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カミンスカス操容疑者、国際手配へ 積水ハウス地面師事件の主犯格はフィリピン出国

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世間を騒がせている積水ハウス地面師事件、カミンスカス操ら地面師と呼ばれる詐欺グループが所有者になりすまして、積水ハウスに土地を転売、55憶円をだまし取ったというものですが、主犯格ともいわれ、その後フィリピンへ出国していたカミンスカス容疑者が、昨日国際手配をされたことが明らかになりました。

果たしてインターポールが活躍してくれるでしょうか。

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積水ハウス地面師事件とは

「地面師」というのは、土地や建物の持ち主が知らないうちに本人になりすまして不動産を勝手に転売して代金をだまし取ったり、担保に入れて金を借りたりする、土地に関連する詐欺をする人のことです。

その地面師グループが、土地の所有者や不動産業者などにそれぞれなりすまして、積水ハウスに東京品川区西五反田の旅館跡地の虚偽の売却を行い、55億円を詐取したという事件です。

積水ハウスは、この事件で55億円もの損害を負い、その責任を取って社長が辞任しています。

旅館跡地はどんな土地か

今は営業を停止している旅館はかつての「海喜館(うみきかん」、JRの駅より徒歩5分という立地で、200坪、坪単価は1000万円以上にもなり、土地の価格は総額で100億とも言われています。

不動産業者たちの間では、「売りに出されない土地」として有名であり、しかし、どの業者も喉から手が出るほど欲しい土地であったといいます。積水ハウス側が騙されたのは、この上なく良い土地であって、それを手に入れられるということが願ってもないチャンスであったためです。競争や妨害、売り主の気が変わるなどを恐れて、わずか2か月間という間に買い急いだことら裏目に出てしまいました。

地面師たちの動き

旅館を経営していた女将が所有して自ら営業をしていましたが、高齢のためもあって入院。その間に地面師グループの一員羽毛田正美容疑者が女将になりすまして、積水ハウスに土地を売却しようとしたものです。

積水ハウス側が、代金を支払った後に、土地の登記をしようとして、書類が偽造されたものであることが発覚。地面師による詐欺事件と判明しました。

当初から名前が出ていた、カミンスカス容疑者は、地面師グループの「財務担当」として、土地売却の仲介役として当初から積水ハウスとの交渉に同席していました。羽毛田正美容疑者はあまりしゃべらずに、主にカミンスカス容疑者が積水ハウスの担当者との交渉に当たりました。

カミンスカスの名前は?

カミンスカス容疑者は、生粋の日本人であり、旧姓は「小山」。カミンスカスはリトアニアの名前で、カミンスカス容疑者の元妻がリトアニア人であるところから、結婚に伴う養子縁組で名前を変えたと言われています。

カミンスカス容疑者はフィリピンへ出国

日本に億ションと言われる高級マンションを2箇所に所有していましたが、事件発覚後に売却。地面師事件で受け取ったとされる7億円と合わせて逃亡資金として、それをもってフィリピンに出国しました。

逃亡先がフィリピンの理由

これには、いくつかの理由があります。

まず、フィリピンと日本には、犯罪者を引き渡すための、犯罪人引き渡し条約を結んでいません。

犯罪人引渡し条約(はんざいにんひきわたしじょうやく)とは、国外に逃亡した犯罪容疑者の引き渡しに関する国際条約で、条約を結んでいる国なら、犯罪人の引渡しの義務が生じることになりますが、フィリピンとは契約を結んでいないので、逃亡には非常に有利になります。

さらに、カミンスカス容疑者は、常日頃、フィリピンパブで豪遊し、これまでの妻の一人はフィリピン人なので、土地に詳しい知人が居るということで、潜伏が容易だということです。

もう一つは、今回の積水ハウス事件には、暴力団が関与しているともされており、暴力団が逃亡のルートなどを手配したとも言われています。カミンスカス容疑者は、暴力団関連のG組のフロント企業というところに出入りしており、過去に脱税容疑で逮捕された前科があり、暴力団との関係も予想されます。

 

なぜ事件発覚後に逃亡できたのか

積水ハウスの事件が発覚したのはそもそも去年のことで、そのあとは、カミンスカス容疑者は取り調べを受けたこともあり、警察にはずっとマークされていました。にもかかわらず、報道陣の目の前で、悠々と出国してしまった。

それができたのは、警察内に内通者がおり、逮捕が迫っているという捜査情報を事前に、カミンスカス容疑者らの地面師側に流したともいわれています。

今回の事件は関与する人間の数が多く、事件を実行した人物と発案者は別、さらには暴力団や警察が関わりがあるということで、複雑な内容となっています。

国際手配とは

国際手配とは、国際刑事警察機構(ICPO)、通称インターポールが加盟国190ヶ国の各政府を通じて被疑者、行方不明者等の捜索をするというもので、これまでの事件だと、よど号ハイジャック事件やあさま山荘事件などが有名です。

カミンスカス容疑者が、国際手配によって早々に捕まるか、あるいは、長期に潜伏して逃げ続けるのか。

そもそも、今もまだフィリピンに居るのか、フィリピン経由でさらに他の国に逃げたのかもわかりませんが、インタポールの捜査と活躍を期待したいです。

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