カミンスカス操容疑者は、今回の積水ハウス地面師事件で、積水ハウスから55億5千万円をだまし取った容疑者で主犯格の一人とも言われています。
カミンスカス操容疑者とは、名前からして日本人なのか疑問ですが、土地をめぐる詐欺事件の主導者なのでしょうか。
カミンスカス操容疑者についてお知らせします。
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カミンスカス操容疑者とは?
カミンスカス操容疑者は、積水ハウスから55億5千万円をだまし取った容疑者で主犯格とも言われています。
カミンスカス操容疑者でいちばんの疑問は、その名前です。
日本人なのか、そうだとすると、なぜ外国語の名前なのでしょうか。
そもそも、地面師とはどういう人物なのか。
カミンスカス操容疑者と接触した業者が証言
4年前、売却物件を紹介された不動産業者は、カミンスカス操容疑者にホテルのロビーで商談を持ちかけられた時のことを、次のように語っています。
その業者が、カミンスカス容疑者の名前についても語ってくれました。
カミンスカス容疑者の旧姓は小山
この業者は、カミンスカス容疑者と直接会ったわけですが、当時の名前は日本名の「小山」だったといいます。
つまり、「カミンスカス」はあとから付けた名前で、最初の名前は小山操というのが最初の名前、そうなると、もちろん日本人ということです。
「カミンスカス」はリトアニア語
「カミンスカス」というのは、フィリピンパブに出入りしており、妻の一人がリトアニア人、もしくはフィリピン人であり、結婚または養子縁組などによって、リトアニア姓に改姓したとされています。
おそらく苗字を変え、国外に逃亡の際に見つけられることを難しくしようとする意図があったと思われます。
逆に、日本においては、「カミンスカス」という特異な名前で、積水ハウス地面師事件においてもっともよく人々に記憶されることになってしまったというのは皮肉なことです。
カミンスカス操容疑者の取引時の様子は
不動産業者に話を持ち掛けた時の印象では、カミンスカス容疑者は、見た感じや素振りなどは特におかしいことはなかったと言います。
しかし、実際本題に入ると、その話しぶりはこの業者に困惑を感じさせるに十分でした。
カミンスカス容疑者は、威圧的な早口で、質問する時間を与えない、つまり、質問を一切させなかったと言います。
話が下手なのではなく、おそらく、質問によっては必ずボロが出てしまうので、それを恐れたためと思われます。
話すだけ話して、「買うかわからないからこれ以上話さない」の一点張りで、業者は困惑を感じたというのです。
カミンスカス操容疑者の”詐欺”が判明
また、その土地取引の話の際に、登記簿謄本や、権利証などの書類が一切なかったというのも特徴です。
特に、不動産の評価証明書というものは、所有者の証明に必ず使われるもので、その土地の持ち主しか所有することができないもので、それだからこそ、その土地がその人の物だということを示せるのです。
なぜかというと、評価証明書は所有者の住民票のある住所に送られて来るからですが、カミンスカス容疑者はそれが見せられなかった。
つまり評価証明書がない状態であり、所有者であることを証明するものが何もなかったのです。それがこの業者の不信を招きました。
また、詐欺師は時間を急ぐため、「今日決めてくれ」などと急かすようなことがあり、カミンスカス容疑者も同様でした。
そのようにせかされるなどしても、この業者は急がずに、落ち着いて確認を取ろうとして、その後で地主に直接会うなどしたのです。
結果、所有者は土地を売りに出してはいないことがわかり、所有者は別人であるため詐欺であることが判明、地面師詐欺の被害を免れたといいます。
カミンスカス操容疑者は首謀者ではない
地面師について詳しいノンフィクションライターの森功さんは、カミンスカス操容疑者について、「地面師では上の人ではない。そのため取引の窓口になれた」といいます。
犯罪歴があって、顔が出てしまった人は窓口、すなわち土地の仲介業者のブローカーや、成りすまし役にはなれません。
カミンスカス操容疑者の前科と”年収5千万”
カミンスカス容疑者はこれまで何をしていたかというと、政治結社の構成員をしていたり、不動産ブローカーをしながら、ゲーム会社の顧問をしていて、当時は年収5千万円とたいそう羽振りが良い生活ぶりだったそうです。
特に、国税関係に強く、国税局とのパイプ役として、大手の企業とも関係があったためとされています。
そして、脱税容疑の前科があります。おそらく羽振りが良かったのは、その頃の「仕事」でお金が入ったためかもしれません。
カミンスカス容疑者画像 フィリピンパブで豪遊
今年初めから、フィリピンパブで1日50万円ほど使う、いわゆる豪遊の状態。
1年ほど遊び続けて総額で2億近くを使ったと言われています。
カミンスカス操容疑者”1億だけをもらった”
4月にテレビ局の取材を受けていましたが、その場では、
「70億円ベースの内訳をさわっていないからわからない。自分は手付契約の時に行ったから、1億だけをもらった」
と言っていました。どうも腑に落ちる話ではありません。
実際は7億を受け取ったカミンスカス操
そしてカミンスカス容疑者は、知人には
「取引では7億円を受け取った、なんで俺が7億円で、何もしていない2人が8億円もらっているんだ。俺が羽毛田を成りすまし役に仕立て上げたのに」
と漏らしたそうです。
分担の金額を聞くだけでも相当な金額ですが、今回積水ハウスが事件を公にしたのは、地面師による被害は実は不動産業界では、ひじょうに多くあり、今回の事件は氷山の一角なのだそうです。
「大手が小さな金額で騙されたら、小さな金額で大騒ぎをしては信用にかかわるので、事件にせず、1億円程度度だったら目をつぶる。これまでもそのようにやり過ごしてきた」と、この業者は言います。
また、この不動産業者もこれまで地面師の手口で、1千万円ほど被害にあっており、小さいものだと数えきれないと話しています。
積水ハウスの30億円はどこに?
カミンスカス容疑者が7憶、その他の2人が8億。
一方、不動産ブローカーによると、「生田剛容疑者は10億円近く抜いているはずだ」ともいいます。
その他のお金は不明なわけですが、上の森さんによると、現在不明の30億円はこの先も出てこないのではないかといいます。
「14億は手付金。残り39億は銀行振り込みや預金小切手だった。現金でどこかに隠している。55億の分配については最後までわからないだろう。どこかに隠していることはわかってはいても、見つけられず、最終的にはそうなるんではないか」
なぜ地面師の詐欺は繰り返されるのか
そして、今回のような土地取引詐欺は、なぜ何度も繰り返されることになってしまうのか、それについて森さんが驚くべきことを述べています。
地面師の詐欺は、ローリスクハイリターン
結局逮捕されたとしても、詐欺師はそれも計算済みなのです。
詐欺罪は10年以下の懲役であり、たいてい懲役5、6年。立証できるのはせいぜい文書偽造の罪なので、それは1、2年の刑期で済みます。その間、だまし取った金を隠し持って置き、刑期を終えてから使うことができる。
また立証が難しいので、首謀者など何もしなかった者に関しては、罪に問えないという結果になるそうです。他の多くの人を含めて、「自分も騙された」などといって、自供が取れないためです。
アパホテルと杉並区の地面師事件
昨年にも、今回の地面師事件と同様、駐車場の土地の取引で12億5000万円の詐欺事件がありました。上の画像では2億5000万円となっていますが、実際は12億5せんまんです。
主犯格の男は詐欺罪などで懲役6年となりましたが、通常、地面師事件は詐欺罪が成り立たず、せいぜい文書偽造の罪に問えるという程度なのだそうです。しかし、この場合はなりすまし役の男が日記に詳細に首謀者の指示を記録していたためだといいます。逆に言えば、そういうものがなければ、まず捕まるということはないようです。
積水ハウスの事件もカミンスカスが首謀か
現在では、この西五反田の詐欺事件に関しても、まだ服役中のこの男が首謀者ではないかという報道が出ています。
つまり、カミンスカス容疑者は、ただその男の指示に従っただけなのかもしれません。7億の取り分に不満を述べているところを見ると、どうやらそのようです。
いちばん気になるのは、残りの30憶はどこへ行ったのか。そしてフィリピンに逃亡中のカミンスカス容疑者は逮捕ができるのか。それによって、巨額のお金の行方が判明するのかということです。
それがわからないうちは事件は解決には至らないでしょう。