TATERU(タテル)の経営状況は、今どうなっているのでしょうか。
業務停止命令を受けて以来、在庫の売却や希望退職をつのり、一時は危ぶまれた倒産も当面の危機はないようですが、アパート事業の回復は難しいとも伝えられています。
ダイヤモンド誌掲載の中期決算の内訳と合わせてTATERU(タテル)の様子をお知らせします。
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TATERU”不動産業界の新星”
インターネットを活用した投資用アパート販売で急激な成長を見せたTATERU(タテル)、これまでは17年12月期に約670億円の売上高に急増。前年約26億円からみると、その躍進ぶりは目ざましいものでした。
その間、既に東証一部上場を果たしており、”不動産業界の新星”と言われていました。
タテルの行政処分の理由
ところが、スルガ銀行の不祥事の発覚と同じころ、タテルに銀行の融資書類の改ざんが発覚。
改ざんをした点は、主に銀行から融資を引き出すための、預金通帳の残高でした。
タテルの営業部長が改ざん関与
成約棟数2269件のうち336件で、営業本部長や部長代理が改ざんに関与していることがわかったのです。
タテルに関与する、不動産業者が、というのなら、違ったかと思いますが、関与したのがタテルの社員であるので、責任は免れなくなってしまいました。
それが宅地建物取引業法違反となり、国土交通省から7月12日から19日までの1週間、宅建業に関わる全業務を停止するという行政処分を受けることとなったのです。
弁護士がタテルの倒産を示唆
タテル側の弁護士は、その際、
業務停止となれば、当社の存続は極めて厳しい。新たな資金調達は困難になる。顧客の保護もできなくなる。重大な結果をもたらす
と述べ、行政処分の「業務停止」を「業務改善命令」にとどめるべきだと主張しましたが、当初の通り、7月12日から業務停止命令が遂行されました。
その際の「停止」とは、宅建業に関わる全業務を停止するという最も重いものです。
上の弁護士の文言はもとより、タテルの経営状況が悪化するのではないかということは当初から懸念されていました。
タテル現在の経営状況
現在も主力事業である投資用のアパート販売はほとんどできなくなったとみられています。
社員の3割160人早期の希望退職
新規の顧客が獲得できなくなってしまった影響は大きく、その後タテルでは、早期の希望退職者160人を募るという形で調整を図ることになりました。
退職者の大半がアパート用地の仕入れや施工に関わっていた社員ということで、160人は社員の3割。
しかし、今期はこれにより、2.8億円の特別損失を計上したということです。
タテル中間決算
・2019年12月期の中間決算
売上高 | 約142億円(前年同期比で約62%減) |
営業損失 | 約65億円 |
当期純損失 | 約89億円 |
通期予想売上高は、前期比75%減の約194億円
及び当期純損失は約106億円
--ダイヤモンドオンラインより
損失に販売用不動産の在庫
販売での利益が上げられなくなった以外にも、在庫の問題が浮上。
融資を受けられなくなったオーナーのアパートを、やむなく土地ごと引き取ったために、それらが販売用不動産として在庫を抱えることになってしまいました。
これまでのタテルならともかく、何しろアパートが売れない状態では、それらを売却するしか手がないため、他の不動産会社に一括売却してきました。その損失が約32億円計上されています。
しかし、その結果、当初は127億円あった不動産の在庫は、73億円に減少。
それについては、タテル側は「これまでのような大きな損失を出さず処分できる」と見込んでいるようです。売り急がなくても良い分ということでしょうか。それにしても依然大きな数字です。
タテル現在の預金額
現在の預金額は104億円、純資産が139億円、そのため、すぐに資金不足や債務超過、つまり当初タテル側が「存続は極めて厳しい」と訴えた、「倒産」となるような事態はないということです。
タテルで販売したアパートを所有しているオーナーにとってみれば、一安心の報です。
しかし、スルガ銀行の問題以来、不動産投資は低迷、そこへ主力業務のアパートが売れないとなれば、今後はどうなってしまうのでしょうか
タテル側は「今後、アパート販売は縮小するが続けていきたい。また新規事業も拡げていきたい」、それに対して、ダイヤモンド誌の執筆者は、「本業だったアパート事業がかつての勢いを取り戻す可能性はほぼないだろう」と述べています。
もっとも、銀行からの融資がこれまで通り行われなくなった今では、資金ゼロでも成り立ってきた不動産投資に陰りが見えてしまったのは、タテルばかりではありません。そういう意味では、ターニングポイントであるのはどこも同じかもしれません。
TATERUは関連会社でスマートロックやチェックインタブレットといったICTを活用した宿泊施設運用サービス、ホテル運営、賃貸経営オーナー向けのIoT機器の企画・開発などを始めているといいます。
今期で赤字を一掃し、来期黒字化の意欲を見せているといいますが、即倒産の危機には至らなかったものの、困難が予想されることは変わらず、アパートのオーナ―も心配が尽きないところであるでしょう。
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