株式会社MDIとソフトバンクは、ソフトバンクが1100億円を出資したオヨとの合弁会社オヨ・ホテルズジャパンと2019年9月に資本提携しています。
取締役の深山祐助氏は、MDIの代表取締役会長を退任、MDIとの資本関係を解消しました。
今回、レオパレスが同じソフトバンク系の投資会社から支援を受けることとなったため、あらためてMDIとソフトバンクとの提携の次第をお知らせします。
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株式会社MDIとソフトバンクが提携
賃貸住宅事業のMDI(本社:東京都中央区)が、ソフトバンクグループとOYO Hotels & Homesが出資する合弁会社オヨ・ホテルズジャパンを通して資本提携したのは、2019年9月のことです。
レオパレス21のニュースについては
株式会社MDIについて
MDIの正式名称は「株式会社エム・ディー・アイ(MDI)」。
レオパレス21の創業者である深山祐助氏が、レオパレスの社長を辞任、その後立ち上げた賃貸住宅事業の会社がMDIです。
MDIとソフトバンクとの資本提携の状況
ソフトバンクグループとOYOHotels&Homesによる合弁会社、オヨ(OYO)テクノロジーアンドホスピタリティージャパンが、MDIの株式を80%取得したのが、2019年9月です。
深山祐助氏は、レオパレスの中間報告があった同月中に、代表取締役会長を退任、MDIと資本関係を解消しました。
資本提携の理由
MDIの資本提携の理由は、レオパレス21に起こったアパートの施工不良問題です。
レオパレスの施工不良問題を担当した第三者委員会の報告書では、施工不良の原因は当時の社長である、深山祐助氏の「トップダウンの指示であった」ことを明らかにしました。
深山氏は既にレオパレスとは、別会社になっていたにも関わらず、取引先などからMDIに対する不信感が募ったといいます。
それもそのはず、深山氏の名前が出てしまいましたので、同じ賃貸運営のビジネスモデルの、MDIでも同じような問題が起こるのではないかと、新規契約者の数が激減したのです。
その後の新規契約は4割減少。やむなく、MDI側からソフトバンクに相談があり、提携に至ったことを関係者が後に明かしています。
ソフトバンクが出資したOYOとは
ソフトバンクは、OYO(オヨ)ホテルズアンドホームズに1100億円を出資。
OYOというのはどのようなホテルなのかというと、インドのホテル会社で、当時若干19歳のオーナーが始めたビジネスモデルなのですが、企業の価値はすでに数千億円規模に達しているとのことです。
日本円で数百円で宿泊できるという格安ホテル、その低価格での利益のカギは、人工知能(AI)の活用にあります。
AIの活用で客室稼働率を高める
OYOの方法とは、AIで宿泊需要を予測し、需給に応じて宿泊料金を変動させることで、客室稼働率を高めるという、これまでとは違った集客の方法です。
格安ホテルのサービスを日本でも広げようと、ソフトバンクの子会社となっているヤフーが、「不動産賃貸仲介サービス、オヨ・ライフ」を、2019年3月に既に開始しています。
オヨのAI技術を賃貸アパートに
賃貸事業にもAI技術が活用できるのかというと、
OYOは国内でスマートフォンによる物件探しサービス「OYO LIFE」を2019年3月から展開中。今回の資本提携で、MDIは賃貸住宅供給力を引き上げ、OYOはシステムの利用者取り込みを加速させる狙いがあるとみられます。
https://maonline.jp/articles/mdi_201909
ということですので、ゆくゆくはこのシステムが日本の賃貸業界を塗り替えることになるのかもしれません。
レオパレスはフォートレスが支援
MDIがオヨホテルジャパンと提携したため、同じく経営悪化したレオパレスも同じ道をたどるのかと思われましたが、レオパレスの方は、’20年10月に、ソフトバンク系のフォートレスから支援を受けることに決定しました。