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フラット35不正機構把握113件の他30件超 悪質な業者

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フラット35不正、住宅ローンを不動産投資に悪用した問題が5月に発覚、住宅金融支援機構が調査を続けていました。

しかし、すでに機構が把握している113件に加え、別に30件超あることを朝日新聞が取材、不正の件数は当初より多いことがわかりました。朝日新聞の記事を元にお伝えします。

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フラット35不正、件数がさらに増加

住宅金融支援機構が提供、民間金融機関と提携するフラット35は、住宅を買った時に、誰もが利用できる住宅ローンです。

低い金利で最長35年まで借りられるもので、本来は持ち家購入促進のためのローンであり、これを持ち家でなく、不動産投資のための住宅購入に用いるのは、不正な利用とされています。

しかし、5月に、フラット35を不動産投資で悪用する例が見つかりました。業者間で「なんちゃって」と言われる手法です。

融資契約違反であるため、借りた人は発覚すれば一括返済を迫られることになります。

フラット35とは

フラット35は1%ほどの固定金利で、最長35年間借りられる居住用住宅融資。
住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が民間銀行などと連携して提供する住宅ローン。国民の住宅取得を支えるため、低い固定金利で最長35年間借りられる。転勤などで入居途中から賃貸に回すことは認められるが、当初から投資目的で借りると融資契約に違反する。
機構は国土交通省所管の独立行政法人で、理事長は国交省OB。

フラット35の113件の不正利用を公表

機構はただちに調査を開始後、同様の113件の不正利用があったことを公表しました。

ところが、その後、朝日新聞が独自に取材を開始。

フラット35をマンション投資に不正に使った複数の業者の顧客名簿や賃貸管理表などを入手することに成功したといいます。

新たに不正が30件超見つかる

2014年以降に不正にフラット35で投資された50件超の実態を調べたところ、30件超が機構の調査対象外だったことがわかりました。

機構がすでに把握した113件以外にも、上記が調査漏れとなっており、他にも不正があったことになります。

機構も調査中

機構は昨秋の情報提供で浮上した、不正の疑いがある融資113件についても、依然調査中であるということです。

今回新たに見つかった不正のケースについても、さらに詳しく調べることが望まれます。

フラット35不正に悪質な不動産業者も

朝日新聞の取材では、不正を主導した業者グループは少なくとも4つあったということです。

「なんちゃって」中にはデート商法の手口も

いずれのグループも、手口は同じもので、家賃収入を約束して若い会社員を誘い、中古マンションを販売。業者が客と口裏を合わせて目的を偽り、フラット35で多額の融資を引き出すという方法でした。

職場への営業電話はもちろん、SNS上での小遣い稼ぎの誘いや、女性が恋人になった男に投資させられた「デート商法」とみられる例もあったということです。

デート商法については、スルガ銀行員が関与したものが報告されており、女性は注意をする必要があります。

関連記事:
スルガ銀行員デート商法 被害女性が提訴220万円の損害賠償請求

フラット35不正のLINEのやりとり

上は、朝日新聞が入手して公開した、業者と顧客のLINEのやりとりです。

「職場に東京に支店とかありますか?」
「会社の販売店はあります」
「なるほどですね。転勤の辞令が出た感じにしますか?」
「問題なければ」

不正はフラット35だけではない

そして今回発覚したのは、単に住宅ローンのフラット35を、投資物件に用いた不正というだけではありませんでした。

朝日新聞の取材からまとめると、

・業者の勧める中古マンション価格が実勢の倍近い
・リフォームローンも組まされるが、資金が業者に渡った疑いあり
・中古マンションは貸し出されていない
・1年で賃料支払いがなくなり会社も業者も行方不明に

このケースについては、次の記事、「フラット35不正の不動産業者 マンションは倍値、貸さずに逃亡か」でお知らせします。

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