水害で危ない町ランキングのお知らせです。
熊本県の大雨で大規模な水害が起こってしまいました。
台風の大雨でタワーマンションが浸水した武蔵小杉の例も記憶に新しいです。
水害の意識とチェックは、これから家を買いたい人にとって参考にしたいところです。水害への心構えと合わせてお知らせします。
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水害で危ない町はどこ
大雨による水害が多くなっています。熊本県の集中豪雨で亡くなった人が多数出てしまいました。
また、死亡者こそ出なかったものの、昨年の台風の大雨で、武蔵小杉のタワーマンションが大きな被害を被ったことも記憶に新しいところです。
水害で危ない町を、事前に知ることはできないのでしょうか。
水害での被災世帯のランキング
その前に、週刊朝日が過去の統計をもとに、09~18年の水害での被災世帯をまとめたものがあります。
その上位5位を参考に、水害の起きやすい条件を考えてみましょう。
それによると、東日本の上位5位は、茨城県常総市、新潟県長岡市、埼玉県越谷市、、宮城県石巻市、栃木県栃木市の順となっていました。
常総市の被災世帯数は7193戸。原因は、鬼怒川の決壊で、市の3分の1が浸水、2位の長岡市は、信濃川があり、3位の越谷市は、古利根川、中川が隣市との境を流れています。
いずれも川があるところが危ないということは、いまさら言うまでもありません。
水害の起きやすい町ランキング一覧はこちらから
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2020061100010_2
水害を広げた原因は堤防
河川の近くに被害が多いのは当たり前のことですが、被害が大きく広がるようになったのは、意外なことに、水害から住居や田畑を守るための堤防に遠因があるといいます。
堤防が整備された結果、これまでは、居住を避けていた河川に近い地域にも人が住むようになった。
ただし、堤防とても万全ではないため、いったん決壊が起きてしまうと、それだけ被害が大きくなってしまうというのが、近年の水害の特徴だそうです。
台風による水害
もう一つは、武蔵小杉の例にあるような台風による水害です。
そもそも、台風の被害の大きな地域と言えば、沖縄とか北九州などが思い浮かぶくらいでしたが、直近の台風の大きな被害が、川崎市というのは驚くべきことかもしれません。
近年はこれまでに台風の被害が起こらなかったところでも、被害が起きてしまう。
岡山県倉敷市の例では、業者がリスクを説明したかしなかったが、話題となりました。
つまり住宅を購入した方が、水害が起きるということは、想定に入れていなかったし、あるいはそれは業者も含めて、そのようなことが起こるという想定がなかったのかもしれません。
水害は防げないのか
これまでとは別に、これからは「日本のどこにいても災害は起きる可能性を持った方がいい」と専門家は警鐘を促しています。
理由は、地球温暖化で気象がこれまでとは変わってきているというところにあります。
要は今までにはなかった、大雨が起きやすくなった。これまでは警戒しないで住んでいた地域においても、水害が起きるようになったのだそうです。
そうなると水害の予想はたいへんに難しいということになりそうです。
水害対策で考えられること
「水害の予知」は無理でも、ある程度の常識的な予備知識は十分に活用すべきです。
単純に言って、川の隣の平地と高台とでは、大きな違いが出るのは必至です。まずは、川の近辺を避けることが第一です。
上記の通り、堤防が決壊する可能性もありますので、堤防の有無にはとらわれない方がよさそうです。
海抜何メートルかも確認要
さらに、単に川との距離だけではなくて、川との高低差もチェックをした方がいいです。
東京都内だと、荒川周辺。江戸川区、江東区、墨田区などは、海抜0メートル地帯が多いので、いったん水が集まったら、水が高きに流れるということはなく、当然、低い方をめがけてやってきます。
大都市の住宅街ほど注意が必要です。
その他の地域についても、最近はグーグルなどでも、立体の影が入るような地図も出ていますので、心配ならその後で等高線の表示のある地図などで、正確に調べることが必要です。
ハザードマップも手に入れよう
一番頼りにするべきは、言うまでもなくハザードマップです。
もっとも、最近ではこのハザードマップも若干当てにはならないという指摘もあるのですが、そうはいっても、これ以上の資料は今はありません。
後ほど慎重になるとしても、まずは、ハザードマップの確認は外せません。自治体の窓口で容易に手に入りますので、必ず参照をすることです。
そうしたとしても、「水害はどこであっても起きる」ということは忘れないようにするべきです。
立地はそれ以上細かい選択はできなくても、どうしても被害が避けられない地域であれば、事前の対策もできるかもしれません。
川崎市の近辺では、半地下の歯医者さんに水が流れたということもありましたが、その場所に建物を建てなければならないのであれば、水害を防ぐ最低限のことは、建物の建築前に検討すべきです。
終わりに
最近のキーワードは「気象の極端化」という現象だそうです。雨がない、または雨が大量に降る、全国的に、ほど良さに欠けた気候になっているので、被害が起きやすくなっているとのこと。
川崎市の場合は、ゲートの開け閉めのタイミングが話題をさらいましたが、個々人はもちろん、自治体も「水害が起き得る」ことを前提に、あらかじめ対策を取ることが必要です。