暴力団の関連企業への融資や接待を行っていたことが発覚した西武信用金庫で、今度は職員による着服が判明しました。
朝日新聞の記事よりお伝えします。
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西武信金、職員が2450万円を着服
信金大手の西武信用金庫(東京都中野区)は、30代の男性職員が、顧客の普通預金と定期預金から約2450万円を不正に出金して着服していたと発表しました。
17日付で男性職員を懲戒解雇し、警察にも届け出たといいます。
西武信金職員の着服の判明は11月
着服があったのは、2016年から18年で、流用したお金は遊興費などに使っていたと言います。
西武信金は、「再発防止と信頼回復に向け、役職員一丸となって取り組んでいく」とコメントしているということです。
西武信金準暴力団に融資が判明
西武信金は、今月7日、暴力団関係者に融資を行っていたことが判明、8日には、金融庁が同行に立ち入り検査を行っており、近く行政処分の検討が行われることになっています。
不動産融資の不正を調査中に発覚
最初は、シェアハウス投資でスルガ銀行の不正融資問題で、西武信金の融資の書類で不動産業者による改ざんが行われていたことが判明。
金融庁が立ち入り調査を始めたところ、反社会的勢力への融資などの不適切な取引が複数浮上したということです。
東京都内のある支店では、警察庁が準暴力団と位置づける組織の関係者側への融資が大きく膨らんでいることがわかったといいます。
支店長クラスが暴力団関係者を接待
それと共に信金の支店長クラスの幹部が、暴力団関係者に対して会食などの接待を行っていたことも発覚しました。
接待は複数回にわたっており、西武信金が相手が反社会的勢力とわかったあとも融資を続けた可能性があるとみて、金融庁が詳しい内容を調査中となっています。
反社会的勢力との関係遮断が建前
西武信金は、これまで、反社会的勢力との関係遮断の体制を整えることを、基本方針として掲げてきており、大きく信頼が揺らいでしまいました。
そこへきて、職員が着服をするという不祥事で、大きなイメージ低下となるのも間違いありません。
金融庁は西武信金へも行政処分を下すとみられており、スルガ銀行の場合のように、業務停止等が行われれば、新規の融資の契約は取れないこととなります。
また、顧客の預金なども流出する恐れがあり、ダメージは大きなものとなると思われます。
相次ぐ金融界の不祥事に、金融庁もさらにチェックを厳しくしていく方針です。