コロナ後のマンション価格、専門家の見通しを何度かお伝えしていますが、今回は、当ブログでもご紹介している、スタイルアクトの沖有人さんの意見、なんと「バブル崩壊は起きない」と明言されました。
その根拠は何か、そして、沖さんの考えるマンションか価格はどうなるのか、要約してお知らせします。
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コロナ後のマンション価格
コロナ後のマンション価格はどうなるのか、スタイルアクトの沖有人さんが語る現状と予想がネットに出ていました。
現状を言うと、中古マンションの4月の成約数は52.6%と半分以下に落ち込んだそうです。この数字は新築ではなくて、中古です。
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中古マンション成約減の理由
その理由は何かというと、端的に言えば、内覧数が少なかったということ。
「不要不急の外出は自粛」という要請がいきわたったため、マンションを見に出かけようとする人が減ったというのであれば、当然の現象です。
不動産店によっては「オンライン内覧」というのを実施したところもあります。
今では「カメラで360度部屋が見られます」というのが当たり前になりましたが、それプラス営業マンがオンラインで応対するというものでしょうか。
中古マンションの成約数がコロナで半減
今や、賃貸に関しては、スマホで完結するサービスが始まっていますが、賃貸ならともかく、数千万円の物件はオンラインで購入というわけにはいきません。
やはり、内覧をするということで、実際それだけの手間暇をかける人であるからこそ、購入意欲が高いのも間違いありません。
話を戻して、上の数字は、3月の内覧数が、4月の結果に出たということになれば、先月の4月、すなわち緊急事態宣言真っただ中の月の結果が出ることが5月になるわけです。
それについては、沖さんは、「4~6月の成約数は前年同期比6~7割減」とみています。
これは不動産だけに限ったことではなく、他の業種すべてにいえることで致し方ありません。
しかし、注目すべきはその後です。
マンション価格はむしろ値上がり
成約件数が減ったことで在庫は増えているが、その平均価格は上がり続けており、売出と成約の乖離幅は拡がっている。これまで平均は15%ほどだったのが、4月に至っては30%の大台に乗っているのだ。
これは一体どういうことか。
それについての沖さんの分析は見当たりませんが、おそらくは、本来なら新築を買う客がランクダウンして、中古に流れるので、価格が高くてもいいということかもしれません。
だとしたら、中古を買おうとしていた人はどうなるかというと、当然ながら高くて買えないということになり、買い替えも購入も様子見となりそうです。
コロナでリーマンを超える不況に
1~3月期のGDPがマイナス3.4%との数値、リーマンを超える大恐慌並みの不況ということになれば、これまでのような生活レベルが保てない人も出てきます。
ただし、それが、国民全員ではない以上、マンション価格は下がらないということかもしれません。
「不況→家の値下がり」にはならない?
しかし、一方で、マンションを手離さなければならない人も一定数は出てくるわけで、このバランスが今後のマンション価格にどのように反映をしてくるのかということでしょう。
単純に予想が難しい問題ですが、「不況→値下がり」とはならないところが悩ましいところです。
価格が高い新築マンションに関して言えば、成約数はそれ以上に落ちますが、これとても、多少の値下がりでは、庶民には手の届きにくいところであることに変わりはないでしょう。
マンションの売り手が価格を下げる予想も
ちなみに、沖さんはリーマンショックの際の価格の下落は1割だったと例証を挙げた上で
今回は買い手の減少がリーマンショック時と違っているが、なかなか売れない状況から売り手が価格を徐々に下げることにはなるであろう。ただし、住宅の需要は結婚、出産、進学を契機に常に一定量あるもので、新築の販売センターの多くが自粛していることから、中古価格の下げ幅はリーマンショック並みが1つの目安になるであろう。
ということなので、「中古マンションの下落は1割」というところが妥当なようです。
見出しの「コロナの土地バブル崩壊は起きない」の理由は、「住宅の需要は結婚、出産、進学を契機に常に一定量ある」ことから、需要が極端に下がるということはないという点のようです。
「中古マンションの下落は1割」が結論
ここまでの分をまとめると
- 外出自粛で内覧数が減ったので現在の成約件数は6~7割減
- 需要は一定数あるため、今後中古マンションの下落は1割程度
- なかなか売れない状況から売り手が価格を徐々に下げる可能性はある
急ぎの物件を見つけてお得に買う
このうち、注目したいのは、最後の部分です。
沖さんが言っているのは、マンション相場全体の話です。
そして、売り出している中には、コロナ以前から、コロナには関係なく、生活苦からマンション売りに出そうとしている人が一定数はいるということです。
要するに、全体的な値下がりは望めなくても、個人単位のレベルでは、そのような物件は必ずあります。
私が今、地元で目星をつけている物件もその一つです。
価格は、今現在は、他の物件に比べて特に安くなってはいませんが、売り出し価格よりは、100万円下がっています。
地方においては、価格が100万円下がるなどということはざらにあります。
さらにこのような急ぎの物件は、値下がりと同時に取扱不動産店が3社に増えています。
他にも、不動産会社が買い取って、リフォームを施したものの、なかなか売れないとなると、3社どころか、それ以上の不動産店が仲介となったものもあります。
このような物件は、売主が急いで売りたいという物件です。マンションでもそういう気配のものが見つかったら、強気に交渉しても成約する可能性が高い。
このあとは、単純に物件の良しあしというのではなくて、そういうところにも着目してみてください。
世界恐慌以来の大不況、買い手にとっては、このようなチャンスは今を置いて他にはないかもしれませんね。