墟となったマンション、滋賀県野洲市の美和コーポを、野洲市が税金を使って解体するという事例が朝日新聞に掲載されていました。

税金を投入する是非が疑問なところなのですが、自治体もやむを得ないということです。

廃墟化したマンションとはどのような様子なのでしょうか。また、どうしてそのようになってしまったのでしょうか。

これまでの経過とを合わせてお知らせします。

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廃墟マンションを自治体が解体へ

朝日新聞に掲載された廃墟マンションの例、極めて珍しい事態かと思えば、マンションの廃墟化というのはこれまでも度々問題になっていることです。

もっともこれまでは、あくまで起こりうる未来の事例として取り上げられることが大半でした。

今回の例は、目の前に差し迫ったマンションの終活に、自治体が関わらざるを得ないという大きな問題です。

滋賀県野洲市の美和コーポ

今回話題となったのは、滋賀県野洲市にある美和コーポというマンションです。

画像を見ただけでもかなり老朽化していることがわかります。

こちらのマンションは築47年。3階建9戸の部屋があり、10年以上前から空き室が続いていました。

3階の廊下の柵は崩落しており、外壁や屋根が剥がれ鉄骨がむき出しになっています。

またすぐ道路沿いに建っているため、道路に何かが落ちてくる危険性もあり、さらに両隣は近接した普通の住宅です。

10年ぐらい前までは住んでいた人もいたようですが、その後は無人化、そうなると近年急速に劣化が進みました。

アスベストの検出で市が対策へ

このマンションの大きな問題点は、天井梁の吹付け材などから人体に有害なレベルのアスベストが検出されたということなのです。

そのため建物の崩落だけでなく、地域の広範囲に不安が広がっています。

近所に住む人は洗濯は外に干さず、マンション側の部屋の窓も開けられませんし、もちろんマンションの近くを通ることも避けられているかもしれません。

隣の人にしてみれば、大変な被害です。

 

廃墟マンションの解体費用は1億円

市アスベスト対策も含めて、やむを得ず約1億円をかけてこのマンションを取り壊すこと 決めました。

その場合はマンションの所有者の同意が必要なのですが、所有者9人のうちの7人は連絡がついたのですが、残りの1人が連絡先が不明の法人所有者、もう1人は 呼びかけに応じていません。

7人の所有者は、市側が開いた解体の説明会に出席しましたが、2人はこれにも出席をしませんでした。

建て替えには5分の4の決議が必要

マンションの建て替えや解体についての法律、区分所有法では、マンションの所有者の5分の4が賛成すれば、建て替えができます。

今いる7人全員が同意をしたとしても、5分の4を上回るには、8戸の賛成が必要で、あと1人が足りないのです。

そのため建て替えはできないということになってしまいました。

美和コーポが特定空き家に指定

このままでは廃墟マンションを放置するだけになってしまうので、家は空き家対策特別措置法に基づき、美和コーポを特定空き家に指定しました。

結局、それで1億円を負担してマンションを解体することになったのです。

マンション解体に未同意の住民も

なお、所有者9人のうち解体に同意したのは3人だということで、欠席した2人を除いて、4人は解体にも同意していないことになります。

新聞には「明確な意思表示がない人が多数を占める」とだけ書かれていますが、おそらく費用が問題なのでしょう。

区分所有マンションの特定空き家は稀

空き家対策特別措置法、 略して空き家特措法は、これまでは戸建てには適用されてきました。

しかし、国交省によれば区分所有マンションに対する特定空き家の指定は、全国的には珍しいということなので、あるいはこれが初めてのケースなのかもしれません。

美和コーポが廃墟化した原因

このマンションについてはこれまでも、様々なメディアが報じてきているのですが、廃墟化するに至ったのは下のようなことが原因です。

・管理組合がなかった

・修繕や管理が不十分

・管理費や修繕積立金がない、または不十分、
(またはあっても未納のまま放置)

このマンションでは管理組合というものがありませんでした。

つまりマンションの建物の管理が十分に行われてきていなかった可能性があります。

また、管理費や修繕積立金の積立も、少なくても空きマンションとなってからは行われてきていませんでした。

なので解体をするとはいっても、解体費用として用意されているものは、まったくないということのようです。

 

市が一時負担の解体費は住民に請求

空き家特措法の適用の場合、約1億円の解体費用は、とりあえず市の予算で対応することになりますが、最終的にはマンションの所有者に請求されることに法律で決められています。

たとえマンションの解体に同意をしない人がいても、「危険な空き家」に指定がなされれば 、強制的な解体が行われ、その費用は住民に請求が来るのです。

単純計算で、解体費用に1億円がかかった場合、所有者9人で分けると、一人当たりの支払額は1100万ということになります。

解体に同意をしないという住民の方は、 費用負担が大変ということなのかもしれません。

所有者のインタビュー

週刊エコノミストの取材では、所有者の一人はこれについて、次のように答えています。

この所有者の男性は長男の住宅用にと、長男名義で美和コーポの一室を購入しましたが、長男が結局そこに住まず、気がつけば廃墟化していたと言います。

男性によると購入当時は全ての部屋に人が住み、設備状態も良好。

購入した時は普通の賑やかなマンションで、 許可するとは全く想像ができなかった。修繕積立金を積み立てず定期的な修繕をしてこなかったことを後悔している。

一方、野州市住宅課の担当者は

行政代執行は住民の安全と費用を天秤にかけた末の苦渋の選択。本来は所有者で解決すべき問題で今回はやむなしの対応

市の方にしてみても一時的に予算を当てるにしても、あとで、その費用が改修できるかどうかはわかりません。

おそらく、 連絡がつかない住民も含め、費用の全額を回収するのは難しいのではないでしょうか。

市の税金を当てるということには批判がありそうですが、アスベストが含まれているとなっては、これ以上時間がかけられる問題ではなく、「やむなし」のはんだんとなったのでしょう。

区分所有マンションの”終活”は困難

それにしても、戸建以上に、誰の所有で誰が取り壊すということが区分所有マンションでは話が進めにくいです。

何よりも管理組合がなく、 修繕積立金の積み立てをこれまで行なって来なかったという場合には、マンションの住民同士であっても建て替えや解体の話し合いは非常に難しく、ほとんど不可能になると言われています。

自分の所有するマンションとはいえ、これから買うならともかく、いきなり解体に1千万円負担しろとなったら、都合がつく人ばかりではないのでしょう。

建て替えるとなったら、さらにお金がかかるので売却をするほかありませんが、野州氏の場合は、人口5万人程度の町で、解体費を上回るほどにも土地が高く売れるとは思えません。

今回のケースを教訓に、マンション管理の問題については、所有者はもちろんですが、自治体の方からも更なる厳しいチェックが望まれます。

また、マンションにしろ、戸建てにしろ、空き家の放置というのは、絶対にしてはいけません。

今までなら、相続登記をしなかったでもなんとか通りましたが、連絡が来てしまえば、解体費は負担せずにはいられなくなります。

所有者、それから相続人は、たとえ大変でもきちんと空き家を手放すところまでを終えないことには安心はできないのです。

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