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レオパレス深山英世社長辞任も再建困難の理由 赤字6百億の経営状況

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レオパレス問題、賃貸アパート大手レオパレス21が建設したアパートに多数の施工不良が見つかってから、とうとう深山英世社長が引責辞任を表明、会見を行いました。

社長が交代してもレオパレス再建の道は厳しいと言われていますが、それはなぜか、レオパレスの経営状況はどうなっているのかをお伝えします。

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レオパレス社長深山英世氏が辞任

賃貸アパート大手レオパレス21は10日、施工不良問題の責任を取って創業家出身の深山英世(えいせい)社長(61)が社長を辞任することを発表。

今後は、代表権のない取締役につくということです。

後任の社長は宮尾文也取締役常務執行役員(59)、今月30日付で昇格します。

宮尾文也氏経歴

宮尾文也(みやお・ぶんや)
早大卒。90年エムディアイ(現レオパレス21)。取締役執行役員を経て18年4月から取締役常務執行役員。59歳。北海道出身。就任は5月30日。

 

深山社長の謝罪にオーナー「辞任遅い」

深山氏は「当社施工の物件で多数の不備が判明し、深くおわび申し上げる」と記者会見で謝罪しましたが、レオパレスのアパートオーナーの一人は、対応の遅さを批判、「もっと早く辞任すべきだった」との談話を毎日新聞が掲載しました。

また、深山社長が辞任後、取締役につくことについて、「これだけの問題を起こしたのにおかしい」とコメントされています。

レオパレス創業家深山祐助氏との関係

 

レオパレス21の創業者は深山祐助氏であり、界壁の不備は深山祐助氏が社長をしていた時代に建設されたアパート「ゴールとレジデンス」に多く見つかったもので、その施工不良は当時の深山祐助社長自身の指示であったことが明らかになっています。

残る創業家の問題

祐助氏の親族、甥である創業者出の深山英世社長が今後も経営陣に残る人事には、疑問が残るとして、上のアパートオーナーは、「創業家を外さなければ、経営の刷新なんてできるわけがない」と批判を述べています。

 

深山英世元社長 記者会見内容

深山英世元社長の会見での一問一答では辞任の理由を

調査と補修に最優先で取り組んだが、結果として大幅赤字になり、業績の早期回復と経営体制の刷新のため代表を退任する。一定のけじめをつけ、責任を果たす意味で辞任を決めた

と説明。

後任の宮尾氏の人事については、「創業家かどうかは意識していない」とイメージ刷新の意図ではないと説明。

深山社長は取締役に

また、自身について、今後も経営に関与するのかの問いに、

社外役員とも協議し、引き続きやれることをやる。オーナー対応や法人客の継続利用などが役割だと思う。

として、取締役として経営陣に残ることを表明。

施工不良への認識は

一方、なぜ、施工不良が相次いだかについての深山社長の見解は、

順法性に対する意識がかなり欠けていたのでは。商品開発も急いでいた。順法性を担保しなければならない組織がスピードについていけず、こういうことになったのだろう

 

また、「施工不良への認識が甘かった」との記者のストレートな批判には、「甘かった、と言われればその通り」と認めつつ、

全棟を調査し状態をはっきりさせようとしたが、図面と(実際の建物に)そごがあるようなことを想像していなかった。

と説明しました。

レオパレス施工不良これまでの経緯

・最初に公表されたのが界壁等の不備によるアパートで、その時の総数が1324棟。

レオパレスアパート法令違反1324棟1万4千人引っ越し要請の異例事態

・その後の、自治体の調査で判明したものが、1895棟ということになりました。

レオパレス施工不良物件一覧 1895棟173自治体 国交省行政処分へ

・現在レオパレスの公表しているのは、14599棟に施工不良ということになっています。

レオパレスアパートの施工不良数1万4599棟に増加 調査物件の7割

 

レオパレス21の再建は

 

そもそも、深山英世社長が取締役として残ることについては、上記のオーナーが批判を述べているように、経営陣の刷新とまではいきません。

そもそもレオパレスの再建は難しいという意見も見られますが、それはなぜでしょうか。

レオパレスの現在の経営状況

 

昨年4月、「界壁(かいへき)」と呼ばれる各住戸間や屋根裏の仕切り壁の施工で建築基準法違反が発覚して以来、現在も全棟(3万9085棟)の調査を引き続き行っています。

その間、施工不良のアパート数は増え続けており、今後どこまで拡大するのかが未だ不明です。

施工不良アパートの数が増えれば増えるほど、既に赤字になっているレオパレスの赤字の額が大きくなることになります。

施工不良のアパート数が不明

「再建が難しい」という意見には、アパートの施工不良数が拡大することを念頭においての意見と思われます。

現時点では、宮尾新社長は黒字になる見込みを述べていますが、見通しが不明なのは、全棟調査が速やかに進んでいないということが要因の一つです。

今後どれだけお金がかかるかということが、依然として判明していない状態であることは変わりません。

現在のレオパレスの赤字の金額

昨日10日発表の赤字は、686億円。

2019年3月期連結決算での、最終(当期)損益の数字です。これは今まで施工不良と費用が増えるたび、4回修正を行っています。来年度も、費用が増え続ける可能性もあります。

なお、レオパレスが最初に言った、会社の預貯金は「現金預金は892億円」ということなので、赤字の数字がどれほどかということがわかります。

赤字の686億円の内訳

10日発表した決算では、補修工事が必要な物件が拡大し、2月の補修工事関連の費用が当初予想の430億円が547億円に膨らみました。

補修工事費用以外は、アパート入居者の転居費用などです。

レオパレス深山社長が退任へアパート施工不良問題で690億円赤字

2月時点の記載では

レオパレス施工不良アパートで「特別損失434億円」経営不振に?

レオパレス施工不良1ヶ月 行政処分と営業停止で経営悪化どこまで

実際最初の予想434億よりも、増加の一途をたどってしまったわけです。

レオパレスアパートの入居率の低下

 

アパート運営で収益が上がっていれば、収益が費用を上回り赤字にはならないわけですが、アパートの補修中は入居者の募集ができません。

レオパレスアパートの入居率は84%

そこで、3月末の入居率は1年前と比べて9ポイント減の84%に低下。

「採算ライン」は8割だそうですので、この先の低下が懸念されます。

売上高4・8%減

売上高は前期比4・8%減の5052億円。

さらに新規のアパート建設の受注もむずかしい状態と思われます。

今後収益を取り戻すにはどうしたらいいのでしょうか。

 

レオパレスの今後すること

レオパレスの今後の対応は以下の通りです。

アパートの全棟調査の完了を目指す

まずは、アパートの調査を完了することです。

全棟(3万9085棟)の調査し、補修の必要な物件を確認しなければ、その先の補修に進めません。

アパートの補修とその期限

アパートの補修の期限は、国交省がいったん「夏までに」と要請しましたが、やはり間に合わないのか、当初レオパレスが言った「10月まで」としているようです。

それまでに問題の見つかったアパートの補修を完了するよう急ぐ模様です。

外部調査委員会の報告

今回の施工不良問題については、弁護士3人で構成する外部調査委員会が今月中に再発防止策や役員の責任に関して最終報告する予定です。

3月期は黒字回復の予想も

新社長の宮尾氏は、全物件の補修工事を10月に完了させ、入居者獲得に力を入れて賃料収入を確保する考えを表明しています。

また、宮尾氏は、20年3月期は1億円の最終黒字に回復する見通しを示しています。

しかし、アパートの施工不良は、9日週刊文春が公表した新たに「配管部に穴がある」などの建築基準法違反レベルのものも見つかっており、費用がかさめば、再度赤字が続く懸念もぬぐい切れません。

 

レオパレス再建への道

社長が交代したとはいえ、レオパレス21の再建への道はまだまだ不透明と言えそうです。

いろいろ批判はありますし、会社としての問題も明らかですが、アパートオーナーたちのためにも、早く建物の補修を終えて入居者の安全性を確保し、イメージの回復に努めていってほしいところです。

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