スルガ銀行(静岡県沼津市)のシェアハウス向け不正融資問題で、シェアハウスオーナーの被害弁護団は25日、有国三知男社長に、約565億円を銀行に賠償するよう求める株主代表訴訟を起こすことを発表しました。新聞各紙の報道を元にお伝えします。
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シェアハウス被害弁護団が有國三知男社長を株主代表訴訟へ
スルガ銀行(静岡県沼津市)のシェアハウス向け不正融資問題で、シェアハウスオーナーの被害弁護団は25日、有国三知男社長に、約565億円を銀行に賠償するよう求める株主代表訴訟を起こすと明らかにしました。
3月中旬までに、静岡地裁に提訴するということです。
訴訟の対象ではなかった有國社長
今回有国社長を新たに提訴することが決まったのは、今まで有国社長がその中には含まれていなかったからです。
スルガ銀行では、 昨年6月の株主総会で社内出身の取締役7人が選任されましたが、9月に岡野前会長 や、米山明広社長ら5人が引責辞任。
経営陣に残ったのは取締役から社長に昇格した有国氏と現取締役の八木健氏のみとなっていました。
スルガ銀行は昨年、岡野光喜前会長ら現旧経営陣9人に総額35億円の損害賠償を求める訴訟を起こしましたが、有国社長に関しては、不正が横行した時に経営陣にいたが、これまでは不正やリスクを知り得なかったなどとして訴訟の対象にはなっていませんでした。
有国社長に対しても「責任を追及する必要」
今回、弁護団は、新たに、有国社長に対しても「責任を追及する必要があると判断した」としています。
また、既に提訴された9人にもスルガ銀行の損害算定が不十分だとして、既に提訴された9人にも最大766億円の賠償を求めスルガ銀の訴訟に共同参加したい方針だということです。
取締役の八木健氏の進退は
これまでは、旧経営陣9名には現職の取締役、八木健氏が引き続き務めており、有国氏が原告側ということで、原告と被告に分かれている形になっていました。
有国社長は、昨年11月末の会見で、「19年のできるだけ早い時期に臨時株主総会を開き、経営陣の立て直しと強化を行う」 と 強調。
その際、八木氏は退任させる方向だと説明していましたが、新経営陣に迎える外部人材の人権などに手間取っており、不正の責任を問われながらも八木氏の留任が長引き、いたということのようです。
そのため、経営陣内部で原告と被告に分かれる異例の事態となっていましたが、今回さらに現職の有吉社長が責任を追及される形となりました。
スルガ銀行は昨年10月、金融庁から6カ月間の一部業務停止命令を受けており、その期限は今年4月12日。
遅くともそれまでに経営陣を刷新することが求められています。 訴訟の行方と共に、スルガ銀行の人事の動向が注目されます。
スルガ銀行関連の本日のニュースは以上です。