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レオパレス元社長「プラモデルのような建物」が法令違反を招いた

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レオパレス元社長が指示した「プラモデルのような建物」という言葉が、レオパレスの調査をした第三者委員会の最終報告の中にありました。深山祐助元社長がアパートの建物に自ら行い、施工不良を招いた指示とはどのようなものを目指していたのでしょうか。

また、これほど大量の施工不良アパートに、深山元社長を含め他の社員たちにも、なぜ責任がないと判断されてしまったのでしょうか。
毎日新聞プレミア記事よりお伝えします。

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レオパレス21最終報告の印象

 

5月29日、賃貸アパート大手レオパレス21の施工不良問題について、外部の弁護士による第三者委員会が調査をした報告書をまとめた最終報告が行われました。

この記者会見の全文は、前の記事にまとめましたが、弁護士の方々は公正に調査をして、それに対して記者の質問一つずつに真剣に答えている印象でした。

資料に関しては集められるだけのものも集めたといい、また、レオパレスの関係者に対しては、当時の深山祐助社長を含め、でき得る限りの聴取、ヒアリングを行った様子でした。

しかし何しろ、25年も前のことであって、当時の社員も高齢の人もいるようで、「病気になった人」ははずされた、ということでしたので、逆にそれ以外のわかる相手には、ほぼ連絡が取られたようで、いずれにしても手を尽くした調査が行われた感じを持ちました。

深山祐助氏の指示を確認も責任は不明に

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その上で、施工不良の原因と責任は勿論、レオパレスにあり、特に問題となった界壁の不備については、前の社長の指示であるということも、きちんと報告されました。

しかし、その際の建築基準法違反は、結果的にはそうなったが、最初から意識されたものではないということになりました。

わかりやすくいうと、建築費を安くあげるために、法律に違反してもいいというような、あくどい意図はなかったということです。

そして、レオパレス元社長深山祐助氏の指示の中に「プラモデルのような建物」という言葉がありましたが、これはどういう意味だったのでしょうか。

 

深山祐助氏の「プラモデルのような建物」とは

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当時のレオパレスは、バブル崩壊後7年連続で最終赤字に陥っていました。

何とかそれを脱却しようと、建物の費用を安くあげるということを、まず社長である祐助氏が思いついたものがあります。

それが「プラモデルのような建物」ということだったそうです。

どういうものかというと、「職人の能力を要さず、工場で製作した部材をプラモデルのように組み立てるだけで完成する規格化住宅」でした。

これだけを聞くと、いわゆる「プレハブ住宅」とほぼ同じ発想です。

「プレハブ住宅」とは、「工場で部品を生産し、現地で組み立てる建築の方法」で、プレハブは英語「prefab」からの外来語で、「prefab」は「prefabricated house」を略したもののようです。

早くは1960年台から取り入れられたということで、今では各メーカーの規格住宅でも使われたり、応用されていると思います。最近の住宅の低価格の家なども、同じ工法でコストを下げられるというものでしょう。

祐助氏自ら「特級建築士」

深山氏は、おそらくその辺からヒントを得て、アパートにも応用できないかと考えたのであったかもしれません。深山氏について、社内では「優れた発想力を持つアイデアマン」と言われており、深山氏自ら自分のことを「特級建築士」と言っていたそうです。

そのアイディアを、あるいは建築基準法の範囲内で実用化できていれば問題はなかったでしょう。

法律の範囲をはずれてしまったので、一連の問題が起こったわけですが、それではそれを誰がしたのかというと、深山氏はアイディアの実現については、「一級建築士がやってくれると思っていた」と調査に答えているということです。

界壁がある図面で「だましとった」

 

社内では深山氏の言うことが絶対で、その通りに「コストを抑える」ようにしなければならない。

なので、この部分はなくていい、と界壁を省いていしまったが、それでは建築確認が通らない。

なので、図面にはちゃんと界壁が書いてある。これを調査報告書は確認を「だましとった」と表現しています。

屋根裏に入れず界壁は未施工に

それでは、図面と部材の齟齬をどうしたかというと、現場の作業員が、その通りにやろうとすると、今度は屋根の部材が中国で既に作られてきてしまっている。

これがいわゆる「プレハブ」ならぬ「プラモデルのような」工法であったようです。

そして、現場の作業員が、屋根裏に入ろうとすると、入り口がないということになった。

おそらくユニットバスのように隙間がなくできてしまっているので、見ようにも見られない。

やむを得ず、「そのままでいい」ということになった、という現場の談話があります。

深山氏の言うことは法令違反でも実現

報告書はこの辺りのことを、 報告書は「経営トップが建築に関する専門知識を有していないのであれば、組織としては経営者に起因するリスクを低減させる体制を構築すべきだった」と指摘。

逆に言えば、専門知識を持っていないのに、深山氏の言うことはすべて実現してしまったということになります。

そして、社長の言うことは法律よりも上であったというのが、レオパレスの社内では当たり前のことでした。

そのような環境で、この報告書の指摘の「組織としては経営者に起因するリスクを低減させる体制を構築すべきだった」というのは、誰がどうすべきだったのでしょうか。

深山氏に忠告することも社長であるがゆえに誰もできない。

あるいは深山氏には内緒で、別な方法でコストカットを目指すとしても、どう考えても建物の値段がある程度以上下がるとも思えません。

それなら、深山氏の言う通りにやればよく、実際そのようにして、コストカットは実現してしまったのです。

施工不良の責任の不在

結局、社長の命令を通すためは、「法令適合性が二の次になってもやむを得ない」という暗黙の了解のようなものができてしまっていたというのが、報告書の説明するところです。

なので、結果として、社長は指示はしたが法令違反の意識はないということになったし、では誰が、といっても、個人名は明かせないとして、報告書に記されることはありませんでした。

図面を書いた一級建築士はいたはずですし、それを現場でチェックした別な人も、また、屋根裏に上がれない他の報告を聞いた人もいたはずです。

この辺りのだ「だれの責任か」というところで、釈然としない感じを持たれた方もいるようで、やはり突然引っ越しをしなければならなくなった、アパートの住民の方、それから、遮音性に欠けていて住みづらいという悪条件、これも「被害」の一つだと思いますが、そういう被害にあわれた方は、やはり、気分的にも「責任」がはっきりすることを望んだでしょう。

しかし、それが、調査を尽くして得られた事実であります。

 

レオパレスオーナーにはアパート経営が問題

 

アパートオーナーさんにとっては、責任の所在以上に大切なのがアパートの存続、経営の方です。

その一点だけを言えば、きちんと補修をしてもらって、住みやすいアパートにしてもらえればよく、ある意味でははっきりと「黒」のイメージが加味されない方が良かったかもしれません。

というより、そのように気持ちを切り替えた方がいいと思われます。

施工不良とサブリースの賃料引き下げは別問題

ただ、それで風評被害が拭い去られるか、そして、今回の問題はあくまで施工不良に関するもので、賃料引き下げの問題は、解決はしておりませんし、今後も解決することはないでしょう。

サブリース契約をされている方は、まだ入居者がいたとしてもそれにはこだわらずに、最大で半額まで賃料引き下げがあるということを考えて準備をしておいた方がいいです。

レオパレスの経営悪化に対する準備も

レオパレスが契約を解除することを心配されている方もいると思いますが、レオパレスの経営状態も今までとは違います。

入居者が減ったりゼロになったりした場合に、賃料を支払い続けるのが難しくなれば、管理会社の本意ではなくても、賃料を引き下げざるを得なくなるでしょう。

いずれにしても、その時になって驚かないよう、早めの準備が必要です。

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