レオパレス21の外部調査を担当する第三者委員会が、昨日調査結果の最終報告の会見を行いました。
レオパレスアパートの施工不良の原因は、「社長のワンマン体制」が不正の温床を生んだというもので、実際にはない界壁が記された図面で建築申請を行ったなどの不正の確認はされましたが、法令違反を認識していたかどうかについては「認定できなかった」ということで終わりました。
調査報告書と会見の内容を要約します。
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レオパレス第三者委が最終報告 法令違反の意識認定できず
29日夕方レオパレスの調査を行った外部の第三者委員会が、最終報告の記者会見を行いました。
記者会見の全文:
レオパレス第三者委員会の最終報告 記者会見 質疑応答の全文
レオパレス界壁問題の最終報告
レオパレスをめぐっては昨春、延焼を防ぐ天井裏の仕切り壁が設置されていないなどの不備が発覚。
さらに通常使われるべきグラスウールの代わりに発泡ウレタンを使った外壁、遮音性が国の基準を見たいしてない、天井のボードの耐火性などの施工不良が最終的に調査を行った7割の賃貸アパートにあることがわかっています。
それらの原因を第三者委は次のように報告しました。
原因は深山佑助元社長の「ワンマン体制」
報告書は問題の原因・背景として、「(祐助氏の)ワンマン体制に陥っていた」と明記。
社員は、「祐助氏に進言しにくい雰囲気だった」「当時は祐助氏と、それ以外の社員という区別しかなかった」
記者会見での第三者委説明
「ヒアリングでは、この会社には社長と社員しかいない。社長一人とそれ以外が社員という人が多数いた。そういう組織だったのかな」との印象を語り、
商品開発の点から見ると、組織図を見ても社長から商品開発まで直線が引かれていることとなっている。普通は考えられないが、特殊なそういう組織体制であったと考える。
発泡ウレタンは深山祐助氏が指示
仕切り壁や外壁の内部に建築基準法に適合しないウレタンが使用されていた問題では、社長だった祐助氏の指示が発端となったと指摘。
発泡ウレタンは深山氏が指示している。深山さん自身はいろいろと言っているが、関係者の話から深山氏の指示と認定した。
しかし、第三者委は、
「使え」とは言ったが、「法令違反でもいいから使え」とのレベルの指示かどうかは認められない。不適合を認識しつつ使用を指示したとまでは認定できなかった。
界壁の確認は「だまし取った」
界壁については、実際のアパートには界壁がなかったものが多数ありながら、図面には、界壁は記されていました。
これについては、
全社的に確認済証を、言わばだまし取った。
とはっきり認定されました。
建築確認の際に虚の図面を使ったわけですが、それが、誰の指示であったか、誰が行ったのか、ということまでは言われませんでした。
当時の社員が会社を辞めたり退職、または病中などで、必ずしも目指す人物に話を聞けなかったこともあったようです。
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レオパレス内の「リスク感知体制の不備」
それに対して、社内の他の社員はというと、建築基準法違反の指摘は社外からもあったが、「リスク感知体制の不備」から放置。
これについて、第三者委は会見で
建築確認についてそれほど厳格に考えていないかったと、多少ずれていても構わないという考えが当時あった
と説明しています
レオパレス元社長の責任は「認定できない」
レオパレスのなぜこのような事件が起こったのかの背景については、詳しく調べられたとはいえ、アパートの施工不良部分の指示を行ったのは、元社長の深山祐助氏だったことははっきりしているものの、祐助氏は「一級建築士に任せて」いたと返答。
法令違反を知りながら、仕様をそのようにしたのかどうかということは、「認定できない」結果となりました。
日経新聞の記載
日経新聞でも、次のように報道。
創業者の深山祐助氏への聞き取り調査も実施。祐助氏は「知らなかった。問題ないものと思っていた」などと述べたという。
(第三者委は)祐助氏が「法令に違反して界壁を施工しなくてよいという指示・命令した事実までは認められない」
レオパレスオーナーら「許せないが倒産は…」
これについてアパート住民の反応はというと、千葉県の入居者男性は
「報告書は信用できない。元社長は知らないふりをしているだけだ」
大阪府の「ゴールドレジデンス」のオーナー
「住んでくれる人はもういないのでは…手抜きをしたレオパレスは許せないが(建築費用の借金があるため)家賃収入が入らなくなるので倒産も困る」
レオパレス現在の状況
レオパレスのアパートの状況です。
アパートの調査について
全アパート3万9千棟のうち、調査済みは、約半数
アパートの改修工事について
アパート約1万5600棟で不備が見つかっているが、このうち改修工事が完了した物件は800棟のみ。
1万棟以上の物件が未改修。
レオパレス経営陣の刷新
これまでの取締役7名全部が辞任。3人の社外取締役を5人に増やす一方で、社内取締役は7人から5人に減らす。
深山英世社長は、社長を引責辞任するも、「非常勤相談役」として、今後も発言権を持つ可能性あり。
宮尾信社長は、来年度にはすべての物件で入居者を再募集し、「黒字回復」するとの見通しを述べるが、アパートの調査済みは約半数で施工不良の拡大、補修費用の全体が未だ不透明とされている。
レオパレス、第三者委員会の最終報告に関するニュースは以上です。
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