東京オリンピックの延期に伴い、入居の遅れが懸念されていたハルミフラッグですが、入居が1年遅れるということが購入者に通知されたということが伝えられました。
晴海フラッグはその他にも、新型コロナ患者の滞在施設とする案があがったこともあります。新聞各紙の報道を元にお伝えします。
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晴海フラッグ入居延期が決定
新型コロナの影響で、人気の高いといわれてきた東京・晴海のマンションの入居時期の延期が決定しました。
当初予定の2023年3月から、1年程度遅れる見通しです。
晴海フラッグを開発、分譲する三井不動産などが、マンションの契約者らに通知を行ったということです。
晴海フラッグとは
晴海フラッグは、東京オリンピックとパラリンピックの選手の宿舎として利用された建物を、改修してマンションとして分譲するというもので、東京湾に面する海が一望できる景観の良いマンションとして、人気が高くなっています。
約13ヘクタールの土地に、分譲と賃貸のマンション計23棟と商業施設1棟の計24棟を整備する新しい町としての史上最大のプロジェクトということで注目を集めました。
選手村マンションという条件のため価格も安めということもあり、既に販売された物件の中には、71倍の抽選の率となっている部屋もあることが伝えられてきました。
東京オリンピックが2021年7月に延期
しかし、新型コロナの影響で、東京オリンピックが延期されることが決まりました。
晴海フラッグは、選手が宿舎として利用するということが条件です。
さらに、使用後には、部屋を改修するため、そのリフォームの期間も必要です。
新型コロナの流行で、東京五輪の開催に合わせて延期されるのではないかとこれまで言われてきましたが、オリンピックの開催予定が、1年後の2021年7月23日と決まりました。
販売会社の方は、大会延期を受けて、その後の販売は現在はストップされています。
そして、東京都の方から来年になっても引き続き選手村として、建物を利用するという方針が正式に伝えられたのを受けて、不動産会社が、契約をした人に個別に連絡を通知、今回の決定がわかりました。
契約が決まった戸数は、現在は940戸と伝えられています。
入居の遅れで契約者への影響は
当然ながら、晴海フラッグの入居が1年遅れるということは、当初の予定にはない事でした。
購入者にはファミリー層も多く、子どもの入学などに合わせて、マンションを契約した人も少なくないと思われます。
ライフプランに大きな変更が加えられる上、その間の住まいや家賃の負担などが生じることもありそうですが、その辺りが具体的にどうなるのかは、まだ伝わってはおりません。
新型コロナの感染者の施設とする案も
ハルミフラッグに関するもう一つの大きな懸念は、小池百合子都知事が、選手村マンションを、新型コロナの感染者の一時滞在施設として利用する旨を会見で話したことです。
現在の感染者数は直近では東京都は30人以下にとどまりますので、公的な施設として利用される可能性は少ないと思われます。
契約者にとっては一年遅れた上に、選手だけではない他の人もさらに利用した施設ということになると、あくまで気分的な問題ではあれ、中古感が一層強まります。
また、軽症者の施設との案でしたが、万が一感染が拡大し、病院に準じるような設備もできた場合は、改修を経ても印象が違ってくるかもしれません。
晴海フラッグを「事故物件」呼ばわりする見出しがあったくらいですので、延期だけにとどまるのなら、その点はまだよかったとも言えます。
オリンピックの延期に関しては、これは多方面での影響が免れませんが、晴海フラッグだけのことではありません。
そもそも、オリンピックが延期になるなどということは、誰にとっても想定外のことだったと思われます。
契約者の方にとっては残念でも、やむを得ず受け入れるしかないようです。
マンションの入居の遅れの可能性
それにしても今回の件で思うに、新築のマンションであっても、自然災害等での入居の遅れということがあり得るということです。
晴海フラッグは、選手村という特殊な条件ですが、他のマンションや戸建てにおいても、まったくないとはいません。
ほとんどの人が想定をしていないことですが、今後、購入の際には、入居時期は一つのチェックポイントともなりそうです。
建物が、「建築中である」「改装中である」場合は、入居時期が確実なのかどうか、そして、万が一遅れた場合の補償はどのようになるのかを契約時に確認をすることも必要です。