西武信用金庫が職員144人を懲戒処分を発表。
反社会的勢力への不適切な融資を行った他、審査書類の改ざんを見過ごすなどしていたというのが理由です。
日経新聞他の報道よりお伝えします。
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西武信金 業務改善計画を提出
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西武信金は、28日付で業務改善計画を関東財務局に提出しました。
西武信金は金融庁から5月に投資用不動産などでの不適切な融資で業務改善命令を受けていました。
その中で、職員144人の処分を発表しましたが、処分の内訳は
・減給2人
・譴責(けんせき)22人
・戒告108人
西武信金の業務改善報告書内容
報告書には
・業績評価制度の見直し
・現場の不正を防ぐため支店に担当の副支店長を置くこと
などが盛り込まれました。
反社会的勢力への融資
西武信金は預金額約2兆円の信金大手で、長期化する日銀の金融緩和で多くの金融機関が厳しい経営を強いられる中、貸出金を増やし高収益を上げて。注目されていましたが、反社会的勢力への融資が発覚。
西武信金は数年前から、貸出先の企業の経営に準暴力団構成員が関わっているのを知りながら融資を続けていたことがわかっています。
さらに支店長などの幹部クラスの職員が、在日中国人らによる準暴力団の構成員らに飲食を伴う接待を繰り返していたことも判明していました。
西武信金の幹部の一人、または複数が知り合ったスナック経営者女性を通じて、融資の顧客を紹介されたようですが、その女性が暴力団関係者の妻であったということです。
金融庁は「反社会的勢力を取引から排除する」という金融機関に必要不可欠な意識が欠けていると判断し、信用金庫法に基づき業務改善命令を出しました。
それらの融資の他にも、職員が物件の耐用年数を算定する外部専門家に対し、融資を受けやすい耐用年数を示唆や指示していた事例も発覚しています。
森前金融庁長官に"信金の雄"
森前金融庁長官に"信金の雄"と褒めたたえられるまで業績を伸ばしたのは、落合理事長が就任してからでしたが、“信金の麒麟児”と呼ばれた落合寛司理事長は今回の件で辞任することが決まっています。
森長官が「地銀の優等生」と述べたスルガ銀行が転落死、西武信金も「第二のスルガ」とささやかれていましたが、森長官に褒められた2つの金融機関が2つとも不祥事で倒れたのは偶然でしょうか。
西武信金の記者会見での高橋一朗常務理事
後任の高橋理事長は。先月の記者会見で、
「お客様に多大なるご迷惑とご心配をおかけし、心から深くおわび申し上げます。改善命令を真摯(しんし)に受け止め、地域に密着した経営と顧客を重視した営業活動に徹し職員一丸となって信頼の回復に努めたい」
と述べており、職員の処分をもって、再建に臨む構えを示しています。
西武信金の職員処分のニュースは以上です。