スルガ銀行

スルガ銀支援、岡野家の井上靖文学館が譲渡 ビュフェ美術館の作品も

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スルガ銀行の支援する井上靖文学館が、静岡県長泉町に譲渡されることがわかりました。

元はスルガ銀行の創業家であった岡野家のファミリー企業が所有していた文学館ですが、同時にベルナール・ビュッフェの美術館の作品632点も、静岡新聞社に譲渡されたことが伝わっています。

スルガ銀が井上靖文学館を譲渡

井上靖文学館は、作家井上靖の全著書や原稿、創作ノート、写真パネルや資料文献を展示する、静岡県長泉町にある文学館です。

静岡県長泉町は井上靖が沼津中学に通学していた地、その後輩であるスルガ銀行創業家の岡野喜一郎が、1973年に設立したものです。

岡野家の所有する「クレマチスの丘」

https://www.bs11.jp/education/japanese-museums/

文学館は、岡野家ファミリー企業、エスジーアセットの所有する広大な「クレマチスの丘」と呼ばれる一角にある施設の一つでした。

その文学館が長泉町に譲渡され、町営の文学館になることが28日決まったといいます。

スルガ銀行他の寄付金での運営が困難

譲渡の理由は、その文学館を「支援するスルガ銀行が、本業に集中するため」と、毎日新聞は伝えていますが、読売新聞は「寄付金による運営が困難になったのが理由」と端的に記載しています。

これまでは、文学館の運営母体は「一般財団法人井上靖文学館」となっていましたが、3月末での事業譲渡と共に、財団も解散することとなりました。

 

スルガ銀行の経営状況

このニュースで気になるのは、スルガ銀行の経営状況ですが、井上靖文学館の運営費は、

当初、複数の企業の寄付で賄ってきたが、ここ数年はスルガ銀行とグループ企業からの寄付だけになっていた。

ということですので、その寄付金のねん出が難しい状況であることが推察できます。

シェアハウス投資の借金帳消し

スルガ銀行は、現在は、ノジマの支援を受けて、経営再建中であり、さらに、シェアハウス投資問題の”被害者”たちの借金を、帳消しにするという措置を行いました。

 

「借金帳消し」は異例の措置ですが、決断をしたのは、新社長である嵯峨氏と伝わっています。

 

スルガ銀行からの寄付

かつて、文化事業への「寄付」が、シェハウス投資問題の時に、スルガ銀行の大きな問題の一つであったことは、既に報道された通りです。

スルガ銀行の寄付とはいっても名ばかりの寄付であって、それが、ファミリー企業からの返済に充てられるという、運営状況であったのです。

スルガ銀行は12~17年の6年間に15回にわたって総額64億円を美術館に寄付、そのうち47億円が、美術品や不動産の購入名目でファミリー企業に支払われました。

しかし、そのうち38億円がスルガ銀行への借金返済に充てられたといいます。

「美術品の購入」は、名ばかりで、実質はファミリー企業の借金返済や資金融通が目的というものでした。

 

スルガ銀の譲渡の理由は「銀行が本業に注力すべき」

現在は、文学館の運営費が、スルガ銀行にとって、過大な出費なのかというと、毎日新聞は

「銀行の規模と比べれば、過大な運営費といえない」

とししています。

一方、スルガ銀行出身の井出光秋・文学館常務理事は

「銀行が本業に注力すべきだという姿勢を内外に示す必要があると判断した」

と説明したということですが、今回、手放された施設は、文学館だけではありません。

同じ「クレマチスの丘」にある主要な美術館の収集物にも及びます。

 

ベルナール・ビュフェの美術館も譲渡

http://www.sgasset.co.jp/environment/

もう一つ、「クレマチスの丘」にある施設で、注目を集めていたのが、画家ベルナール・ビュフェの美術館です。

油彩、版画、水彩、ポスターその他を合わせて約2000点のビュフェ作品を所蔵していましたが、そのうち、632点に上る作品を静岡新聞社に譲渡することが決まりました。

美術館の運営は、「地域貢献の観点から今後も美術館の運営に協力する」とはしていますが、632点というのは、品目は不明、譲渡の総額がいくらになるのかは、公表されていないものの、かなりの額になると思われます。

スルガ銀行の資金確保のこれまで

美術館や文学館の運営を含めたクレマチスの丘の維持に、多大な費用が掛かるのではないかということはこれまでにも繰り返し言われてきたことです。

スルガ銀行が、岡野家ファミリー企業への融資をすべて回収、関係を解消したと発表したのは、2020年2月のことでした。

その際、銀行の本拠地であった、日本橋のスルガ銀行の東京支店があるスルガビルも、三井不動産に売却されたことが伝わっています。

スルガ銀行の整地と言われた土地、するが平の「クレマチスの丘」は、岡野光喜元会長の弟が経営するファミリー企業が所有していたものです。

岡野家が、これらは「死守する」とまで言われており、絶対に手放さないだろうととみられてきましたが、井上靖の文学館はその全体が、そして、ベルナール・ビュフェ美術館は、美術館において何より大切な美術品を譲渡に至ったわけです。

再建中のスルガ銀行の経営状況が引き続き心配されるところなのは、しばらくは変わらないといえるでしょう。

私自身は、ビュフェの作品は、美術展で見に行ったことがあり、美術館のより良い存続が何より願われるところです。

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