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スルガ銀行員は交通費名目の賄賂やキックバックをスマートデイズから受け取ったのか

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スマートデイズ社運営の女性専用シェアハウスの不正融資問題で、第三者委員会の調査報告が終わりました。

調査報告書は300ページを超す詳細なものでしたが、それでもなお疑問な点が残っています。

一つは岡野会長の一族の関連会社を通じで行われた不透明な融資、もう一つは、スルガ銀の行員が、業者から賄賂となるお金を受け取っていたのではないかという点です。

これについて、詳しく解説する毎日新聞の記事がありましたので、内容をお伝えします。

 

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キックバックが疑わしい行員は14人

スルガ銀行による不正融資問題で、第三者委員会が公表した調査報告書が解明できなかったとすることに、一つが不動産関連業者から銀行員が金銭を受け取っていた疑惑があります。

しかし、第三者委員会の報告書では、疑わしい行員は14人いるとされていました。

14人判明の理由は

特定の行員がわかった理由は、自己申告ではなくて、他の行員からの情報でした。

行員に対するアンケートやヒアリングで「何らかの金銭を受けたことがあるか」と質問したところ、「はい」と答えた行員は皆無でした。

しかし、「金銭を受領している疑いがある」と他の行員から名指しされた行員が14人が判明したということです。

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スルガ銀行員アンケートでわかった交通費の授受

これらの金銭授受に関して項目として上がったのが、「交通費名目」「キックバック」です。

どちらもシェアハウスや中古マンションの購入者への融資業務に携わっていた行員99人に対するアンケート、それに第三者委員会とは別にスルガ銀行のコンプライアンス部が行った行員41人に対するヒアリングで浮かび上がったものだといいます。

賄賂の授受は一部の行員か

スルガ銀行の本店の所在地は、静岡県沼津市です。それに対して、シェアハウスなどの物件は、支店が置かれていない地域にも不動産業者の仲介を受けて融資しており、都内を含め、全国に広がっていました。

行員がそれらの契約などに出向く際には、交通費を受け取った人もいました。

また、ガヤルドの元従業員の話では「それはない。そういうお金を受け取る人立ではなかった。弁当を渡してようやく受け取るくらい」という証言もあり、すべての行員が交通費を受け取ったわけではなかったようです。

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「交通費という名目」は賄賂?

しかし、一部の行員は、明らかに交通費としてかかる以上の金銭を業者から受け取っていたというのです。

ファミレスで融資契約?

支店のない地域に出張した行員の中には、ファミリーレストランで契約手続きをする「出張契約」を頻繁に行っていた者もいたようです。

その際の行員の出張交通費に関しては行内に規定がなく、不動産案件を扱う業者が行員に個人的に支払うルールが定着していたということです。

千万から億単位の巨額の融資契約をファミリーレストランで行っていたこと自体変な話で、そもそもそのような大口の契約なら、行員の交通費は銀行から負担されるのではないかと誰もが疑問に思うでしょう。

なぜ、その行員は、通常通り、融資契約を窓口で行わなかったのでしょうか?

スルガ銀担当者「引くほど入っている」とは

そして、第三者委員会の調査報告書は、業者側が交通費名目で、それ以上の金額を行員に支払っていた疑惑をも指摘しています。

すなわち、残っていたメールその他の分析調査で、「1、2万円と思ったら引くほど入っている」「○○(行員名)ががんばるわけだ」といった内容のメールが発見されてもいるからです。

確証が得られなかったとの結論

しかし、第三者委員会は、預金通帳の提出を行員に求める権限がないことから、業者から金銭授受があった確証が得られなかったと結論しました。

疑惑がある、というだけで、証拠がなかったということなのでしょうが、「1、2万円と思ったら引くほど」と書いた行員は判明しているはずなので、受け取った金額がどのくらいだったのか、聞き取りの調査は今後も継続されるべきでしょう。

キックバックについて

もう一つは、交通費ではなく、キックバックがあったという点です。

不動産の売買契約にこぎつけた際に、業者が勤務する不動産会社から出来高報酬を受け取るケースがあり、その中から、その報酬の一部を行員に配分することを働きかけるやり取りがデジタル調査で見つかっています。

また、「キックバックの話が出るとまずい」といった行員同士のやり取りもあったというのですから、金銭を受け取った行員がいたことは間違いがないようです。

「特定の人物」を黙認した行員ら

これについて、第三者委員会の報告書は「キックバックを受領した疑いは特定の人物に限られており、行員全体から見ればごくわずかな割合だ」と説明しています。

第三者委員会としては、証拠が不十分であること、そして、行員に対しての取り調べに権限がなく、限界があることを述べています。

しかし、これも、融資をたくさん行った行員に対しての賞与などの評価と並んで、行員の不正な融資へのモチベーションとなっていたことは間違いないでしょう。

また、それらが容易に見落とされる「ガバナンスの欠如」の元で、行員はやりたい放題、ファミレスに「出張」し、実際よりも多額の「交通費」やキックバックを受け取っていた。

しかも、他の行員も、名指しができるくらいに、それらの行為を黙認していたということになります。

銀行の信用にも関わる大きな問題です。うやむやにせずに、さらなる調査が望まれます。

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