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タワーマンションの最悪のデメリット 修繕費積立金不足で廃墟化も

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タワーマンションの最悪のデメリットは、修繕費用をまかなう修繕積立金の不足です。

修繕費用の不足は後々のタワーマンションの廃墟化を生むといわれています。

むしろタワーマンションの場合は、購入時の費用以上に、維持費用を負担し続けることが難しく、購入にはデメリットどころか、大きなリスクがあることがわかります。

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タワーマンションの修繕積立金の不足

タワーマンションに入居すると、管理費と修繕積立金を合わせて、毎月支払わなければなりません。

これは購入時に確認できるため、このぐらいの金額ならば支払えるということを前提に購入されるわけですが、管理費と修繕積立金は当初の金額だけではなく、値上げをされる、そうでなければ不足することが予想されるというのです。

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高いと売れないマンションの「修繕積立金」

積立金について大雑把に話をまとめると 、現在の積立金では、タワーマンションでほぼ15年ごとに行われる大規模修繕の費用は賄えないことが分かってきたのです。

普通のマンションにも積立金の徴収はありますが、タワーマンションの場合は、それが高額であるところが問題です。

なぜこれが最初に分からなかったのかは疑問なのですが 、デベロッパーとよばれる販売会社が、修繕積立金を十分で適正なものにすると、高すぎてタワーマンションが売れなくなってしまうから、一様に低く抑えたということが原因のようです。

悪く言えば、売れさえすればよく、そのあとのことはどうでもいいということだったのかもしれません。

「想定以上に安く設定」

これについて専門家は、下のように解説しています。

これまで、デベロッパーは修繕積立金の費用負担を実際の想定以上に安く設定してマンションを販売してきました。
タワマンは高層用のエレベーターやジムなどの共用設備が多く、修繕コストが膨らみやすい構造にあるにもかかわらず、『戸数が多いから一人あたりの負担が少ない』と販売元は説明するわけです。ところがいざ修繕となると積立金が足りず、住民のあいだで大モメになる。--オラガ総研代表 牧野知弘氏

「基本的な数値に”間違い”」

また管理組合向けのコンサルティングを行う会社のコンサルタントの方は

中央区のあるタワマンでは、(長期修繕計画書の)基礎的な数値に間違いが散見されました。自動ドアの枚数が実際の半分だったり、消火設備の数も少なかったりして、30年間でかかる修繕費が5億円近くも過少に見積もられていたケースがあったのです--ソーシャルジャジメントシステムの廣田晃崇氏

おそらく、それは数字の”誤り”ではなくて、意図的なものであるのでしょう。

ただ、タワーマンションができたばかりの頃で、修繕積立金が実際いくらかかるかという疑問を持った購入者がいるはずもありません。

2回目の大規模修繕ができない

修繕積立金が30年経っても同額のタワーマンションの場合は、 確実に30年後の修繕積立金が不足すると言われています。

不足する金額の目安はどのくらいなのかというと、週刊朝日に掲載のあるタワーマンションの例では、15年目に12億円をかけて大規模修繕を終えた場合、2回目30年目に大規模修繕を行おうとした場合には、経年劣化により、前回よりも高い、18億円になるとの見積もりがあったそうです。

修繕積立金の不足は数十億円にも

そのタワーマンションの場合、2回目の時までに積み立てられたお金はわずが4億円、比較して14億円お金が足りなくなるというのですから、大変な金額です。

他に、現代ビジネスの首都圏にある総戸数600超の某タワーマンションの例では、「30年の修繕累計コストは50億円以上、見込まれる修繕積立金は23億円」となっています。

修繕積立金が不足する理由

元々の積立金の金額が少なく、値上げが行われない計画だった、または値上げ幅が少ない上に、人手不足やタワーマンションに対する規制強化などで大規模修繕の費用が値上がりしたということが大きな要因ですが、そもそも最初に設定した修繕積立金が低すぎることが一番の原因ではないでしょうか。

 

マンションの「2022年問題」

タワーマンションだけでなく、一般的なマンションにおいても起こる可能性のあることとして、マンションの「2022年問題」と言われています。

東京五輪の影響もあり、2000年代初頭に建てられたタワーマンションが、一斉に修繕の時期を迎えるため、さらに費用が高くなることが予想されています。

これまで積み立てられてきたマンションの積立金の蓄えのみでは修繕が行えない場合 、急激な値上げがあるか、もしくは一時金の徴収ということになりかねません。

30年後ならともかく、まだ購入時のローンが支払い終わっていない場合に、管理費と積立金が倍増した場合には、支払えないという人が出て来ることも考えられます。

住民の話し合いが一致しない

それ以前に値上げをしようとしても、理事会で値上げに賛成する人がまずいない状況です。

結局、修繕が行えなければ、マンションの資産価値が落ちてしまうのですが、それに対する理解が行き渡っていないのが現状です。

さらには、住民に外国人がいる場合、また、マンションの所有の目的が投資目的であると、話し合いは一層難航することが予想されます。

資産価値が落ちる前にマンションの売却

では、対策はどうすればいいかと言うと、 自分自身のことならともかく他の人の財政事情はコントロールができない問題です。

そのため空き室が増えてきたら、資産価値が落ちないうちに売却して転居するというのもやむを得ないかもしれません。

そのようにして空き室が増えてしまったマンションが、修繕もできず古びた外観のまま廃墟化するのではないか、それが、タワーマンションの災害対策にとどまらない、もっとも根本的な課題なのです。

タワーマンション購入時の対策は

タワーマンションを購入するときに気を付けることとしては、購入時に修繕積立金が安いところに飛びつかず、そこに何か問題があるのではないかを見直すことが必要です。

修繕積立金の水準の高さは、そのまま資産価値の高さにつながる」とまで言う人もいるくらいです。(「白金タワー」管理組合法人代表理事長 星野芳明氏)

さらに、長期修繕計画を購入時に確認すること、購入後であっても点検をして、今後の見通しを立てておくと後々役に立つことが出てくるかもしれません。

タワーマンションやマンションがすべて悪いわけではありませんし、宅地であっても、過疎化や資産低下は同じことなのですが、不動産価値が落ちやすい現在では、少なくてもこれらを知った上で、一層注意深い物件の購入と査察が望まれます。

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