レオパレスの最新ニュース、フォートレスからの支援で経営再建を目指すレオパレスが、フォートレスからの572億円の資金調達が完了したと発表しました。
ここから、経営の立て直しが本格的に始まると思われます。
レオパレスの資金調達完了
経営再建中のレオパレス21は2日、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループからの資金調達が完了したと発表しました。
金額は出資と融資を合わせて572億円で、想定通りの金額となっています。
レオパレスの債務超過は解消
レオパレスは、9月に債務超過が118億円となることを公表しました。
フォートレスからの支援を受けた第一の目的がその解消ですが、当初と想定通りの支援を受けたことで債務超過は解消する見通しだということです。
ただし、フォートレスからの支援といっても、今後は受けた分の金利を支払っていかなければならないため、金額が大きいだけにレオパレス側にもそれだけ負担が強いられることとなるのは必至のところです。
レオパレス再建の今後の課題
レオパレスが今後立ち向かい、乗り越えなくてはならない課題、やはり賃貸事業の母体となるアパートの整備です。
・施工不良アパートの改修工事の完了を目指す
・改修済みアパートの入居者募集
・アパートの入居率を改善
レオパレスアパートの改修工事の現在
レオパレスアパート、ようやく前棟調査が終わって、これからどんどん改修工事を進めていこうとしていた矢先、コロナショックが日本全体を襲いました。
改修が済んだアパートはごくわずかで、改修が完了していないアパートは、現在入居中は良いとしても、入居者の新規募集が止まったままだということです。
前回の株主総会で、『コロナで延期」を告げた際にも、アパートオーナーからも不満の声があがったそうです。もちろん、オーナーにしてみれば気が気ではないでしょうが、これはレオパレスとて同じことです。
新規契約激減で賃貸事業のみ
今まではアパートの新規契約が見込めましたが、施工不良問題が長引いたため、企業イメージがあまりにも悪くなってしまい、アパート建設の新規の受注がなくなってしまいました。
レオパレスの創始者、深山祐助元社長のレオパレス辞職後に築いた、同じ賃貸事業の会社MDIも経営が困難になり、ソフトバンク系のオヨと提携をしています。
レオパレスも今や賃貸事業のみなので、その収益をできるだけ早期に回復させることが肝要です。
現在は、入居者募集が止まっている部屋が、大変多くなっていることが、週刊文春などで報じられました。
・アパート入居率低下の改善
そして、その上で、アパートの入居率を改善する必要があるのは、現在レオパレスのアパート収益が赤字である逆ザヤの状態のためです。
入居率と逆ザヤの相関
8割以上なら収入のある状態、8割以下だと赤字、すなわちそれが賃貸事業の”逆ザヤ”になるといわれています。
とはいえ、80%を超えた、という程度では、まだまだ赤字を免れる程度で大きな利益とはならず、「85%はほしいところ」だと、レオパレスの幹部が話しています。
外国人入居者は戻る?
それと、もう一つは、入居者それ自体の側の問題ですが、レオパレスのアパートの多くは外国人入居者も利用しています。
コロナが続くと、入国できない国の入居者は減ったままとなってしまいます。
こればかりは、レオパレスの努力だけではなんともなりませんし、他の賃貸運営会社も同じことでしょう。
いずれにしても、まず何よりもベースとなるアパートの、改修工事を早急に進めることが緊急の要件となるでしょう。
思えば、アパートにさえ施工不良がなかったら、レオパレス21に問題が起きることはなかったのです。
建物の施工不良は取り壊すまでついてまわる問題で、今後も物件へのチェックが厳しくなると思われます。
以上、日経新聞をもとに、レオパレス21の最新ニュースからお知らせしました。