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フラット35不正「なんちゃって」不動産投資に悪用113件と判明

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フラット35の不正な融資、業者間で「なんちゃって」と呼ばれる悪用が見つかった問題で、機構がこれまでのローンを調査し、フラット35Sを投資用不動産に悪用したものが113件あることがわかりました。

朝日新聞の報道よりお伝えします。

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フラット35不正な融資「なんちゃって」とは

フラット35は住宅金融支援機構が提供する、最長35年、長期固定の低金利の住宅ローンです。

ローンの目的は住宅ローンで、投資用不動産の物件には使うことは違法とされています。

投資用不動産のローンの金利は高いため、「居住用」と偽ってフラット35でローンを組む、それが業界用語で「なんちゃって」と呼ばれている方法です。

今回のような不正は、業界での隠語があるくらいですので、古典的な手口と言われており、これまでもひそかに行われていたようです。

しかし、住宅ローン専門会社の代理店は、「昨年からかなり増えてきた」と取材に答えており、発覚した業者も多数の融資を取り次いでいました。

不正の発覚した件と業者:
「フラット35悪用」住宅ローンを不動産投資の不正 居住用偽り賃貸

「フラット35」不正融資 元社員インタビュー投資用に住宅ローン

フラット35不正「なんちゃって」113件と判明

今回の事件後、使途目的を偽って融資を受ける案件がどれだけあったのかを機構が確認に及びました。

その結果、フラット35を不動産投資に使っているものが、113件あることが判明。

その全部が、フラット35の一種、フラット35Sというものです。

 

フラット35Sとは? 一定期間さらに低い金利

フラット35Sというのは、省エネやバリアフリーなどの性能基準を満たした住宅に適応されるというもので、さらに0.25%の低い金利が適用されます。

機構が18年度に受けた251億のほとんどが、フラット35S の方だとわかっています。

フラット35Sの金利が安くなる仕組み

フラット35Sの金利の引き下げの仕組みとしては、引き下げた分に国の補助金が使われており、その分ローンの金利が安くなるということになっています。

そうなると、住宅ローンとしての補助が元になるフラット35Sが不動産投資に使われたということで、国の補助金が不正に使われた結果となることがわかってきました。

 

フラット35S不正の113件実態調査へ

試算ではその113件の補助金の分は、3月末までに合計900万円に及ぶとのことです。

機構はさらに、その113件について9月までに実態調査をすると発表しています。

不正が確認された場合は

機構の方は

「補助金が不正に支出されたと確認した場合、適切に対処する」

国土交通省は

「本来の目的に反していれば、返還を求める可能性も含め適切に対処する」

 

この場合の「適切に対処」とは、不正を行った案件の利用者に対し、すべて全額返還の一括返済が求められることとこれまで言われています。

また、それだけでなく、優遇金利で払わなかった利息分も払うよう求められる可能性があるとのことです。

マンションをバリアフリーに改装

最初にフラット35の不正が判明した不動産販売会社の元社員が、朝日新聞のインタビューに応じましたが、売ったのは首都圏郊外の中古マンションで、元々はフラット35Sの対象になるようなものではない、普通のマンションであったそうです。

しかし、そこに元社員らが10数万円をかけて、風呂場に手すりを付けたり、バリアフリーにするなどして、フラット35Sの基準を満たした物件として販売していたことがわかりました。

それらの物件113件の融資の内容については、機構は9月までに調査を進めるということです。

また、調査後に不正の内容が判明すれば、不正に使われた補助金は、国に返還するともしています。

利用者は厳しい状況へ

「なんちゃって」の通りにフラット35を悪用した不動産業者は、利用者ももうかる、誰も損はしないと簡単に考えたようです。

しかし、この場合の利用客は、借金を抱える人たちで「借金が返済できる」としての不動産投資の勧誘でした。

利用者は借入分と優遇を受けた分の全額を一括返済するという厳しい状況が待つ可能性が高いです。

不動産投資をめぐる業者側の不正には、利用する人はくれぐれも気を付けていただきたいものです。

 

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