レオパレス21で新たに766棟の施工不良のアパートが見つかったというニュースです。
1983年~90年頃の他社施工の物件で、不備部分は界壁など。今後の補修工事はしないということです。
レオパレス新たに766棟で施工不良
アパート建設大手レオパレス21は21日、設計と工事監理は自社で行い、施工は他社に委ねたアパート4745棟のうち、軽微なものを含めて766棟に不備が見つかったと発表しました。
施工不良の部分は、防火や防音のために各戸を隔てる「界壁」という壁がなかったり、あっても不備が見つかったりしたことが確認されました。
界壁とは
界壁とは、共同住宅において、各住戸の間を区切る壁のことをいいます。普通の壁も「界壁」です。
レオパレスに不備が見つかったのは、屋根裏の界壁がない、または隙間が空いているなどの不備です。
界壁の目的は、騒音や火災予防にあり、界壁がない建物は、火災が起こったら1時間と持たないとされるほど、危険度が高いため、共同住宅には、天井裏部分の小屋根裏部分まで達するように「界壁」を設けなければならないと法律で定められています。
1983年以降の土地付きアパートにも界壁の不備
物件は主に1983年から90年ごろまで土地付きアパートとして、レオパレスが販売していたもので、投資物件と思われます。
物件の所在地や施工業者についてはわかっていません。
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調査済みの9割に施工不良
今回の調査の対象は、4745棟のうち、判定済みが869棟。
そのうちの施工不良が766棟というもので、調査した9割近くで何らかの不備があったことになります。
また、残り4千棟弱がまだ未調査のため、その中にも同様の不備が見つかれば、施工不良の総数はさらに増えると予想されます。
それによる、レオパレスのさらなる業績悪化が懸念されます。
第三者委員会「各施工業者に責任」
同問題の原因を調査している第三者委員会は21日、これらの物件の不備に関して「責任は各施工業者にある」と指摘。
その上で「レオパレスによる施工状況の確認・検査が不十分だった」と管理体制を非難し、同社による指示の可能性にも言及したということです。
レオパレス側の調査と補修の方針
レオパレス側は、今回の施工不良には「施工管理の責任などを負うものではない」として、補修工事はしない考えを明らかにしているということです。
残りの物件の調査についても、第三者委の指示がなければ行わない方針と表明しています。
時事ドットコムでは、レオパレス社の施工不良問題は底なし沼の様相を見せていると報じており、調査によってさらなる拡大が懸念されるところです。
レオパレスアパートの施工不良に関する今日のニュースは以上です。