レオパレス新たに１３４４棟１０月に改修予定発表経営状況は？

レオパレス２１は５日、レオパレスの施工したアパートに新たに１３４４棟、８月末時点で２万３４８３棟に施工不備が見つかったと発表しました。

さらに、アパート全体の改修が終了する時期は、１０月中旬にも公表するとしていますが、遅れで気になるのがレオパレスの経営状況です。

各紙報道よりまとめてお伝えします。

レオパレス施工不良２万３４８３棟に

レオパレスの５日の会見で、レオパレスが施工した全国のアパート３万９０８５棟のうち、施工不備を確認したアパートの数は、８月末で２万３４８３棟になると公表しました。

レオパレスは全棟調査を続けているので、その中間発表と言うことになりますが、これまでの調査を終えた物件の数は、約３万４千棟ですので、約７割の建物が不備を抱えもつことになります。

なお、調査に着手できていない物件もまだ約５千棟残っており、８月末までに改修を終えた物件数は、わずか８７５棟だということです。

国交省が指示した当初の予定では、改修を終えるのが秋まで」ということでしたが、到底間に合いそうもありませんで、レオパレス側は調査それ自体を「１０月末までに終える」と述べています。

調査を終えてみないことには、改修が必要な総数がわかりませんので、改修のいつになるのかもわからないためでしょう、「改修を終える時期は、１０月中旬にも公表する」というのが、今回の発表の結論の見通しです。

施工不良の内容はというと、多くは屋根裏の界壁の有無、または隙間があるなど。

その他には、遮音性が国の基準を満たしていない。あるいは、外壁に関しても、基準ではない素材が使われているなどです。

そもそも、なぜ、最初からレオパレスが最初から言っている全棟調査がこれほどまでに時間がかかったのでしょうか。

レオパレス側は、これを「調査をする外部の１級建築士の手配がつかないため」ということを８月頭に公表していました。

もっとも社内ではなく、外部の人が検査や調査をするという点では、公平で安心ではあります。

しかし、それだけに緊急では手配がつかないということなのかもしれません。

レオパレスのアパートは、一つの地域に限られているのではなく、日本全国に広がっていますので、人員の手配が難しいとも言えます。

さらには、改修となると、建設業界は以前から人手不足が言われており、新築の時のように、部材を中国で作ってこちらで組み立てるという、前の社長、深山祐助氏の指示した「プラモデルのような」手法は使えません。そもそも、それが施工不良を招いた現況でもあります。

既に建っているアパートですから、あくまで現地に人員を派遣しなければならず、今後の改修も引き続き困難になることが予想されます。

その際に、調査や改修が増加、または長引くほど、アパートのオーナーにとってはレオパレスの財政状況が気になるところです。

今のところは、赤字は５７億円。この数字は、レオパレスにしてみればそれほどではないと思いますが、入居率が80.7%に落ちているというところが心配です。

８割を割るとアパート経営は赤字になってしまうということで、このラインはひじょうにだいじなところです。

入居率の低下については、ブランドイメージの低下はもとより、改修を控えての転居、そして、時期が新年度にかかったことで、入居者の募集がほとんどできていないことがいちばん大きく影響したようです。

アパートのオーナ―さんにしてみれば、何とか改修を終えて、晴れて入居者の募集ができるところにまで、早く回復することを願うばかりでしょう。

幸い２年間は、「家賃の賃料引き下げはしない」とレオパレスが明言していますので、オーナーさんにおかれましても、お体に気を付けて、何とか頑張っていただきたいところです。

ただし、サブリースの問題それ自体は、アパートの施工不備とはまた別ですので、そのあとは、赤字の回復のために、賃料引き下げがこれまで以上に頻発するかもしれませんので、そちらも十分に警戒していただきたいところです。

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