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スルガ銀行は赤字を上回る9千億円流出でなぜ潰れないのかその理由

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スルガ銀行は現在も経営を続けながらの再建中ですが、一時はつぶれるのではないかと経営破綻や倒産が心配されていました。

9千億円を超える預金流出や不正融資問題を今も抱えながらも、スルガ銀行はなぜ潰れないのか、その理由を探ります。

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スルガ銀行の経営悪化の経過

女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」の不正融資問題で大打撃を受けたスルガ銀行は、金融庁による業務停止命令を受けたことでも 大きく信用を損ないながらも、現在は経営再建への道を歩んでいます。

この記事は、’22年3月時点の最新情報を含めて、スルガ銀行がつぶれないのはなぜなのか、その理由をお知らせしていきます。

※預金の注意点について

 

スルガ銀行の現在の経営状況

まず、スルガ銀行の現在の状況をまとめます。

ノジマとの資本提携を解消したスルガ銀行

最近のスルガ銀行の大きな変化は、いったん資本提携を結んだ家電のノジマと、経営方針の違いで、提携を解消したというニュースです。

ノジマの方では、スルガ銀行と歩調が合わず、望んでいたフィンテック事業が全く進まなかったようです。

経営陣の交代などを申し入れましたが、スルガ銀行がこれを拒否、結果、資本提携解消となりました。

双方が、「影響は軽微」としていますが、ノジマはともかく、スポンサーを失ったスルガ銀行にとっては、決して簡単なこととは思えません。

新たなスポンサー探しが急務となることでしょう。

続くスルガ銀行の不正融資問題

スルガ銀行は、当初は、ADRなどでの個別の対応を進めていたシェアハウス投資の”被害者”オーナーらの借金をチャラにすると発表。シェアハウスを引き取る形での代物弁済ということで、オーナーのローンをゼロにするという決断を行いました。

当時の嵯峨副社長の英断といわれ、銀行の印象はかなり改善した感があります。

しかし、今後のスルガ銀行の不正融資問題はこれで終わったわけではありません。

スルガ銀行が関わった不正融資の投資は、シェアハウスだけではなく、一棟中古マンションを含む、いわゆる”アパマン投資”が他にもあり、しかもそちらの方がはるかに金額が大きく、シェアハウスの役4倍にも及ぶことが伝わっています。

現在は、一棟マンション他のオーナーらとの訴訟問題が続いており、こちらの結果によっては、スルガ銀行が再び資金難に陥る可能性もあるといわれています。

 

スルガ銀行がつぶれない理由

それらの問題を抱えてはいても、スルガ銀行は、これまで倒産をささやかれながら、実際に潰れそうになったということは未だありません。

そのような懸念の声が高まっただけで、実際には、「スルガ銀行がつぶれる」という声は今ではほとんど聞かれなくなりました。

一番経営が悪化したといわれた時でさえ、潰れない理由として、下のようなことが言われてきました。

つぶれない理由1 引当金の準備

シェアハウス投資では、投資者の数は千人規模。そのほとんどが、シェアハウス運営は赤字で返済が滞っています。

そのため、スルガ銀行では、これらの融資が「焦げ付く」、返済がなく回収できなくなることを見越して「引当金」というものが、あらかじめ準備されます。

その金額がシェアハウス投資だけで1362億円、その他の不動産投資向け融資と合計して1860億円まで引当金が積み増しされていました。

銀行には、これらの焦げ付きに対する準備が十分にあり、すぐに経営破綻ということはないような仕組みになっているといえます。

スルガ銀の預金6700億円の流出

ただし、焦げ付きへの準備はできていても、対処が難しいのは、預金の引き出しです。

シェアハウス問題後 信用を失墜したスルガ銀行からは、上記の損失額をはるかに上回る9260億円もの多額の預金が流出していることがわかりました。

スルガ銀行が危ういと見た預金者たちが預金の引き出して他行に積み替えを行ったり、融資を受ける人たちが取引銀行を変えたりしたことによる引き出しです。

 

不動産投資の借り換えも

預金の多額の流出は、スルガ銀行にとっては予期しない大きな損失と言えます。

不動産向け融資については、そもそも、融資の金利がスルガ銀行は高いことで知られており、これら周辺銀行は投資者に対し、今までも借り換えを勧めるといったことがあったようです。

順調に収益を上げている場合でも、今回の騒動を機会に取引先銀行を変えたところもあったのでしょう。

預金に関しては、利用者の任意で積み替えは容易です。

ネットでもかなり話題に出ていましたので、今回の件ですぐさま積み替えを行った人がいても当然ともいえますが、スルガ銀行側は、貸し倒れの予想はできても、こちらについては対策のしようがないでしょう。

つぶれない理由2 これまでの顧客が継続

その理由の一つは、スルガ銀行は、シェアハウスの投資者以外に、不動産投資のオーナーが多く利用しているということです。

スルガ銀行は、融資が難しい物件でもここなら引き受けてくれるということで有名でした。

すべてが不正融資であったわけではなく、また、すべてが、不良物件だったわけでもありません。中には堅実に不動産投資を行い、収益をあげているオーナーももちろんいます。

それらの投資社の中には、、簡単に借り換えたり銀行を取り替えることができないことも多いです。

他行では引き受けないリスクの高い物件でも、スルガ銀行だから融資が可能になったことも今ではよく知られています。

それでも、通常の利用者には何の責任もないため、放置するわけにはいきません。

銀行が破綻しては、次々に自己破産や倒産の連鎖が広がってしまうことでしょう。

つぶれない理由3 支える金融庁

今回のシェアハウス後の事態に対しては、金融庁がかなりのバックアップをしていることも伝わっています。

上記の預金の流出に関しては、監督官庁である金融庁も予想できることとして準備、調整に動いたということを銀行関係者が漏らしており、当時、スルガ銀行に対して、日本銀行が2000憶円規模の資金供給を準備したという話も出ていました。

が、そこまでのバックアップが常にあるということはスルガ銀行にとっては大きな強みであり、収益は減ったとしても、倒産は免れるような調整がなされていることは間違いありません。

スルガ銀行がつぶれない理由3 スポンサーがつく

銀行の経営が危ういとしても、それに手を差し伸べる企業もおり、今回は、家電のノジマが資本提携を結び、スルガ銀行の再建への道を共に歩もうとしたことも知られています。

残念ながら、元の分野である家電と銀行の「方針の違い」が明らかになり、資本提携は解消されました。

そしてノジマの株の譲渡先がイオンという話も出ましたが、スルガ銀行が自社株買い、現在は7株残っていることもわかっています。

スルガ銀行は、今後さらに新たな提携先を探すこととなると思われます。

-スルガ銀行