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レオパレス全棟調査ほぼ終了で 施工不良76% オヨジャパン買収続報

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レオパレス21のアパートで界壁などの施工不良が見つかった件で、レオパレスが全棟調査の結果を公表、施工不備は全体の76%、全棟の改修の完了が、2020年12月を目指すことを明らかにしました。

一方、週刊文春がソフトバンクとの合弁会社オヨジャパンによるレオパレス買収のニュースを伝えており、そちらについてもお知らせします。

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レオパレスアパートの全棟調査がほぼ終了

アパート建設大手レオパレス21は、同社が建築管理を請け負うアパートに、界壁がなかったり隙間があるなどの、施工不備が発覚。

これまでレオパレスが建設したアパートのどの建物に不備があるのかを調べるために、日本全国にある、全部のアパート約3万9000棟余りを対象に建築士らがチェックをする、「全棟調査」を進めてきました。

そして9月の頭に、全棟を対象にしたアパートの改修工事がいつ終了するのか、そのめどを、10月に発表するとしていました。

全棟調査が完了すれば、アパートを保有するオーナーはもちろん、入居者もレオパレスのアパートに今後も安心して入居できるというアピールができます。

レオパレス全棟調査の結果

そして、昨日、レオパレスが、全棟調査の結果を公表しました。

わかりやすくまとめると、以下の3点

・全物件約3万9千棟の調査は現時点で98%が完了

・76%にあたる2万9378棟で何らかの不備があった

・早急に補修の必要のある界壁がないアパートの数は1万3200棟

レオパレスアパート、界壁等の改修完了

さらに、改修完了の時期については、

・上記の1万3200棟に関しては、2020年12月末までに改修完了をめざす

・残りの1万6100棟余りの補修工事の完了時期については来年6月末をめどに示したい

来年6月末というのは、6月末に工事が終了するのではなくて、残りの1万6100棟の工事が完了するのがいつになるかということを6月末に示したいということのようです。

その時期が現時点で特定できないというのは、たいへん遅れているわけですが、レオパレスは、その遅れについても、「明らかな不備があった建物の完了時期を出すことを優先させた」ことを理由に挙げています。

「界壁がない」というのは、不備の中でも万が一の火災などの時には、アパートに住む人にも影響がが大きいものなので、そちらの疑いがあるところを優先的に調査をしたというという意味だと思います。

この不備が出やすいアパートというのは、レオパレスの創業者深山祐助氏が社長であったときに建てられたアパートであるため、時期がある程度特定されており、アパートのシリーズ名から、その恐れの大きいところから調査を進めたということなのでしょう。

全棟調査は、予定よりも遅れており、改修の終了時期についても、界壁以外の不備のあるアパートについては、まだ未定であるということなのですが、これで何とか、改修の終了までの道筋が見えてきたとはいえるかもしれません。

レオパレスをソフトバンクとOYOが買収か

この全棟調査中に、ソフトバンクがレオパレスを買収するのではないかというニュースが入ってきましたが、週刊文春もこれについて記事にしています。

レオパレスを買収するというのは、OYO(オヨ・ホテルズ・アンド・ホームズ)というインドの格安ホテルの会社です。

「世界第2位のホテル事業者で時価評価額は約100億ドル」というのですから、世界的な大企業ということになります。

そのOYOに、ソフトバンクが1100億円を出資し、と合弁会社を設立。

ソフトバンクの子会社となっているヤフーが、「不動産賃貸仲介サービス、オヨ・ライフ」を設立。

家具家電付きで敷金礼金ゼロの賃貸住宅サービスを今年3月に既に開始しています。

OYOは『不動産界のアマゾン』へ

面白いことに、OYOの目指すところは、ネットショッピングや宅配サービスのような、”賃貸手続き”であるそうです。

「OYOはスマホだけで賃貸手続きができる手軽さが売りで『不動産界のアマゾン』を目指しています。日本での展開を促進するため、57万の物件数を誇り、株価が低迷するレオパレスを狙い、デューデリ(資産査定)をしているとの情報がある」(金融関係者)--週刊文春オンライン

確かにレオパレスの空き室を加えれば、スマホでチェックできる物件数が拡大します。

オヨライフとMDIが資本提携

そして、このオヨライフは、レオパレスの創始者である深山祐助氏の現在の会社、MDIと資本提携を結んでいます。

提携の理由は、レオパレスの界壁の不備を指示したのが、深山祐助氏であるという話が出たことで、MDIも施工不良が疑われたということですが、それ以外にも、スルガ銀行の絡んだシェアハウスの不正融資問題で、不動産投資への銀行の融資が厳しくなったことも背景にあると思われます。

ソフトバンクがとOYOが8割

取引銀行が融資を回収、資金繰りに窮したため、ソフトバンクがとOYOが8割の資本を入れたとのこと。

そして、レオパレスもまた19年3月期は収益が赤字になり、10月に札幌と福岡のホテルを売却しています。

深山家の意向の反映も

レオパレスの社長、深山英世氏は、社長を退き現在では相談役となっており、そもそもMDIとレオパレスは直接の関連はないとされているのですが、どちらの創業者も深山祐助氏であり、深山英世元社長と、祐助氏は、叔父と甥の間柄です。

MDIが資本提携となれば、レオパレスもまたそれに続く可能性は極めて高そうです。

レオパレスの株は

またレオパレスの筆頭株主は、英投資ファンドのオデイ・アセット・マネジメント。

現在、株の4割を保有しており、レオパレス買収による株の値上がりを待つとのことで、こちらでも大きな動きがあることが予想されます。

OYOにしても、筆頭株主にしても、レオパレスの苦境は、それ自体が投資であり、大きなチャンスであるわけです。

これによって、アパートオーナーの元々のサブリース等の問題がどうなるのかが一番の関心事であるわけですが、提携によってアパート運営が活性化する可能性もあります。このあとの動きを待ちましょう。

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