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飯田グループがウッドショックで600億の損失とも 木材価格8倍で家が建てられない

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飯田グループがロシア企業を買収したところ、”ウッドショック”で思わぬ損失を被ったというニュースです。

ウッドショックとは何かと合わせてお知らせします。

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飯田GHDと”ウッドショック”

毎日のように報道されているウクライナ情勢、ロシア軍が意外に制圧にてこずった挙句、日本国内にも思わぬ余波が生じるところとなりました。

その一つがウッドショックで、これにより分譲住宅大手の飯田グループが大きな痛手を被っているというニュースを「選択」誌が報じています。

ウッドショックとは

ウッドショックは、木材の価格が高騰することで、これによって建設業界他が経済的な痛手を受けている=”ショック” というものです。

実は、ウッドショックは今回が初めてではありませんで、昨年にも、コロナでアメリカからの輸入材が高騰、第1次ウッドショックが起こったばかりでした。

コロナからようやく持ち直しそうかと思った矢先に、今度はロシアからの輸入木材が功としたということで、今回は二次ウッドショックとなります。

それによって、建設業界には、いずれも”激震が走った”のは同じなのですが、その中でも特別に損失を抱えることとなったのが飯田グループです。

 

飯田グループがロシア企業を買収

なぜかというと、飯田グループはロシアの林業企業を買収したばかりだったからです。

このニュースのソースは「選択」誌ですが、それによると、飯田Gが買収を行ったのは、今年の1月、金額は600億円という金額でした。

買収先は、ロシアの最大級の林業企業の ロシア・フォレストプロダクツRFP というところ。

九州を上回る面積の山林を所有するため、飯田グループの1年間の木材使用量、約4.6万棟の材料を賄えるという想定でした。

買収金額は600億円

もちろん、その前提となったのが、最初の第一次ウッドショックです。

当時は木材よりも、洗面台やお風呂などの住宅備品の方が、中国からの輸入が難しくなり、リフォームや新築が後期に間に合わなくなったという問題が、大きく報道されました。

しかし、それ以前に飯田Gは、新築分譲住宅を建設・販売する会社で、しかもリモートワークで需要が伸びることが期待できるときでもあり、そのような背景を以て600億円を投じての買収に踏み切ったと報じられています。

今回のロシアのウクライナ侵攻がなければ、材木の供給が順調に進むはずでした。

木材の輸入が禁止に

しかし、3月期決算説明会では

買収によるシナジーは現時点では見通しが立たなくなった

と発表。

その理由は、ロシアが経済制裁を受けることになり、木材の輸入が禁止されて不可能になったためです。

もっとも、600億全部が反故になったというのではなく、現時点では、見える数字は、205億円。

5600億円の預金を所有する同グループが、今すぐどうというものではないというのですから、そちらの方も驚きです。

飯田グループの抱えるリスク

『選択』誌はこれに対して、損害は飯田にとってはそれほどではないが、「親ロシア企業」ということが、「中長期にわたって」リスクとなるということを、機関投資家が述べたと記しています。

要は、イメージの問題で一般消費者が敬遠するという可能性について言及しているわけですが、あまりそのようにも思えないところです。

これまで売れていた、ローコスト住宅が、「親ロシア」だからとして、あきらめる消費者がそれほどいるかは疑問です。

それなら、「反ロシア」のメーカーで、高い家を買うかというと、イメージと財布の問題は別物です。

企業イメージやブランドというなら、最初から従来のハウスメーカーの家の方がもっと売れてしかるべきではないでしょうか。

飯田の家のメリット

飯田の家が売れているのは、やはり、お金をかけないでも新築一戸建てに住めるというところでしょう。

また、売主が必ずしも「飯田」の名前がついていなくても、家そのものを供給しているのは飯田グループであり、消費者心理を忖度するには及ばないとも思われます。

これからは、良くも悪くもローコスト住宅が主流になっていくと思われます。

現時点で、木材の価格は、ウクライナ侵攻前の、なんと8倍にもなっているといいますので、なおさら期待されるのは価格の安い家です。

今はまず、ウクライナ情勢が一日も早く落ち着くことを願っています。

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