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金融庁にスルガ銀行シェアハウス融資の苦情相談 麻生,黒田反省の弁「見抜けなかった」

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スマートデイズ社運営の女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の投資者オーナーらに不正な融資をしたとして、スルガ銀行が金融庁に行政処分命令を下され、関係者117名の処分を公表しました。

その金融庁に、実は4年前スルガ銀行を告発する文書が届いていたことが明らかになりました。国会の質疑で共産党他の議員が取り上げ、麻生太郎財務相と日銀の黒田東彦総裁が反省の弁を述べる一幕があったようです。毎日新聞のプレミア記事他を元にお伝えします。

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金融庁の相談窓口に苦情

金融庁の相談窓口に4年前から苦情が寄せられていたことが衆院・財務金融委員会の質疑で明らかになりました。

「スルガ銀行の苦情相談」に関する質疑の内容

質問したのは、共産党の宮本徹議員。

「金融庁がなぜ『おかしいな』と思わなかったかと不思議でならない。逆に金融庁の前長官は(スルガ銀行を)ほめることまでしていた」

以前から言われていたことですが、国会で追及がなされたのは初めてでしょう。

宮本議員のツイッターより

以下、赤旗より関連記事。

宮本氏は「なぜ金融庁は見抜けなかったのか」として、金融検査の方針転換で2012年以降定期的な検査をしていないと指摘。

金融庁は宮本氏の質問に対し、15年1月には同銀の不正融資の苦情があったことを明らかにしました。宮本氏は早い段階で苦情が寄せられていたにもかかわらず金融庁は調査せず、前長官は高い利益率をあげる同銀を称賛していたと批判しました。

また宮本氏は、同銀行が債権放棄する際、被害者に過大な税金がかかると指摘し「金融庁の検査見逃しによる被害者。対応を考えるべきだ」と求めました。麻生太郎財務相は「必要に応じて対応する」と答弁しました。

宮本氏は、過剰な行員へのノルマ押し付け、必要もない顧客へのリスク商品の販売や貸し付けの是正を迫り、麻生財務相は「不適切なものがあれば必要な改善を促していく」と答えました。

岡野会長の退職金は

立憲民主党の川内博史議員は、不正融資の責任をとって退任した岡野光喜・前スルガ銀行会長に対する退職金支払いの有無を尋ねました。

金融庁の栗田照久・監督局長は「スルガ銀行によると退職金は支払われていない。今後も支払われる予定はないと承知している」と回答したということです。

金融庁への苦情相談の時期と内容

苦情相談のあったと明らかになっているのは2015年1月のことですが、それ以前の記録は廃棄されており、もっと前に情報が入っていた可能性もあるとのことです。

苦情の内容

内容に関しては次のようなものだったと、栗田局長が説明。

  • スルガ銀行と不動産業者が結託して物件価格を高額に設定し、投資用不動産融資が行われていた
  • 特定の不動産業者の経営者が、スルガ銀の融資後に建物を建てずに行方不明になってしまった。同行は経営の悪化を知っていたのではないか

麻生財務相が反省の弁

それらに対する、麻生財務相の答弁は

「金融庁としては他の金融機関と同様にモニタリング(監視)に務めてきた。結果としてこういう問題が起きたことを察知できなかったのは事実だ。反省すべきところは反省し、より効果的なモニタリングを行って、改善していかなければならない」

黒田東彦(はるひこ)日銀総裁の弁

黒田東彦(はるひこ)日銀総裁も次のように述べました。

「スルガ銀行で不正があったことは大変遺憾なことだ。日本銀行として適正な業務運営が確保されるよう促していきたい」

森信親・前金融庁長官は米国へ

宮本議員が質疑で指摘した前長官とは、2018年7月に退任した森信親・前金融庁長官のことで、森氏は在任中の17年5月に行った講演で、最高益を上げ続けていたスルガ銀行について次のように称賛していたことがよく知られています。

「地域金融機関は、貸し出し等の規模を追うだけが唯一の解決策ではない。この銀行(スルガ銀行を指す)は女性や転職を繰り返した人にも住宅ローンを貸すなど、得意なビジネスモデルで継続して高い収益を上げている」

そして、スルガ銀行の「地銀の優等生」という栄えある呼び名も記憶に新しいです。森長官は「スルガ銀行のビジネスモデルを見習えと絶賛していた」との声も聞かれます。

現在は、森長官は金融庁を退任、今は米コロンビア大学国際公共政策大学院の教授(非常勤)に就任したと伝えられています。

ある意味、タイミングの良い国外への就任ですので、今スルガ銀行に、その金融庁が処分を下したことは耳にされていても、もはや遠ざかった話にしか思えないかもしれません。

金融庁長官である遠藤俊英氏の弁は

他方、金融庁の現長官である遠藤長官は、12月6日に名古屋市内で開かれた地元金融界との会合で、「もっと早く発見できなかったのか、反省材料だ」と述べ、金融機関へのモニタリングのあり方を見直す考えを示しました。

「コンプライアンス(法令順守)で問題が出てしまったことに関しては、モニタリングのあり方の中で十分考えないといけない。欠落した部分があったかもしれないと思う。今回の事案は我々としても反省材料だと思うので、とくにコンプライアンスの部分でどういったモニタリングができるか考えないといけない」

森氏が長官であった時に、森氏の下で監督局長を務めていたのは、この遠藤現長官であり、現場で実務を取り仕切っていたのは、遠藤氏ということになります。

「問題を見抜く」課題

遠藤長官は、10月10日の朝日新聞のインタビューでは、スルガ銀行については、

自分たちの利益確保ばかりに走ってしまい、適切な経営判断やガバナンス(企業統治)が置いてきぼりにされてしまった事案だ。いろいろなチャレンジはあってしかるべきだが、新しいビジネスは常に新しいリスクを伴う。彼らのビジネスモデルが(投資用不動産向けローンに)変容するなかで、一度立ち止まって『自分たちは本当にこういうことをやっていいのか』『やれるのか』ということについて振り返る機会がないまま、どんどん拡大してしまった 

そして、自らの監督についても

リスクがいかに大きくなっているかを(事前に)把握して検査に入れず、問題を見抜くことができなかった

と、監督官庁として反省点を述べています。

現在は、金融庁は、様々な銀行にも立ち入り調査を進めています。

むろん、上記のような反省点を積極的に改善しようという点は評価できますが、実際にスルガ銀行から融資を受けた投資者オーナーたちは、それがもっと早くに行われていればと思っているに違いありません。

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