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積水ハウス、FBIが「間違いなくマネーロンダリング」阿部氏の再任は?

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積水ハウスの23日に予定されている株主総会で、阿部俊則会長と稲垣士郎副会長の取締役再任に反対するように、米国の助言会社グラスルイスととISSが、株主に助言をしたことが明らかになりました。

また和田勇元会長が、マネーロンダリングを疑う「FBIと話した」ことを明らかにしています。

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積水ハウス社長の不正を証言

建築大手の積水ハウスが、地面師と言われる詐欺グループに55億円をだまし取られた事件、最近になって、当時の積水ハウス内で土地取引に関わった人物が、阿部俊則会長(当時は社長)が、不正な取引だということを知っていたという証言をしました。

相手が詐欺師である、そして騙されたということを知っていて、63億円を渡したというのは驚きの話です。

地面師事件の報告書

しかし、以前から、「この取引がおかしい」という人が、積水ハウス内部にいたにもかかわらず、取引が遂行されたことを含めて、不信感が拭えないことはたびたび指摘されてきました。

その一人であった、当時の積水ハウスの和田勇会長が、取引についての全容を解明しようと、調査委員会を設置、五反田の土地の取引の内容の全容を調査、その報告書を作成。

ところが、その後、和田勇会長は、積水ハウスの辞任に追い込まれます。そうして、事件の真相はあやうく闇に葬られようとしていました。

ところが、和田勇会長が、次の株主提案で行おうとしていることは、地面師事件の責任を再び問うことで、阿部会長と稲垣会長の立場を危うくする内容だということなのです。

積水ハウス取締役再任に反対の助言

その株主総会に先立って、現在は、アメリカの助言会社2社が、阿部氏らの再任を阻む助言を行ったことがわかりました。

助言会社というのは、米国を代表する2社、グラスルイスとインスティテューション・シェアホルダー・サービスシーズというところ。

どういうことかというと、多くの企業の下部を保有する機関投資家は、すべての企業の議案を詳細にチェックできないため、株主総会で議決権を行使する際、これらの助言会社のアドバイスを参考にするということなのです。

その際の助言がどの程度効果があるのかというと、積水ハウスの株主は30%強が外国人だということで、そのような助言があった場合には、それらの助言に従う可能性が高いとされています。

グラスルイスとISSの助言内容

それぞれの助言の内容は下の通りです。

・情報開示に非協力的。深刻なガバナンス不全

阿部会長、稲垣副会長、仲井嘉浩社長、内田隆副社長の再任について反対を推奨

・ガバナンスと情報開示の姿勢に問題あり

阿部会長、稲垣副会長の再任を反対。仲井社長、内田隆副社長の再任は認める 

 

取締役候補ブレイディ氏信任の推奨も

また、グラスルイスとISSは、米投資ファンドのCEOでマネーロンダリングに詳しいクリストファー・ブレイディ氏の信任を推奨しているということです。

和田勇元会長が挙げた取締役候補者の筆頭となるのが、このブレイディ氏他の米国人ですので、もし、今回の株主提案が可決されれば、積水ハウスの経営陣は、すべて入れ替わることになりそうです。

もちろん、その場合は、地面師事件の責任も、現経営陣にあるということが、はっきりする可能性があります。

マネーロンダリングとFBIの介入

そもそも、地面師に支払われた55億円、これは今でも行方が分からないままになっているのですが、既に、「マネーロンダリングに使われた」との指摘が出ています。

和田氏によると3月19日、FBIから話題に電話があり、通訳を交えて1時間話したと言った後、

「FBIは、この事件について相当興味を持っていると感じましたね。今回の事件はお金の流れが非常に不鮮明ですから、アメリカの捜査機関は“これは間違いなく資金洗浄、マネーロンダリングに使われている”と言っておりました」

FBIがマネーロンダリングを疑う理由は、というと、地面師への支払いに現金小切手が使われたという点です。

そして、上記のクリストファー・ブレイディ氏も「マネーロンダリングに詳しい」とあるので、おそらくその点についてが突き詰められていくのでしょう。

積水ハウスは、裁判の時に求めがあったにもかかわらず、調査報告書の提示を拒んだくらいですから、非協力的なのはいうまでもありません。

もちろん、その理由が、詐欺である土地取引を知りながらの取引の遂行が意図的なものであったというのなら、「協力」を求めても無駄ということが今になればわかります。

それならば、その55億円はどこに行ったのか。取引が意図的なものであったというのなら、関与した人が知らないはずはありません。

地面師事件はこれで解明に向かうのか、株主総会の結果を待ちましょう。

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