スマートデイズ社運営のシェアハウス「かぼちゃの馬車」の不正融資問題で、金融庁に一部業務停止命令を下されたスルガ銀行、4月12日に業務停止命令の期限を迎えます。
かねてから提携先がどこになるのか、断片的な情報がありましたが、ここに来て、家電量販店大手のノジマ他3社と交渉に入っていることが報道されました。
日経新聞の速報よりお伝えします。
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スルガ銀行、ノジマ含む4社と支援の交渉開始
スルガ銀では、シェアハウスなど投資用不動産向け融資で審査書類の改ざんや契約書の偽造といった不正が発覚。経営陣を刷新して、銀行再建に向けての動きが注目されていました。
金融庁の下した一部業務停止命令の期間は5カ月間、4月12日がその期限となります。
スルガ銀はビジネスモデルを再構築するには外部の支援が必要だと判断。これまで名前の挙がったところは、銀行が多く、新生銀行のトップが談話で提携の話をしたということも伝えられていました。
ここへきて、家電量販店大手のノジマ、りそなホールディングス(HD)やSBIHD、新生銀行の4陣営と支援の交渉を開始したと日経新聞が報道しています。
ノジマはスルガ銀の株を4.98%取得
神奈川県地盤の家電量販大手ノジマがスルガ銀株の4.98%を市場で取得。
家電の販売金融などの分野で相乗効果が見込めると判断している模様ですが、現時点では5%を超えて買い進めるか不透明だといいます。
SBIHDと出資の交渉中
SBIHDとは出資を視野に交渉中。北尾吉孝社長は昨年9月の講演で
「我々ならスルガ銀行をうまくマネージできる自信がある」
と意欲を示したとのこと。
りそなHDと業務提携か
関東と関西で複数の地銀を抱える、りそなHDとも業務提携を軸に交渉。
東海地域を発祥とするスルガ銀と連携すれば、かねて掲げてきた「リテールナンバー1」を実現するうえで地盤を補強できるとの見方もある。
新生銀行と水面下で交渉
現在も水面下で交渉していると言われる、新生銀行は、1月末に工藤英之社長が、「少人数のアナリストとの面談で『スルガを“受けたい』と漏らした」という話が、金融庁関係者から伝わったと報道されていました。
スルガ銀行との交渉の内容について
日経新聞では、交渉が長期化する可能性もあるとして、「提携」の内容が未だ定まっていないことが挙げられています。
現時点では、あくまで4社の名前が挙がっているというだけで、内容についてははっきりしておらず、「子会社化を目指した買収なのか、資本支援を含めた提携なのか、業務提携にとどまるのか、陣営ごとに濃淡がある」ということで、個々の話し合いが進んでいるようです。
また、「スルガ銀が持つ不動産関連貸付債権の価値を評価するのにも時間がかかるとみられる。銀行に原則20%以上出資する場合は金融庁の認可が必要になる。」ことも、日経新聞は伝えています。
スルガ銀行の提携への動きを伝える本日のニュースは以上です。