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新築マンションの価格はどうなる?専門家の予想を元に考える 毎日プレミア記事より

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これからマンションを買うことを視野に入れている私たち夫婦は、東洋経済の今月の特集が「マンション絶望未来」を読んでからというもの、さては、マンションの価格は下がっているのか、と浮足立っているところでしたが、毎日新聞のプレミア記事のタイトルが「なかなか下がらない新築マンション価格の新法則」。

やはり、おいそれとは価格は下がらないのか、といくらかがっかりしながら読んでみました。
しかし、結論を言うと、どうも希望が持てそうな内容でした。その要約をお伝えします。

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住宅ジャーナリスト櫻井幸雄さんの予想

櫻井幸雄さんはお馴染みの住宅ジャーナリスト、さまざまな雑誌に不動産の動向について意見を求められるらしいのです。
そこで、「下がるか上がるか」についての予想について語るのを読むと、いくら求められても予想は難しいということのようです。

それもそのはず、相場が確実に予期できるなら、不動産関係者は、皆さん大金持ちになっていることでしょうが、最近は不動産関係でお金持ちといえば、「不動産王」と呼ばれた某国大統領くらいで、地方の街の不動産屋さんは扱うのは賃貸物件の斡旋ばかりになって久しい。自社物件を売るのに躍起になっている様子のようです。

外れなしの法則とは

いや、しかし、タイトルを見ると「外れなしの「不動産相場の法則」とあるではないか」、と言われそうですが、それはよく読むと次のようなからくりなのです。

新築マンション価格は数年前まで上昇と下落を交互に繰り返してきた。底値から上がって、ピークアウトし、下降して、底値に戻るまでの期間は長いときで14~15年、短いときで7~8年だった。期間はその都度異なるが、「上がって下がる」という動きに変わりはなかった。だから、マンション価格の上昇がしばらく続くと、「そろそろ下がる」と言われ始めた。実際に、上がった後には価格下落が起きていたので、不動産相場の予測は決して難しくなかった。マンション価格が上がったとき「いずれ下がる」と言えば、間違いなく当たったからだ。 私自身、この法則を知っていたので、不動産予測で外れることはなかった。

つまり、どんな時であっても「いずれ下がる」と言っておけば、はずれはない。それが上記の「法則」なのですが、、その予想なら、誰でもできることになります。煎じ詰めれば、予想でも何でもないということですが。

「6年近く上昇」

櫻井さんによると、予測がはずれたのは東日本大震災のあとの値下がりだそうです。そもそも地震そのものが、予測が不可能なことなので、これは外れてもいたしかたないでしょう。
そして、それから、不動産価格は13年から上昇、現在まで6年近く上がり続けているということなのです。

ただし、これはあくまで首都圏のことで、重くはないが多かれ少なかれ影響を受けた、北関東においては、原発事故の影響も加わって、人口は今まで以上に減少。地価が上がるどころか、空き家の増加が加速したのも間違いありません。

話を続けますと、従来の7~8年の周期なら、17年頃にはそろそろ値下がりが起きる頃だと考えられていた。しかし、値下がりはなく、価格は上がり続けて現在に至っているという。

マンション価格の周期

 

では、いつ、マンションの価格は下降線になるのでしょうか。

櫻井さんは、底値からピークになって下降するまでが、今回は15~16年周期だとみているそうです。そうすると、値下がりは東京五輪の前後の21年頃だが、

「東京五輪の後もリニア中央新幹線、新東名高速道路、首都高速都心環状線の造り替えなど、国家的事業が目白押しなので、ピークアウトの時期は先送りされるかもしれない。」

「下がるのは20年、いや25年だ、30年だと言われる理由も納得できる。不動産価格は、従来、上がった後は下がっていた。」

その後が記事タイトルの「「下がる」と言い続けていれば、どこかで当たることになる。」と気弱な言葉が続くわけです。

とはいえ、30年後に下がったのが「当たり」とは到底言えますまい。というか、不動産の価格が30年保つとはとても思えません。

長期の高止まり

一つ分かるのは上がったと思ったら、いつまでも下がらない、いわゆる「高止まり」というこれまでとは違った特殊な曲線が長期にわたって続いているということです。

さらに、11年までは、マンションは8万戸が売れていた。しかし、今は半減して4万戸となっている。デベロッパーは売れないからといって価格を下げようとはしない。なぜなら、下げているとそれが相場になってしまって、暴落が実現してしまいます。なので、販売者会社が価格を下げない限りは、マンション価格は下がらないのです。

値下げを実現するのは誰か

そうなると、マンション価格が下がるとすれば、それら大手デベロッパーの会社の危ういときです。持ちこたえられないとなった会社のマンション価格は、価格は必然的に下がることになります。だから、前の記事で書いたように、中堅の会社のマンションでは、値下げが行われているのです。

「手堅く売る」という大手

現在のところは、大手はマンションの量産はせずに、限られた戸数を手堅く売っていくということなのですが、在庫の保有が相当数ある。とはいえ、シェアハウスのように自転車操業として、あとから新築するマンションでカバーすることはできない。

どんどん作って、どんどん売れるという循環が既に壊れているのです。人口が減少するのは目に見えており、おそらくそういう時はこの後も来ないでしょう。そうなると、なんとなくこの先が見えて来るような気がするではありませんか。

専門家の結論は

櫻井さんの結論はというと、新築は高止まりするが、中古マンションは「いずれ下がる」。「いずれ下がる」の言葉の正確なところはというと、これまでの内容をみていただければ、ご理解いただけるかと思います。

こういっては何ですが、「いずれ下がる」が前述のような意味しか持たないとすれば、これまでは高止まりしていたマンションが、「高止まりする」という予想も、それと同等程度の蓋然性しか持たないかもしれません。

幸いどこに住んでいようが全国の不動産価格はネットで見ることができます。素人のできることとしては、自力でこの先もウォッチを続けていくということでしょう。

「売れ残っている」が物語るもの

いずれにしても「売れ残っている」の先に来るものは、値上げでないことは言うまでもありません。

地方に住んでいる身からすると、地方から始まった衰退が、東京に及ぶかと考えると、複雑な気持ちです。震災の時もこれまでも、「地方は駄目だが東京は…」と考えることが、どこかで心のよりどころとなっていました。いっそ「予想」が外れてくれた方が安心なぐらいなのですが。

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