大手住宅メーカーの積水ハウスが55億円をだまし取られた「地面師」事件で、警視庁から国際手配され、フィリピンで拘束されていたカミンスカス(旧姓小山)操容疑者(59)が11日午後、日本に移送。飛行機が日本の領空に入ったところで、警察に逮捕されました。
積水ハウスの事件では、カミンスカス操容疑者をもって、17人目の逮捕者となります。
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フィリピンの入国管理局のカミンスカス操容疑者
入国管理局に拘束されていたカミンスカス容疑者は、比較的自由に過ごしていたとされています。
フィリピン国内で拘束の理由は、不法滞在でした。フィリピンで潜伏していた2か月間で、ビザが失効したためです。
携帯電話の使用も許されており、日本にも連絡を取っていました。
「そっちの報道は、マジどうなのよ?」
フィリピンの入国管理局において、知人に報道の様子を確認をしていたようです。
入管を出る前のカミンスカス操容疑者
マニラ空港では日本の捜査官が事前に向かっており、移送にも同行しました。
写真右は、フィリピンの警察関係者だと思われます。
カミンスカス容疑者は、比較的落ち着いた様子で連行されています。
マニラ空港に向かうカミンスカス操容疑者
黒いマスクをされて、搭乗を待つカミンスカス容疑者。
カミンスカス容疑者は、夜でもサングラスに帽子といういでたちで、日本のフィリピンパブ内であっても、それらを外しませんでした。
今もサングラスをしていますが、おそらく、マスクもそう苦にならないでしょう。
詐欺師としての前科もあり、長い逃亡生活で、身元を隠す術が身についているのでしょう。
夜もサングラスをはずさないカミンスカス容疑者
日本国内のフィリピンパブにおけるカミンスカス容疑者。
積水ハウス事件の後は、毎日のように現れて、一晩で100万円ほどを使うと言われていました。
そのため、報道陣は店の方で張っており、写真撮影も難しくなかったようです。
酒席に侍らせた女性も一人ではなく、非公式の話ではどうやら、入国管理局に拘束中も、女性の影があったようにも言われています。入管に賄賂である「袖の下」を渡していたため、比較的出入りがしやすかったとみられています。
カミンスカスは元妻の姓
なお、カミンスカス容疑者の前の妻は、フィリピン人とリトアニア人と言われ、カミンスカスという姓は、そのリトアニアの姓だということです。
小山操が元々の日本名。小山剛と名乗っていたのは、こちらは本名ではなく、積水ハウスと契約の際に名乗っていた名前でした。
積水ハウスの契約の関では小山剛
羽毛田容疑者と共に、積水ハウスとの契約の席に姿を現したのは、カミンスカス容疑者と、夫役の常世田容疑者のみです。
羽毛田容疑者は干支を言い間違うなど、なりすまし役としてはお粗末でしたが、カミンスカス容疑者は、それをうまくカバーし、積水ハウス側に疑いをもたれるともありませんでした。
積水ハウス側にとっては、それが致命的な失敗となったのです。
フィリピンを発つカミンスカス容疑者に逮捕が迫る
黒い上衣を着せられて、搭乗口へ向かいます。
この後は、同乗した日本の警察が、飛行機が日本国内の領空に入り次第逮捕となります。
この間、カミンスカス容疑者は、どんな気持ちで居たのでしょうか。
また、既に逮捕をされている、内田マイクと土井淑雄らは、カミンスカス逮捕のニュースを何と聞くのでしょうか。
今回の、カミンスカス操容疑社の逮捕容疑は、有印私文書偽造というものです。実際の事件の被害額と比べると、あまりにもちいさな容疑ですが、それを警察はどこまで詰めることができるのかに期待がかかります。