レオパレス21と旧村上ファンド間で株主総会をめぐって、交渉があったということが報道されています。
レオパレスの臨時株主総会で、旧村上ファンド系レノが役員全員の辞任を要求すると思われていましたが、その後撤回、問題は落ち着いたかと思われましたが、実はまだまだ安心できないというニュースです。
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レオパレス21の臨時株主総会内容
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レオパレス21と旧村上ファンド間で株主総会をめぐって、交渉があったということが伝わりました。
2月27日が、当初レノ側が要求した臨時株主総会の日でした。
レノ側の求める取締役解任が変更に
当初、レノ側は、レオパレスの取締役の解任を要求する予定でしたが、結局その要求を撤回することとしました。
レノ側の撤回の理由はというと、現在では、レノの福島氏が
「ざっくばらんにいうと、10人の解任はあまりにも過激すぎた。そのために取り下げたということです」
と話したと伝わっています。
その後、レオパレス側は株主提案に変更があることををレノのHPで確認。
ただし、予定していた27日の株主総会はそのまま行われることとなったのです。
参加した株主の半数はアパートオーナーか
会社側の発表では、この日参加した株主は269人。
この半数以上がアパートオーナーであるとみられています。
株主総会での否決の様子
それぞれの株主提案は、レノは清水建設出身で村上氏側近の大村将裕氏を取締役候補とし、一方のレオパレスは東洋シヤッター元社長の藤田和育氏とパナソニック ホームズ元上席主幹の中村裕氏を社外取締役候補として提案しました。
結果、レオパレスが56%で可決、レノの提案が44%で否決となったのです。
レオパレスの賃貸事業の譲渡が質問に
レノの提案が否決となった理由は、上記に示した通り出席者の多くが、レオパレスアパートのオーナーであったことでした。
レノ側の大村氏の、会社の事業譲渡を提案しているのですが、アパートオーナーでもある株主は、当然レオパレスの事業譲渡については反対なのです。
そして、総会では、この点についての話がオーナー側から質問として出たということです。
大村氏は
「提案したのは『事業譲渡をしてはどうか』ということ。事業譲渡して、信頼力のある会社の力を借りて(事業を)やっていくのが一番望ましいのではないか。」
それに対して、おそらくオーナーと思われる株主は
「売上高の90%を占める賃貸事業を譲渡すると、アパートのオーナーはどういう立場になるのか、メリットがあるのか」
と質問。
ただし、レオパレス側は、これについては、レノの大村氏に、オーナーのメリットについて語る機会を与えなかったということで、この話題の質疑応答は打ち切られました。
レオパレスのアパートオーナーのスタンスとしては、多く、レオパレスが一括で借り上げて入居者を付けているビジネスモデル、つまり、サブリース契約で賃料収入を得ていることを支持しているとのことです。
そのため、レノの株主提案については、同意をしなかったアパートオーナーが大半だということでしょう。
「同社が破綻したり、事業譲渡されると、オーナーも困る」(東洋経済 https://toyokeizai.net/articles/-/335171)
というのが、その理由です。
賃貸事業の譲渡については、レオパレスと対立を続けているLPオーナーの会もレノの提案には反対、レオパレスを一貫して支持する姿勢だということなのです。
レオパレスの経営状況と今後
株主総会での危うい難局を乗り切ったレオパレスですが、現在の経営状況については、 J Cast ニュースが気になる点を伝えています。
施工不備アパートの改修はわずか6.9%
界壁などに不備があったレオパレスのアパートは、全棟調査が終わって改修が進んだのかと思いきや、 2020年1月末時点で改修に着手したのは4440棟、実際に完了したのは952棟に過ぎないというのです。
今後は今年の12月末までに問題のあった1万3603棟すべての改修を終える予定だということなのですが、2月末時点で完了棟数はわずか952棟(進捗率6.9%)にしか過ぎません。
レノがアパート改修の遅れを批判
レノ側は、この点にも触れて
「当初計画から1年以上の遅延という信じがたいスケジュールだ」
と批判しているということなのですが、実際改修の完了は何時になりそうなのか。
そして、「85%を目指したい」としていた、入居率は、繁忙期の今こそ回復をしているのか。
それらに改善が見込めなければ、またレノ側が新たな提案をする可能性は大いにあります。
次の定時株主総会は6月に開かれるということで、まだまだアパートオーナーにとっても心労の多い新年度となりそうです。
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